棚田から海へと旅の記憶をつむいで
周囲の気配を取り込み、訪れる人を優しく包みこむ
竹の作品を後にして、また小豆島に広がる風景を
たどる。青々とした山並みの裾に続く棚田を抜け、
海へと向かう坂道を下る。棚田で揺れる青い稲。
走る海に浮かぶ大きな船。海岸沿いに揚げられた
小さい船。そこには確かに生活が流れ、そのほんの
ひとときの中、棚田から海へと旅の記憶をつむぐ。

アートが散りばめられた島には、豊かな自然と暮らしの

風景が広がる。山裾に広がる棚田は、虫送りの行事が
復活した中山千枚田。旅先で通りすぎる

棚田の風景にも心ひかれている。かつての旅の平戸で
出会った棚田は海へつながるように広がっていて

浜野浦の棚田の先に広がる海と出会う旅もした
九州で過ごした頃、風土や風景にふれる旅を重ねた

グラデーションを帯びた緑が眼下に広がる
蕨野の棚田の風景は、長くて急な坂の上にある

小豆島の棚田とアートは、棚田を舞台とした
大地の芸術祭のアート作品も思い起こさせる

新潟で初めてに目にした星峠の風景が、棚田との出会いの
始まりで、小豆島でも坂道を上り棚田に会いに来た

坂道を上れば、下りがある。棚田の風景を後にして

今度は海へ。景色は山から、住宅街を抜け

風を感じながら、海への道を下り

海から山へ、また海へと戻ってきた

海岸沿いには、海と暮らしが交差する風景があり

穏やかな海を行き交う船を眺めながら

海岸沿いの休憩所でしばしのひと休み
今回はチェ・ジョンファ氏の作品への旅でもあり

風景の中のアートのかけらをたどるようにして

島ならでは空と海と山並みとの関係性と

輝く海に浮かぶ船と島並と

光がたゆたう水面に心ひかれ

体で風を感じながら、また東へ向かってペダルを回す

海岸沿いには、海と暮らしの風景が続き

潮の満ち引きに自然の時の流れの中で

小豆島に広がる海につながる風景を
たどり、棚田から海への記憶をつむぐ

島の自然を感じ、島の東側へと戻り

次なる目的地は、アートが展示される場所
小豆島の豊かな自然と、その側にある生活。そして
小豆島はアートにあふれた島でもある。島を東から
西へまた東へ。島に広がる自然を体で感じながら、
島そのもにアートの気配を感じ、旅を続けていく。
