屋根の水平線は穏やかな海と連続するように
島のモチーフをたどり
直島の街を歩き、フェリー乗り場へと戻ってきた。
そこには、水平ラインが穏やかな海につながるよう
に伸びる海の駅なおしまが建つ。屋根の下には車が
列をなし、物の動きを感じさせる動的な面も持つ。

直島の街をめぐる。路地の先に広がる

港の風景。ここは旅人を出迎え、送り出す場所

フェリー乗り場に建つのは海の駅なおしま

海とつながる屋根のラインは日常と非日常の境界となる

2025年は瀬戸内国際芸術祭の年。点在する青いサインを

横目に、パースペクティブの効いた建物をくぐり抜ける

屋根の下に並ぶ車両に横を抜ける

ここは島と外部を接続する場所で

人や物の流れの拠点となる場所

建物は、海の風景に溶け込むように細い柱や

ガラスや鏡貼りで構成される

建物はバス乗り場も兼ねていて、直島の旅の拠点ともなる

まだ朝も早く、海の駅が動き出す前の静かなひとときに

空と建物を重ねるようにし

直島の港の風景に沿って歩く

鏡は風景の角度を変え、建物の存在を

軽やかにもする。建物を手がけたのは

線のような繊細な柱を用いるSANAAで

建物は山並みを背景にして、風景に溶け込むように建つ
建物は、海と島と人をつなぐ装置となる

前庭にならぶ、銀色に輝く椅子もおなじみで

それは21世紀美術館の周りでも
建物と関係性を持つように設置され

美術館は海の駅とは対象的に円を描き
円環する旅の風景の一つとなる

連続する緩やかな曲線は、グラングリーン大阪にも
受け継がれて、人を導く建築のひとつの形となる
風景に合わせて、形の異なる建物。海の駅なおしま
は矩形のシンプルな平面の構成。建物を手がける
SANAAのデザインは明快だ。建築としての物質感
は抑えられ、風景が感じられる。素材を示すのでは
なく、動線や空間を表す建物。広場の椅子は建物の
雰囲気を和らげるような印象を与える。そして椅子
が持つアートの気配。直島はアートの島でもある。
