見出し画像

竹は柔らかく内外をつなぐように

リズムを感じる旅をして


小豆島の旅も帰りのフェリーの時間を気にしつつ、
ぐるりと島をめぐるように、次は山手の道を進む。
木々に包まれた道の先に、大きな竹籠のような物が
見えてくる。今回も竹の記憶もたどる旅となった。



時を重ねるような石垣をたどり



緑に包まれた山道を進む



山肌に露出する岩には苔がつたい



頭上の緑は複雑にからみあうように



風景に緑が連なって



高々と幾重にも広がっている



その先に姿を見せる巨大な竹籠



それは竹が編み込まれて空間を持つようで



入口は反対側にあり、蛇行するアプローチも



竹で構成され、空間を持つ



複雑に編み込まれた竹は、空間に動きを与え



竹の向きはランダムで不規則な連なりから



やがて方向性を持ち整然とした空間へと



アプローチの空間を抜ければ



また周囲には棚田の風景が広がる



巨大な竹籠は、建物のようなスケール感を持ち



見上げるほどにその大きさを実感する



設けられた開口部から内部へと進むと



巨大な竹籠のように、柱のない空間が広がる


 
中央には割かれる前の竹で床が組まれ



床とベンチが一体となったようなデザインで



空間に変化を与えている



竹で包み込まれる空間は、緩やかに外部の風景を



取り込み、この場所に設置された必然さを感じさせる



柔らかくて、大きくて、優しげな空間を後にして



また竹が織りなすトンネルを抜ける


この作品は、竹が作り出す空間を体全体で感じるもので



竹は様々な編み方で、切り替わりながらゆるやかに連続し



作品の持つ複雑性を高めている



作品は、ワン・ウェンチー氏による抱擁。3年ぶりの再訪に



島が両手で抱きしめてくれたように感じたという



竹に包まれる作品は、津山の旅でも出会い


しなやかな素材が、ゆるやかに記憶を結びつける


竹の持つしなやさと強さによって作り出される


抱擁・小豆島に込められた作家の思いは、世界中
の人々が小豆島にたどり着くように、そして包み
込むようにというもの。その空間は、ゆるやかに
内外をつなぎ、光は拡散され、風は分散され、棚田
の存在が見え隠れする。竹が作り出すやわらかな
空間で、小豆島の持つおだやかな気配を感じて。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集