建築は色鮮やかな感情をまとうように
記憶を彩る形や素材、感触をたどりつつ
万博会場に建ち並ぶパビリオンを巡る。万博は新たな
技術が散りばめられる機会でもあり、それは過去から
未来へと記憶を引き継いで、鮮やかにも花開かせる
場所となる。風にゆれる布の連なり、色とりどりの
柔らかな壁面に、ふわりと記憶をなぞるようにして。

よせる波のごとく続くデザインの数々に、心揺さぶられながら

次は、衣服をまとうように風にゆれる

柔らかな布で包まれるパビリオンへ

建物を彩る色とりどりの布は、ふわりと風を受け

光に煌めいて、自然との関係性を持ちながら

揺れ動く、多様な心の在りようを表現する

パビリオンの回りに張りめぐらされた白い糸のようなものは
建物の屋根を地面から引っ張って支えるワイヤ

建物を織りなす色と糸の記憶は
いつかの空間を構成する色の連なりに混じり合う

建物は風や光に反応し、心の揺れを表現するように

そのさわやかな、心地のよい空間に身を置いて

布の連なりの間を、吹き抜ける風は

黄色い布が揺れる有明海沿いの風景へと
そっと記憶を運んでくれる

色とりどりの布に対して、抑制された銀色の布には

最新の通信技術で、来場者の動きが転送され表情を
持ち、それはあたかも、建築が感情をまとうように
その技術は空間そのものを転送するほどに高度化し
1970年の万博の会場の跡地で、開催された
Perfumeのライブがパビリオンへ転送される
55年の時を経て、通信技術は大幅に向上し
1970年の電気通信館が夢見た未来を今に映す
NTTパビリオンの感情を表現する

その柔らかな布は、時代の流れを捉え
技術は高められ、NTTファシリーズに手がけられた
建築は感情をまとうように。ダンサーが建築をまとう
ように繰り広げられるプロモーションにも目を留めて
魅力的なNTTパビリオンの内部にもぜひ訪れたい
そこに、散りばめられた技術を学び
建築に込められた情熱を感じながら

技術は花開くように、そしてアートはそれを称えるように

NTTパビリオンの側に咲くように設けられた
フラワーオブホープという希望の花

鮮やかな色のつながりは

煌めき輝きながら、建物を楽しげに覆いながら
色の連続にみとれた長崎の旅へも心を運んで
そして色鮮やかに刻まれた記憶を思い返しつつ、過去
の風景と眼の前の風景を重ねていく。NTTパビリオン
のコンセプトは感情をまとう建築。風にたなびく布。
そこには、人と自然、風、風景、リアルとデジタルが
響きあう空間が目指されている。建築と自然の境界は
緩やかになり、建築は柔らかく、自然は建築と呼応し、
ひらひらとたなびく布が、記憶の襞をゆらしていく。
