そして色や形は風景をつないでいく
赤と白の色と形に記憶を重ねて
日本という国の風景や文化、建物やデザイン、その
すべてに惹かれていて、外国への足は遠いている
けれど、万博の風景の中にちりばめられた様々な
国の建物に、外国への旅の思いがかき立てられる。

ポーランドパビリオンで描かれる木組のらせんの形は

ポーランドの精神を表現するもので、木の温かみや
やわらかな形状に日本とのつながりを感じる

民族舞踊のにぎわいに混ざりつつ

万博に国の文化を身近に感じられる機会としての
意味を感じ、継続される文化の新たな形への出会い
来館者に新たに発見されることを待つ、外から内へ
つながる形と、美しい展示あふれるパビリオン

旅先の色や形を拾い集めては

またいつか、それが示すものとともに

この先の風景に重ねていく思いで
万博は未知なる世界の国々へと扉となる

光と時間によって表情を変えるという白のファサードは

背面にユニオンジャックの赤と青と白
パビリオンは、形により歴史や文化を表現したり
外装で時の流れを表したり、様々な姿で語りかける

白いファサードを持つパビリオンでには、波打ち

水の流れを表すスラット。合計長さは425mあるといい
オランダと日本の425年に及ぶつながりを示す
うねりのある歴史の流れに思いをはせ
7種の波の形が生み出す有機的なデザインは

現場に関わる全ての人々の思いをつなぐ

ふらりと立ち寄ったスペースで、日本の明かりと

光を透過し、ゆらめくテキスタイル

繊細なシルエットの家具の足の

イスカ継ぎはレグナテックが手掛けるもの。家具メーカー
が位置する佐賀は、古来よりオランダとつながる
場所でもある。今も心に流れる佐賀の風景には
以前の旅で渡った大きな川にかかる赤い橋や
斜面に沿って連なる赤い鳥居
有田の町では、散りばめられたやさしい色の中に

光を留め、ほのかに輝く白い和紙や

デザインされたコンテナの中にひろがる陶器の世界
オランダとつながっていた佐賀で出会った
赤や白の色や形を振り返りつつ、また今へ

オランダパビリオンの波打つ線の先に、捻るロープが並ぶ

キリル文字で綴られたブルガリアパビリオン

日本でブルガリアといえばの
1970年の万博から始まった物語

当時、山々が表現されたパビリオンにも
日本とブルガリアの関係を感じとる

そして揺らめく白のデザインの先に輝く赤い色は

大きな球状のシンガポールパビリオン
白と赤の連なりの中に、いつかの思い出をたどり

シンガポールは、限られた海外への旅の中でも思い
入れのあるもので、小さな子供たちを連れての旅。
こうして残した記録を、いつか子供たちが見返し、
ふと、旅の風景を広げてくれたなら嬉しいことだ。
万博で海外旅行の気分を味わう。人生でできる事、
訪れられる場所は限られる。ならば想像を働かせ、
日々の言葉にまだ見ぬ風景を感じ取っていきたい。
