今度は開館時間に合わせて訪れて
旅の達成感を胸に、奈義町を後にして
一泊二日の岡山県の津山への旅。二日目はホテルから
東へ向い田熊の舞台、奈義町をめぐり、次はまた津山の
町を目指す。昨日はほとんどの施設が休館日。改めて
開館時間にあわせ訪れて、森の芸術祭への旅も終盤へ。

奈義町に広がる心地のよい風景に、後ろ髪をひかれつつ

また一路、広がる雲に晴れ間を望みながら、田園風景の中を

雲の流れに誘われるように、西へと自転車を走らせる

道路沿いの民家の蔵の、帆立瓦やなまこ壁にも目を留めて

津山に広がる自然を感じながら、遠くに続く山の稜線を眺め

川を越え、町へと至り、森の芸術祭の会場へと向かう

最初に訪れたのは赤レンガの塀に囲まれた建物で

木造二層に千鳥破風の玄関を持つ堂々たる本館の前に

赤レンガで装飾がなされた塀と門を持ち、和と洋が重なる

PORT ART&DESIGN TSUYAMA。サインに波のデザインも

奥にのぞくビーズの素材の、アートギャラリーとしての建物を

象徴するポートタワー津山というアート作品に

出迎えられ、アートへの期待も高まって

呼吸を置いて、門の先へ。本日はOPENの看板にほっとしつつ

昨日は休館日。開かれた建物と閉じた建物の二つの雰囲気を
楽しめたと思えば、昨日の訪問にも意味もある

建物は、津山の津という文字から、港を意味するPORTの名前
に人、物、文化が集まる場となるようにとの思いがこめられて

100年の時を経たレンガと木の間を縫うように進み

木造の本館の中に注ぐおだやかな光は
モダンな木の格子を浮かび上がらせて

並べられた今の時代の椅子のデザインとも響き合う

木造本館を抜けた先に広がる中庭では、赤レンガと木の素材と

質感が混じり合い、ロマンあふれる当時の記憶を紡いでいる

その空間が今はアートギャラリーとして、過去の時間の流れを

引き継ぎながら新たな創造の場へと。連続する木格子の

柔らかさに、色褪せつつもずっしりとした赤レンガが交じり

格子窓のガラスはそれらを映し込み、溶け込ませるようで

中庭の奥の赤レンガの倉庫に設けられた装飾されたアーチ扉

白いボーダーは、道路沿いの塀のデザインにつながり

視線は回廊の先に導かれ、倉庫の内部のギャラリーへ

旅の二日目はホテルから東へ、また西へと進み
森の芸術祭の会場のポートアート&デザイン津山で
大正時代の華やかな雰囲気とアートに浸る
PORT ART&DESIGN TSUYAMAは、1920年に竣工
の旧妹尾銀行林田支店を保存し、再利用された施設。
半世紀は銀行として利用され、その後は洋学資料館、
そして2018年にアートギャラリーとして開館した。
建てられた100年前は大正ロマン期。街道沿いに建つ
堂々とした木造本館を、レンガタイルの塀がぐるりと
取り囲む。木とレンガ、それぞれに時間を重ねながら、
華やかな時代の面影は内部へと、中庭へと混じり合い
続いてく。空間は今はアートギャラリーの用途として、
時の流れを内包しながら、アートのための器にもなる。
