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実母から「恨んでるよね?」と言われた話

今日もまた少しとりとめもない雑談です。私と私の実母との確執の話はこれまで何度か書いてきましたが、子どもたちを連れて実家にはもう2年ほど帰っていません。以前は年に何回か帰省していましたが、実家は私たち家族全員にとって非常にストレスフルな環境で、帰省の度に何かしらのトラブルが起こり、帰ってきたら体調不良になるからです。

年末年始や大きめのお休みのときに実母から「帰ってこないの?」と連絡がきます。「娘のうるいちゃん(9歳)だけでも電車に乗せて帰ってきたら」と言われたりもしますが、うるいちゃんも私の実家の環境が合わず、目の周りが腫れたり、肌の調子が悪くなってしまうので「忙しくて時間が取れないから」と断ってきました。

子どもたちのことに関してもあまり詳細には共有していません。

というのも、実母は非常にスピリチュアル要素が強いのです。弟のばっけ君(5歳)の言葉の発達が遅いという話をしたら、どこから拾ってくるのか分かりませんが、「ある宗教のお焚き上げの護摩行をやりたい」と言い出しました。もはや私自身は母のスピリチュアルには慣れっこですから「また変なモノに引っかかってる……」「勝手にすれば」程度であしらう感じなのですが。実母は「ばっけ君の名前で護摩行をすれば7代前の祖先まで遡るからみんな救われる」と言って、なぜかこちら側の了承を取ろうとしてきます。

子どもたちの発達特性の話をすると、さも「乗り越えられない試練はない」という文脈で「子どもは親を選んで産まれてくるから、何かきっと意味があるのよ」と言います。その割にはトンチンカンな方法で子どもをあやし、案の定嫌われて泣かれたりして「なだめるのは親の仕事だ」とあやすのを放棄します。態度としては明らかに発達特性を持つ子どもを差別していることに私は腹が立ちます。

私の実家ではこの手の出来事が山のようにあります。実母もADHD気質がありますから、何か気が向いた出来事があると喜怒哀楽の感情をとことん露わにして、周囲を巻き込んで実母のやりたいことを成し遂げようとします。そんな状況に私も妻もうるいちゃんもすっかり疲れてしまったので、「距離を取る」「実家には帰らない」「実母が我が家に来たいと言っても取り合わない」という方針を取ってきたのです。

すると、先日私に電話があり母から涙声で「なんで実家に帰ってきてくれないのか」「なぜ孫たちに会わせてくれないのか」を懇願されます。「今まであなたにやってきたこと、何が悪かったか分からないけれど、言ってくれないと分からない。思い当たるような節はあるけれど、自分自身も祖父母の介護や親戚付き合いなどで大変だったし、自分自身の母との関係性にも随分苦労した。それを分かってくれないか。すべて、水に流せとは言えないけれど。流して欲しい」と滔々と泣きながら話をされました。

私自身はその話を聞きながら、カウンセラーの信田さよ子さんの『なぜ人は自分を責めてしまうのか』(ちくま新書刊)の下りを思い出していました。

子どもから関係性を拒否された親をカウンセリングするなかで信田さんは「謝罪の手紙を書いてはどうですか?」と提案することがあるそうです。すると、「まるで謝罪になっていない手紙」を書いてくるのだそう。具体的には「私がどんなにあなたを苦労して育てたか」のみが書かれているまるで謝罪になっていない手紙なのだそうです。実母の話を聞きながら、私は「信田さんの言う通りだな……」とだけ思っていました。

信田さんは書籍のなかで「母と子の和解は無理」と述べています。私もそう思います。謝られたからといって、今までの行為が無かったことにはなりません。あまつさえ、母は謝ってその謝罪を私が受け入れたら帳消しになったと思い、私達家族に対してまた傍若無人に振る舞うだろうと見えています。だからこそ、母とは距離を置きたいのです。

実母は私に「膿を出し切れ」と言います。恐らく、私との関係性がどこかで歯車が狂ってしまい傷を負っているけれど、わだかまりを解いて、膿さえ出せば元通りになれると思っているからこその発言でしょう。しかし、私にとっては母が関係性をまだ修復可能だと思いこんでいること自体が気持ち悪いし、滑稽だなと思います。私は自分があの女から生まれ育てられたこと自体を後悔しています。そして、今後私の人生に実母には関わって欲しくないと思っています。心のなかで「お前がガンだよ」と悪態をついていました。

話の終盤で「恨んでるよね?」と言われました。これも実母にとっては都合のいい便利な言葉でしょう。私が「恨んでいます」と言えば謝ればいいだけ。「恨んでない」と言えば母は自分に否がないことを確認できる上に、「じゃあ、なぜ今まで通り接することができない?」と反対に責める立場に回れます。

私はその問いには否定も肯定もせず、ただただ「感情の整理ができないし、言語化できないから、なんとも言えない」とだけ返しました。未だになんと返すのが正解だったか分かりません。そして、「この人はとことん私の感情を逆撫でするな」と思っています。


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