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つながる円は空をとらえて

水滴が作る波紋の円の連なり

円は線より生まれ、線は点が集合したもの。すべて
のものは連続性の中にある。作品を作る芸術家、島
に住む人々。訪れる旅人。交わることのない線が、
芸術祭という時間において交差する。その作品は
場所に寄り添い、時を重ね、今や風景の一部となる。



アートをたどる島の旅。島特有の石垣の風景も



アートの一部のようにも見えてくる



集落の間を縫う小道の先にある唐櫃の清水



止めどなく、流れる清らかな水



上部には波紋が重なるような鉄のレリーフ



ここは先の作品にあった急須が清められた場所であり



滴る雫のイメージは、波紋としてつながっていく



側に建つ神社は時を刻み、楠は時を包み込む



見上げる石の鳥居。時は重なり、風景に宿る



水場と境内のすぐ横に



波紋を取り込むような鉄の扉



鉄にあがたれた円には島の風景が映り込む



ここ唐櫃の丘は、森に抱かれる鉄の作品が立つ場所



小さな点は、線となり、円となって



連続する緑を切り取っては



周囲と一体となり、空へとつながる



つながる点。生み出される円の向こうに



見える空の青さと



島とともにある風景



空の粒子とよばれる作品は、空を捕まえるように



風景に溶け込むようにして、その場に立ち続けている



光を帯びていた鉄。緑の輝きとの重なり



2010年に豊島の旅で出会った作品は、島民に受け入れ


られなければ3年までとされたが、今も唐櫃の丘に立つ



円を描き、空につながる作品は


小豆島の風景の中にも立てられた


旅する程に風景はつながり、広がりを持つ



作品を手掛ける青木野枝さんの生み出す


時間と場所と空間をたどるほどに



それらは世界のひとつの手がかりとして


空を、風景を、時間をつなげていく



遠い過去に訪れた連なる円の作品は


旅の記憶の中で、そっと立ち上がる


40年以上も切り出され続けた鉄の円は


降りそそぐように、確かに世界に変化を与えている


その連続の先にある風景にひかれている


生み出され続ける鉄の円や小さな点。10日あれば
9日は、それらの素材が生み出される時間という。
そこで鉄は、半透明なるもの、光を帯びるもの、
生命を宿すものとして扱われる。作者にとって鉄は
拡張した体の一部のようになる。形を切り出し、
重ね続け、それはやがて空へとつながる。その連綿
として続いた時間が、日本各地で形を帯びている。
その継続の先にある風景を、追い求めていきたい。





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