知覚はゆるやかに変容するように
色や形が散りばめられた
美術館は世界の見方を変える場所。揺さぶられる
過去の認識。主題は解体されては構築され、意味
が離れてはまた帯びる。その繰り返しに視点は
前後し拡張され、知覚は静かに揺り動かされる。

浮き出る形と

鮮やかな色が混じり合い

画面の上で動きだす

時間は伸び縮みするように

速度を緩めては

定着される

境界を溶かし

おぼろげとなる影が

過去の輪郭と重なり合う
揺り動かされる認識と

確かな手触りを頼りに

重ねられる質感と

並べられた形をたどる

叩きつけられる色に

境界はせめぎ合う

空間に散りばめられた

視点をたどり

作者が表現するものに

歩調を合わせ

時に軽やかに

また静かに

解体されては

組み立てられる色や形の

隙間に意識を置いていく

描かれた線と

見出した線

流動的な関係の中で

連続する質感に

手を伸ばす

青地に白に

寄せては返す
浮き立つ波を思う

旅に揺らめく視点を

刻みつけられたキャンバスに重ね

刻まれた作者の足跡と

息遣いと

時代のうねりを肌で感じる
線と線が交差しては画面に動きをもたらし、形が
生み出され意味を帯びる。色と色がぶつかり合い、
せめぎ合い、境界を溶かし混じりあう。繰り返す
緊張と緩和に、知覚は緩やかに変容するように。
