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敷き詰められた島の日常に

どこかとどこかを結ぶように

置かれた点と点をたどる。なだらかな坂を下り、
石垣をやわらかに、包む緑に沿って小道を歩く。
くるりと周囲を見渡すほどに、敷き詰められた
日常を拾い集めては、旅の記憶を呼び覚ます。



旅をつなぐものを



重ね合わせては、日常に持ち帰る



連なる屋根と緑の先に



途切れた破風板としっくいに



流れる時間の長さをはかりながら



つたの伸びる石垣に沿っては



くるりと島の日常を歩く



瓦屋根の上に浮かぶ



なまこ壁の馬目地が



おたふく窓の桟に連なるように



島に連なる線を伝い



祝祭に置かれた青い看板をたどる



地面に敷き詰められるのは



島の日常の小さな欠片が描かれたもの



島の自然や動物の図柄が



形を留めては



少しずつ姿を変えていく



石に定着されるもの



地面をおぼろげに覆うもの



島の風景に重ねられた絵は



島の人たちの思いが宿るもの



小さな断片が寄り集まってできた


丸いカタチに



旅の思い出を重ね合わせる



石職人の家の跡地に描かれた


島を表す図柄は、ひっそりと




島の片隅にも広がっている


旅の記憶を重ね合わせ



作品が描かれた年の風景に



時の流れを感じながら



置かれた椅子は、ぴょんと時間を飛び越えて



旅の風景にそっと現れる


過去と現在との幾重に連なる境界に



引かれた線をたよりに



ここからどこかへ



建物がまとう素材をたどり


 
何層にも入り組む意匠に



刻まれ、染み込んでいく時間



散りばめられた遊び心にひかれながら



島の日常を歩くほどに



猫との出会いを繰り返す


ゆったりと流れる島の時間の中で


太古の声を聴くように、昨日の声を聴く。作品に
こめられた思いにふれて、長くて短い時の流れに
思いをはせる。いつかの旅や、昨年の旅。記憶を
たどり、過去に耳を澄ませては、言葉を置いて、
風景を重ね合わせては、時の長さをはかるように。



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