形は絶えず変容するように
定着するもの、変わりゆくもの
島に存在するかたち。積み重ねられた素材、物質、
時の流れ。ものごとを等しく見つめる視点、重ねる
目線。ものが意味をなし、つながり風景を生み出す。
そこに並ぶ作品が世界の見え方を変容させていく。

提示された言葉をなぞるように

生命の変容を描く作品

不規則にうごめくように

まだ形になる前の形が

空間にまとわりつく

複雑に凹凸を帯びる形は

新たな場所を探し求めるように

光が当たる中心部から

増殖する様子を描く
生成された形をたどり旅をして

生命の誕生の瞬間であるという
作品の元へと戻ってきた

生み出された命が

具体的な姿へと変容し

扉の向こうには、生命と物質の物語が

展開される。小さく分裂した生命のイメージが

膨らみ、つながり

ゆるやかに形を帯びる

空間に配置されたひとつひとつの形が

関係性を持ちあい、集合しては

空間を立ち上げる

始まりの形はやがて

具体的な像となる

小さな形が寄り集まるようにして

生まれた鹿のイメージが
場所と時間を超えて重ねられる

空間の中心にすっと立ち上がる

少年の像の成長を、変容する世界がそっと包む

反対側の空間に連続するのは

植物をモチーフとした生命

雫が地面から立ち上がるように

波打つように形が与えられては

色を帯びて

生命の複雑さに

島の物質の記憶が重ねられる

液体をモチーフとした作品は

この地で生まれ
様々な形へと発展し
旅の途中にふわりと現れる
増殖する素材を包む空間。圧縮される視点。対象
をフラットに見る。凹凸を感じる。ぽつりぽつりと
形をなし立ち上がる造形。抽象化された自然。湾曲
する壁面に移ろう光。すっと立つ少年と、それを
見守る鹿の像。寄り集まった知覚の連続が、記述
の補助線となり、世界はゆるやかに立ち上がる。
