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養う人がうつ病になったとき、家族ができること・言わないでほしいこと|支えられた側から見えたこと

この記事は、いつもと逆向きに書きます。

うつ病の本人ではなく、その隣にいるご家族に向けてです。
夫が、妻が、父親が、母親が——家計を支えていた人が、ある日働けなくなった。どう接すればいいのか分からない。その状況にいる方へ。

先に断っておくと、私は「支えた側」ではありません。
39歳で適応障害からうつ病になり、妻子を養う立場のまま倒れ、
1年3ヶ月ほぼ寝たきりになった「支えられた側」です。
だからこの記事に書けるのは、何をされて助かったか、何がつらかったかだけです。でも、それが一番お役に立つと思っています。

先に、一番大事なことを

うつ病を治すのは、家族の仕事ではありません。

治すのは治療と時間の仕事です。
家族の役割は、治療が続く環境を守ること。
この線引きを最初にしておかないと、
支える側が「私の接し方が悪いから治らない」と自分を責め始めます。
それは違います。

言わないでほしい言葉

家族に悪気がないことは、本人も分かっています。
それでも、うつ病の脳は言葉を悲観的に変換します。
私自身、弱っていた時期の脳は、励ましすら「催促」に聞こえる状態でした。

「いつごろ治りそう?」 本人が一番知りたくて、一番答えられない質問です。聞かれるたびに「早く治さなければ」という焦りだけが積もります。
私はこの焦りに負けて復帰を急ぎ、5日で出社できなくなって1年3ヶ月を失いました。

「頑張って」
「気の持ちようだよ」
うつ病は脳のエネルギーが切れた状態です。
骨折した足に「気合で走れ」と言わないのと同じで、
気力ではどうにもなりません。頑張れないことが症状なのです。

「そろそろ仕事、探してみたら?」
弱った脳は、悲観的な結論しか出せません。
その状態で決断を迫られるのは、目隠しのまま「進め」と言われるようなものです。
復帰・退職・お金などの大きな話は、本人の調子が戻ってから、できれば主治医を交えてにしてください。

実際に、助かったこと

「稼ぎ」以外の価値を、言葉にしてもらえたこと 私の場合は、妻の「中途半端に復帰して、また倒れるほうが困る」という趣旨の言葉でした。
このとき初めて、家族が必要としているのは今月の収入ではなく、長く元気でいる私なのだと気づきました。養う立場の人間は、「稼げない自分に価値はない」という思考に必ず落ちます。
そこから引き上げられるのは、家族の言葉だけです。

生活リズムに、静かに巻き込んでもらえたこと 私は昼夜逆転を意志で直そうとして何度も失敗し、最終的に「子どもと一緒に寝て、子どもと一緒に起きる」ことで立て直しました。「早く寝なさい」と言われるのではなく、家族の生活リズムという仕組みに乗せてもらう。あの時期の私には、これが合っていました。

「何もしない期間」を、責めずに待ってもらえたこと 私は回復が始まるまで、数ヶ月間ほぼ何もできませんでした。
この期間、家族から見れば「ただ寝ている」ようにしか見えなかったはずです。でも、あれは怠けではなく充電でした。
何もしていないように見える時間を責めないでいてくれること。
それ自体が支援でした。

そして、あなた自身が倒れないでください

きれいごとを書かないのがこのnoteの方針なので、正直に書きます。

支える側も、しんどいはずです。
先の見えない不安、増える負担、変わってしまった相手。
イライラして当然だし、逃げ出したくなる日があって当然です。
それを恥じる必要はありません。

全部をあなた一人で受け止めないでください。家族が相談できる窓口もあります。お住まいの地域の精神保健福祉センターや、厚生労働省「まもろうよ こころ」(https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/)から探せます。本人の主治医に、家族として相談したいと伝えるのも一つの方法です。

支える人が倒れたら、共倒れです。
あなたの休息は、本人の療養と同じくらい大事です。

もし「死にたい」と言われたら

否定も、説得も、叱咤もせず、まず「話してくれてありがとう」と受け止めてください。そして、できるだけ早く主治医に伝えてください。
診察日を待つ必要はありません。
家族だけで抱える場面ではなく、専門家につなぐ場面です。

うつ病の回復には、順番があります。
本人が今どの段階にいて、次に何が来るのか。
その「地図」を家族が持っているだけで、「いつ治るの?」と聞かなくて済むようになります。

私が実際にたどった回復の全記録は、こちらに書いています。
本人に渡す前に、まずご家族が読む、という使い方もできるはずです。

※この記事は一人の当事者の体験に基づくものです。症状や適切な接し方は人によって異なります。対応に迷うときは、本人の主治医や専門機関に相談してください。

#うつ病 #メンタルヘルス #家族 #休職 #うつ病体験 #社会復帰

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📝最後にひとこと
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