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アートの気配と記憶をたどって

アートのある風景に引かれている

これまでもいくつかの芸術祭をめぐってきた。私
の中での芸術祭のはじまりといえば、瀬戸内国際
芸術祭。以前に訪れたのは2009年で、それ以来、
ずいぶん時間が経った直島を、2025年に訪れた。



風景の先に立つ白いオブジェ。ガラスには芸術祭の水泳



をモチーフとした赤い帽子のメインビジュアル。



日常と非日常と、要素は少なく、シンプルなデザインの


引き算による際立つ形のおもしろさも感じる



デザインの中の余白と



重ねられる要素の関係性を見出しながら



ふわりと浮かぶ雲のような椅子をたどる


アートの気配を帯びる椅子の先に鎮座するのは



直島といえばの赤いかぼちゃ



赤地に黒の水玉は、風景にインパクトを与え



島を象徴する存在となっている



特徴的なのは内部に空間を持ち



外と内の視点があること。丸く切り取られた


島の風景に、繰り返した島の旅を重ねる



港の空気を一変させる赤いかぼちゃの


水玉が重ねられる佇まいに惹かれていて


博多の街でも宙を舞うような三つの帽子



アートの記憶をつなぎながら



風景に変化をもたらせ、ものの見方にゆらぎを与える



旅先でのアートの存在を感じ



島に散りばめられる赤、青、黄色に


いつかの日常と、今の非日常を重ね



色で風景の中の記憶をつなぐ。目の前には黄色の



オブジェのようなサインに設置された香川の地図



現在地を確かめながら、まだ見ぬ風景に思いをはせる



青いオブジェも、ジョゼ・デ・ギマランイス氏の



色と片手が特徴的な作品で


直島女文楽の動きをモチーフとしたもの



氏の作品は、芸術祭の道標にもなっていて


小豆島では、その作品に出迎えられた


過去に訪れた大地の芸術祭では



白地に色鮮やかな丸や三角が


町の風景に動きをもたらして


アートの記憶は連鎖して



風景をつなぎ鮮やかにもする


アートがあふれる直島の風景を懐かしみながら、
芸術祭の非日常の空間に触れる。グラフィック、
彫刻、インスタレーション。アートは時間をかけ
風景に馴染み、その地を表す風景となる。そして
風景は旅するほどにつながって、アートの気配に
触れて、記憶をたどり自らの視点を広げていく。


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