未経験者はスクール入る前に「まず独学するべし」って思った話
今回の要約
未経験でいきなりプログラミングスクールに入るのは、僕はあんまりおすすめできない話。まずは2週間ぐらい無料の教材で自分なりにやってから決めたほうがいい。理由は単純に、1行も書いたことがない状態だとそのスクールが自分に必要かどうかを判断する材料がゼロだから。AIもあるしスクールはもうプログラミングを始める場所じゃなくて、独学で越えられなかった壁を越える場所だと思った話です。
自己紹介
こんにちは。現役8年目のエンジニア兼PMをやってる、やむぅ。です。普段はフリーランスエンジニアとして8人の開発チームのPMをやりつつ、個人開発したサービスをいくつか運営してます。「エンジニアを目指す人をAI含めて1on1で実務まで教える」プログラミングスクール、ProFactも運営してます。
今回のはそういったスクール側の人間があんましない話かなと思います。
スクールを運営してる僕がまず独学を勧める理由
未経験でいきなりスクールに入るのは、僕はおすすめしてないです。まず2週間から1ヶ月、無料の教材範囲で自分でやってみて、それから決めてほしいなと思っています。
理由はこんな感じです。
向いてるか・楽しいと思えるか・続くかが何も分からない状態で数十万円の判断をすることになる
そもそも体的に受け付けるか、本当にやりたいかが曖昧な状態で数十万円の決断はリスク。営業言葉に乗せられただけの判断はリスク
「入れば何とかしてくれる」という前提だと、だいたい途中で止まる
スクールの一番いい部分(質問と伴走)は、詰まった経験がある人じゃないと馴染まない
そもそも「スクール入ればあとは任せよう」だと就職・転職後で潰れる
「まだスクールいらないと思います」と言った相談の話
スクールをやってると入会前の相談を受けます。でたまに「この人、今スクール入ると後悔するリスク高いんよな」と思う人がいます。
どういう人かというと、まだコード一回も書いたことがない人です。
「未経験なんですけど大丈夫ですか」と聞かれるんですけど、話を聞いていくと、教材も触ってない、環境構築もしてない、そもそもプログラミングを触ったことがない。将来が不安で、広告を見て、自分も稼ぎたいからとりあえず相談に来た、という状態。
不安なのはめちゃくちゃ分かります。僕も大学2年で独学を始めたときは、何が分からないかも分からなかったので。
ただ、その状態で数十万円払うのは、僕の感覚だとギャンブルなんですよね。相当やる気とか熱意がある人、エンジニアになる決意が固まっている人は別ですが、そうでない人は…です。
なので、そういう人には「先に無料でできるやつを2週間ほどやってみてください。それでやりたい、できなくてもやる気はあるならまたお話ししましょう」と伝えるようになりました。
売上のことだけ考えるなら、そのまま入れてもらったほうがいいんでしょうけど、たぶん本人にとってよくないです。合わなかったときに残るのは、ローンの残債と無駄になった時間の後悔です。
もっといえば悪質なスクールは、
・ウェビナー参加→公式ラインの登録を(ほぼ)強制/前提で話進める
・相談会強制参加→「本日までしか加入できない」みたいな急制限
※そのくせ2週間後に「募集枠拡大!」なって「その制限なに?」なやつ
・勉強会とかいってスクール説明→いかにも「メリットしかない」ような説明で情報収集・精査・比較させるまもなく決断迫る
のように十分な情報が集まる・意欲が定まる前に決断を迫り、その後後悔する・学習内容が十分でなかったスクールが大量にあります。
いきなり入ると、スクールの一番いい部分を使えない
これがけっこう大事かなという話です。
スクールにお金を払って手に入るべきものって、プログラミング言語知識とか書き方だけじゃないと思っています。カリキュラムだけなら正直いまは無料か数1,000円で手に入るものがいくらでもあります。もっといえばAIを使えば無料範囲でも一通りの学習情報を集めることができます。なので教材の質でスクール選びに妥当性がある時代じゃないと感じています。
じゃあ何にお金を払ってまで得るべきかというと、質問できる環境・相手と、実際のエンジニア知識への先回り・吸収です。
それをただ「なんかいいって言ってたし、今じゃないと入れないから」でやっちゃうのはかなりリスキーです。
講師がどんな人なのか、どんなことができるのか、どんなことを吸収できそうか、実際にエンジニア経験ある人なのかなどを確認する前に決めちゃうのは博打に等しいと思います。
しかもそれを判断するのに何も知らない状態だとただ言いくるめられるだけなので、まずは自分でやってみて感触や雰囲気を掴んでから決断すべきです。
独学2週間で分かること
2週間の目的は上達することじゃなくて大丈夫です。あくまで判定です。自分に向いてるか、続きそうか、次にお金を払う価値があるか。それを自分で判断できる材料を取りに行きます。
自分が向いてるかどうかが分かる
これは触ってみないと本当に分からないです。
しかも、向き不向きって「頭がいいか」じゃなくて、書いてみたりだとかPC作業学じゃないかとかエラーが出たときの絶望度、でも面白いと思えるかな部分だったりします。
プログラミングって、8年やってても半分ぐらいはうまくいかないです。書いて、動かして、エラーが出て、原因を探して、直す。この繰り返し。この繰り返しに耐えられる・慣れる・おもろみを感じれるかどうかは、説明を100されるより、1回自分でやって気づいた方が早く分かります。
「何が分からないか」が分かる
独学2週間やってみるメリットはこれかもしれないです。
未経験のときって、悩みが「エンジニアになれますか」みたいなデカい形してます。これを的確に返すのはほぼ不可能です。ざっくりしすぎるし本人の感覚の部分もあるので。僕も答えられない。
でも2週間やってみると悩みがこう変わっていきます。
「HTMLは分かったけど、JavaScriptで急に分からなくなった」
「教材は進むのに、自分で1から書くと手が止まる」
「環境構築で3日溶かして、まだ動いてない」
「考えることが苦痛だった」
デカい不安が、具体的なポイントに絞れる。あとはやった感じの感想もわかる。ここまで来ると、対処のしようがあります。あとはエンジニアを目指すべきかどうかも判断できます。
スクールを最大限使えるようになる
上の2つが揃うと、スクールの選び方も変わります。
「未経験でも大丈夫ですか」じゃなくて、「僕はここで詰まってるんですけど、そこは見てもらえますか」とか「やってみてやっぱりエンジニアを目指したいと思えたができるか?」が聞けるようになる。
雰囲気や広告じゃなくて、中身や自分軸で選べるようになる。判断の主導権を自分に戻せる、という言い方のほうが近いかもしれないです。
スクールが必要になる瞬間
独学で十分な人もいます。正直僕も独学からエンジニアになりました。
僕が見てきた範囲だと、時間に余裕があって、調べ物が苦にならなくて、やりたいことが決まってる人は、独学だけでもズンズン進められます。この3つが揃ってる人は、たぶん誰が何を教えてもうまくいきます。
逆に、こういう状態になったらスクールを検討する価値があると思ってます。
独学で感触は掴めたけど、次に何をやればいいかが分からなくなった
詰まる場所が毎回同じで、自分の調べ方だと抜けられない
知識はついているのに、応用・実際に使いたいのにできない
転職に期限があって、遠回りしてる時間がない
作ったものが仕事のレベルに届いてるのか、自分では判定できない
共通してるのは、知識じゃなくて判断・イメージ掴みで詰まってることです。ここは経験がないと材料そのものがないので、独学で粘っても答えが出にくいところだと思ってます。
でもスクールに入れば挫折しない、はさすがに嘘
プロリア プログラミング(株式会社インタースペース)が2024年11月に公表した調査では、独学でのプログラミング学習の挫折率が80%、スクール利用者は29%という結果が出ています。
ただ、この手の調査はスクール比較メディア側が出してるものが多くて、そのままの読み方はしないほうがいいと思ってます(僕もスクール側の人間なので、この数字を都合よく使えてしまう立場です)。
なので僕が注目したいのは、80%のほうじゃなくて29%のほうです。お金を払ってスクールに入っても、3割弱は途中で止まってる。
つまりスクールは入れば、自分を絶対挫折させないようにしてくれる場所じゃないということです。時間をお金で買う場所であって、やる気を買う場所ではない。ここは運営してる僕としてもはっきり言っておきたいところです。
「向いてるかどうかも分からないけど、お金を払えば何とかなるはず」という入り方をした人は、たぶんこの29%側に入ります。
いきなりスクールでもいい人
例外もあります。
すでに退職してて、3ヶ月後には転職してないと生活が詰む、みたいに期限と覚悟がはっきりしてる人は、初手スクールも合理的だと思ってます。この場合は迷ってる時間のほうが高くつくので。
ただ、「やる気はあると思います」くらいの温度なら、先に2週間試したほうが安全です。実際に手を動かした2週間のほうが、自分のやる気の正体をよっぽど正確に教えてくれます。
僕なら最初の2週間はこうするな、という話はまた別でしたいと思います。
もし今、そんな感じで不安だなとか、具体的にどうすればいいん?な人向けに、エンジニアやってる僕が相談受け付けるよってのをやるので、気になったら覗いてみてください。(無料でやってます)
まとめ
未経験でいきなりスクールに入るのは、判断材料がゼロの状態で数十万円を賭けることになる
スクールの本体はカリキュラムじゃなくて質問と伴走。詰まった経験がない人には使いこなせない
まず2週間、無料教材で1つ作りきる。判定するのは上達度じゃなく「明日も触りたいか」
スクールは挫折を消す魔法ではなく、時間をお金で買う場所(払っても3割弱は止まってる)
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