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漆がつなぐ未来の入口

讃岐に反響する静かな音色


目印の青い幟をたどり、瀬戸内海に浮かぶ島の入り
組んだ路地を上る。高台に建つのは漆の家で、讃岐
に伝わる漆芸の空間が展開される。幾重にも塗り
重ね、削られては磨かれる漆が映す未来をのぞく。



祝祭の時にたなびく



青い幟に、高台に建つ家の



白く塗られた空間に誘われる



古来から漆が伝わる讃岐の地



織り込まれた色を帯びた漆は



波打つように層をなし



光の縞が表される



白と朱色の連続が
 

ほのかな白の漆の空間に浮かぶ



次なる部屋は、くるりと裏返るように



磨き上げられた黒に



取り込まれた緑が反転し



黒と光が入り混じる



鏡面の壁に漂う緑と星のかけらが



転じる空間は温かみを帯びる



光と影の交わりにきらめく漆



柔らかな光と黒に包まれて



影もいっそうおぼろげとなる



漆黒が生み出す光の世界で



漆という素材が未来へ向かって輝いている



磨き上げられた漆の壁は


瀬戸内への旅の風景を照らし



多様な世界の扉を開く


輝きは時の層を越えて



ゆらりと空間を歪ませる風呂敷は



はるか未来からやってきた


漆の表現は時代をまたいでは



2025年の空気をまとう



芸術祭に建つ漆の家で



素材の持つ奥行きを知る



香川で静かに受け継がれる漆の文化が



祝祭の光を帯びて輝く


家の主が高める技は


作品の中に光とともに込められる


讃岐は漆芸が幾重に続く場所で


旅の始まりに通りがかった



明るみを帯び始める街に建つ



建物は漆芸の文化を受け継ぐ場所



磨きあげられてきた漆の技術は 


想像を超えて迫ってくる


漆の深い輝きに未来を感じて


人の暮らしに根付いた漆。讃岐で華やぐ色漆。江戸
時代から続く香川の漆芸の一端を垣間見る。今に
伝わる蒟醤、存清、彫漆の技法に、時間の層が取り
込まれる。素材の持つゆらぎが生みだす柔らかさ。
温かな光を帯びる白と朱色。漆黒に浮き立つ光。
過去から未来へつながれる漆の輝きに旅でふれる。


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