#019 ”弱者だから” できる営業術の話 - なぜコートを着ない営業マンは記憶に残るのか? -
こんばんは😊
『記憶に残る人になる』著者の福島靖です。
このnoteでは、人の心を動かし、記憶に残る人になるための思考と実践を、ホテルマン・営業マンとしての実体験からお伝えしています。
弱者だった僕のマインドセット
前回までは、リッツ・カールトン・ホテル時代の話を多くしてきました。
なので今回は、舞台を「営業」に移したいと思います。
まず初めに、僕は本当にダメダメな営業マンだったんです。
営業部の中で常に最底辺にいた僕は、営業活動が辛くて、、楽しくなくて、、。
きっと僕は営業に向いていない・・。
そう落ち込む毎日でした。
でもあるキッカケから、成績を追いかけるのを止めたんです。
そうだ、僕が追いかけたいのは成績じゃない。
「お客様なんだ!」って気づけたんです。
(と、このお話しは、またどこかでします…笑)
今回は、経験も実績も何も持たなかった営業マンの僕が、どんな方法でお客様の「記憶に残る人」になろうとしたのか。
実話を元に、僕なりの秘訣を紐解いていきます。
これから営業を始める人、既に営業をしてるけど上手く行かない人。
そんな人には是非、読んでもらいたいです😊
モノと所作に「意味」を宿す
その前にちょっとだけ余談なんですけど、最近めっきり暑くなりましたね。
皆さんは、暑くなると使い始める「アイテム」ってありますか?
僕は夏になると、サングラスと扇子、ハンカチが必須です。
そして、冬になるとコート、マフラー、手袋と。
シーズンによって身に付けるモノって変わりますよね。
実は、この「モノが増える季節」こそ、
相手の「記憶に残る人になる」ための、チャンスだなって思ってるんです。
扇子一つ取っても、自分のこだわり・つまり「意味」をモノに詰め込む事ができます。しかも、沢山の人の目に触れさせることができる。
そして、モノを扱うには「所作」が必要ですよね。
例えば、扇子を例に挙げると。
どこにしまっておいて、どう取り出して、どう開くのか?
扇子好きの人からは邪道だ!って言われちゃうけど・・
片手で「シャッ」と開くのか。
それとも、王道的に両手で開くのか?
どちらの所作を選択するのか?
そんな選択一つで、見ている人に与える印象は異なってくるんです。
シャッと豪快に開く人を見て、
きっと誰も「めっちゃ繊細な人!」とは思わないですよね。
逆に、そっと両手で開く人に対して、
「この人、めっちゃ大胆!」なんて思わないんじゃないでしょうか。
モノと所作には自分の「意味」を強くこめる事が出来る。そして、その意味を相手に伝える事ができる。
いわば、持ち運びができる「PRツール」なんですよ。
だから、いつもよりもモノが増える夏場や冬場は、
特に「相手の記憶に残る人になる」チャンスなんだと思うんです。
コートを持っていなかった営業マン
そして、そんな31歳の頃の僕は、驚くほどにお金がありませんでした・・。
31歳当時、本当に色んな事がありまして・・・
(今度、この話もどこかで…苦笑)
仕事もない、住む家もない、唯一の身分証であるパスポートも切れてしまい、もうどこの誰か分からない・・。
そんな状態でした…苦笑
大分はし折りますが、、
その後に僕は、ある外資企業に入社して、人生初の営業マンになりました。
僕の仕事は法人向けの営業。
でも、僕にはスーツやシャツ、あとカバンを買うお金もない・・。
それに初任給が入るまでの生活費も無い。
でもなんとか工面して必需品だけは購入できました。
ただ一つだけ、欲しかったけど買えなかったものがあったんです・・。
それが、冬物のコートでした。
コートって結構高いんですよね・・。
僕は潔くあきらめて、その年はヒートテック一枚でしのぐ事に決めました…苦笑
「当たり前」を破ると、人は覚えてくれる
いや~、、
もうシンプルに「悲惨な営業マン」ですよね。
でも実は、これが功を奏したんです・・!
ある真冬の朝、東京・新宿にある会社にアポイントで伺いました。
でも商談は難航・・・。
最終的に「ちょっと検討するよ。」って言われて商談は終了。
僕は肩を落として応接間を出ようとしたんです。
その時、商談相手の社長から呼び止められたんです。
「あれ?福島さん、コートは?」
どうやら、スーツ姿で出て行こうとする僕を見て、
「あ!コートを忘れてる!」って思ったらしいんです。
それで、僕は正直に答えたんです。
「実は、コートを持ってないんです。」
すると、社長にこう言われました。
「え?着て来なかったんじゃなくて、そもそも持ってないの?」
もう、目をまん丸にして驚いてました…笑
そして、その社長は続けてこう言われたんです。
「真冬だよ?コートを着ない人なんて初めてみたよ!笑」
この瞬間、僕もビックリしました。
だって、この1時間の商談中、ずっと曇り顔だった社長が、一番楽しそうな表情をしてたから(笑)
この時、僕も「そうですよね!変ですよね!笑」って一緒に笑いながら、同時に、とっても大切な事に気づかせてもらったんです。
「そっか!大勢の人がやってる当たり前を破ってしまえば、相手の記憶に強く残れるかも知れない・・。」
って。
僕は、営業未経験。
ノウハウも人脈もお金も何もない。誰がどう見ても「営業弱者」だったんです。
だからこそ出来る事が、きっとあるんだ!
そう実感する事ができたんです。
結果的に商談は破談・・。
でも、お客様の会社を出た僕の心は晴れやかでした。
だったら、もっと当たり前をみつけて破ってやろう!
弱者だから出来ることを、徹底的にやってみよう!って。
語れる人は、意味を持ってる人だけ
翌年の冬、僕の生活は大分楽になってきました。
でも、コートは買いませんでした。
そして今も、僕はコートも、ダウンも持っていません。
だって、寒いのをちょっと我慢すれば覚えてもらえるんです。
それに、僕は東京に住んでるから、ちょっと寒くても命の危険がある訳でもない。
だったら、僕はお客様に覚えてもらえる方を取ろうと思ったんです。
あと、その時期くらいでしょうか・・。
僕は、ネクタイの色を「青」一色に統一したんです。
それまでは商談相手だったり、相手の企業、あとはTPOに合わせてネクタイの色を選んだり、無難な色を選んでいました。
例えば、相手の企業のイメージカラーが赤なら、赤のネクタイ。とか。
でもある時、お会いした人からこんな質問をされたんです。
「福島さんは赤が好きなんですか?」
選らんだ理由・・・
僕は赤を選んだ理由を、
「その会社の色に合わせました」以外、何も語れませんでした。
その日の夜、僕はめっちゃ反省したんですよ・・。
意味をちゃんと答えられなかった、って事は、
僕は「意味のないモノ」を身に付けてるって事なんだなと。
もう一つ掘り下げてみると、意味づけ出来ていない。
という事は、そこまで考えていないという事。
つまり、、意味を語れない。という事は、
「僕は何も考えていない人です」って公言する事と一緒だな・・。
そう思ったんです。
この時、僕は決めたんです。
持ち物にもっとこだわろう。意味のあるモノだけを持とう。
既に持ってるものなら、後付けでいい。意味づけをしよう!と。
ネクタイは、「青」一色にしました。
それも、柄の無い無地の青。
理由は、こう決めました。
「僕は柄で誤魔化さない。」
「ストレートに勝負する」
そんな、自分自身の真っ直ぐな姿勢を表現したかったんです。
それに、青は僕の誕生石でもあるラピスラズリ、サファイヤの色でもあるんです。
そして青は、僕のDNAを作ってくれた「リッツ・カールトン」を象徴する色でもある。
だから、青を僕のイメージカラーにしちゃおう!と。
「なぜ赤?」と言われた時は、何も答えられなかった・・。
でも、「なぜ青?」と言われたら、こんな風に、いくらでもベラベラと「選んだ意味 (理由) 」を話す事ができたんです。
カメレオン営業からの卒業
誰かに合わせる。
そのスタイルを否定するつもりはありません。
TPOや相手をリスペクトする考え方や、姿勢はとても大事です。
それに今だって、ちゃんと相手に合わせる事はします。
でも、いつも相手に合わせて自分を変化させていく。
そんなカメレオンみたいな営業ばっかりしていると、「本当の自分」が、自分でも分からなくなっちゃうんです。
だから、何か持ちモノ一つでもいい。
その持ち物を扱う所作一つでもいい。
自分なりに意味を授けてみるんです。
自分の在り方を憑依させてみる。
相手から「なぜ?」って聞かれた時に、「なぜなら、これはね!」って、本心から語る事ができる。
そんな、小さいけど力強いこだわりを持つ事が大切なんです。
そうすると、本当の「自分」つまり「在り方」がクッキリと見えてくるんじゃないかなって、思います。
そして、それが相手にも伝わる。
持ち物にこだわる?
そんな事、誰だってできるじゃないか?
そんなセリフを沢山言われました。
でも、そうじゃないんです。
そんな、誰だってできる事を、誰もできないくらいやる!
まだ何も持たざる、弱者だからこそできる戦い方がきっとあるんです。
今回も、最後まで読んでくださり有り難うございました😊
