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女子のキャッキャウフフは、やはりイイですね

今春クールのアニメにおいて、日常系/空気系として注目を集めてるのが

①「日々は過ぎれど飯うまし」

(⇒P.A.WORKSのオリジナル、原案が「のんのんびより」あっと先生によるグルメ+観光企画)

②「mono」

(⇒「ゆるキャン△」あfろ先生の新連載、女子高生+漫画家のグルメ+観光企画)

③「ざつ旅」

(⇒Xの読者アンケートで旅先を決定する、読者参加型新感覚のグルメ+観光企画)

という3つである。

こうやって3つの類似した企画がカブったのは、決して偶然というわけではあるまい。
普通に考えて春クールはゴールデンウィークにぶつかる時期だけに、敢えてここで<グルメ+観光>をプッシュしてるんだよ。
どこの会社も考えることは同じ、ということさ。

ただ個人的に凄いなぁ~と思うのが、①の「日々は過ぎれど飯うまし」。
これ、パッと見は地味な「空気系」に見えて、グルメ企画を原作ありきではないアニメオリジナルでチャレンジしたって、よく考えたら凄くね?
こういうのって、まず制作側は料理から考案しなくちゃならんし、原案が「のんのんびより」の先生という心強さがあるにせよ、でもよく考えたら「のんのんびより」ってグルメがメインじゃないじゃん?
結局、P.A.WORKSが頑張って作りました・・という感じになっている。

見て!このキャベツ千切りの美しさ!

普通アニメでキャベツの千切りといえば、これでしょw↓↓

(参考資料/「夜明け前より瑠璃色な」伝説の<キャベツ回>)

あと、②の「mono」については、こっちはあfろ先生の色が濃いね~(笑)。
つーか、こうして「ゆるキャン△」から離れてみて初めて分かった、あfろ先生の天才ともいえるキャラデザセンスの良さ

これって私、めちゃくちゃセンスあると思うんですけど?
基礎デザインがこういう感じだからこそ、これはギャグシーンでデフォルメに移行した時に全く違和感が生じず、アニメが実にスムーズに運ぶんだ。

あfろデザインの勝利だな~!

そして③の「ざつ旅」。
これはね、もう純度100%の旅番組!
ここまで純粋な旅番組、アニメでやる必要ある?」と思うほどに写実的な背景作画である。

作画のエネルギーをほとんど背景に注いでないか(笑)?

というか、ここまでリアルな背景を売りにしたアニメにするなら、ホントは普通に芸能人が旅リポートする系の実写番組作った方が早いんだよ。
だけど、実際こういうアニメが存在することの意義って、

アニメファンは、あまり芸能人の旅番組とかを見ない

という現実があるんだと思う。

彼らは、旅番組見て「うわぁ、行ってみたい」と思う一般的な思考回路ではなく、アニメ見て初めて、「うわぁ、行ってみたい」と思う<聖地巡礼>の思考回路だから。
よって、特に③なんて企画としては、そのへんのYouTuberがやってるような凡庸な内容でありつつも、ただし「アニメだから」という一点で企画が成立してるんです。

でも個人的に少し面白いなぁ~と思ったのが、①と③の主人公が「大学生」であるという点。
・・そう、意外とアニメって、大学生主人公モノが少ないのよ。
大体みんな、高校生とか中学生だもんね。
でもさ、大学生を主人公にすると色々設定の自由度がアップするのよ?

・大学生はクルマを運転できる(キャラの行動範囲を広くできる)
・大学生はひとり暮らしが多い(キャラのお泊りなど制約自由)
・大学生は飲酒ができる(泥酔はコメディの華)

逆にネックの方をいうと、大学というやつは中学や高校みたく「クラス」の縛りがほぼ無いに等しいんだよね。
そこが、作家にとっては何かと厳しいかもしれん。
授業が個人による選択だから皆バラバラのカリキュラムで、結構1人で行動することも多いし。
特に、1講目はあるけど2講目/3講目が空いてて、でも4講目はある、みたいなパターンの時は「どうやって時間潰そう・・」となる。
だから、「日々は過ぎれど飯うまし」の中で「サークル作りたい」⇒「学内の拠点を確保したい」という彼女たちのキモチは痛いほど理解できたんだよなぁ。
・・そう、大学って「拠点」を確保しないとやってらんないのさ。
私も、大学行ったらまず「拠点」のサークル部室に行って、そこ基点にして行動してたのを何となく思い出した。

「日々は過ぎれど飯うまし」のサークル部室

・・で、今回①~③のアニメを見て、私の率直な感想を言っていいですか?

みんな、めっちゃ地味(笑)!


たとえ主人公が大学生だろうと、妙に物語がこじんまりしてるんだよね。
③の主人公は、作中「おカネのかかる趣味(旅)にハマってしまった」とか言ってたが、でもそれって、しょせん1泊で福島へ行くとか北陸へ行くとかのレベルなのよ。
というか、私が大学の頃って、もっと周りのみんな普通に海外とか行ってたんだけど?

うむ、こういうのって、少しばかり時代が変わったということなのかな?

<昔の大学生のイメージ>

・よく踊る
・よく「ウェ~イ!」と言う
・外車が好き
・ロレックスが好き
・奨励されるスポーツが夏はサーフィン、冬はスキー/スノボ

<いまどきの大学生のイメージ>

・あまり踊らない
・あまり「ウェ~イ!」と言わない
・SNSが好き
・アニメ等サブカルが好き
・家で過ごす時間を大切にするようになった


うん、早い話が<昔>と<いまどき>の違いって、「好景気」と「不景気」の違いなんだよね。
じゃ、「好景気」に青春を過ごした人が幸福で「不景気」に青春を過ごした人は不幸なのかというと、そういうのは特に関係ないと思う。
昔は昔、今は今、各々に「楽しい」と感じる価値観が少し違うだけのことである。

ただ、上の<昔の大学生のイメージ>見て、「うわっ、パリピだ」と思った人もいるでしょうね。
しかし、その当時として誰も彼らを「パリピ」だなんて形容しなかったんだよ。

・・じゃ、一体どんな形容をされてたのか?

いや、実をいうと、その時代に彼らを形容する言葉は特になかったんだ。
なぜなら、そういう人たちが普通に大多数だったから。
世の中、多数派の「普通」に対して形容する言葉は意外とないものなんだと思うよ。
逆にマイノリティに対しては普通に蔑称が付けられるものであり、たとえば「オタク」はかつてそういう人たちが少数派だった時代に付けられた蔑称。
逆に、「ウェ~イ!」と言う人たちが減り、その生き残りが少数派となった時代に初めて「パリピ」という蔑称が付けられたわけだね。
・・で、このままいくと近い将来「オタク」は死語になっちゃうかもなぁ。

みんな、時代に合わせてスタンスを変えていくものなんだよ。

最も分かりやすく体現してる例が、私は中田英寿だと思う。

昔の中田英寿

世界を旅する<旅人>だったヒデ

最近の中田英寿

旅を終えると、急に<日本>推しになったヒデ

確かヒデは「世界を知ったからこそ、祖国/日本に興味が湧いた」っぽいことを言ってたよね。

なんていったらいいかな、ちょっと語弊ある言い方になるが、私はこうして今の日本が景気が悪くなっちゃったのも、そう悪いことばかりじゃなかったと思うのよ。
・・ほら、好景気の時って、みんな意識が「外へ外へ」ってなるでしょ?
だからロクに自分の地元のことも知らんクセに、海外のことは妙に詳しい、みたいなアンバランスな人も実際にたくさんいたわけさ。
だけどある時期バブルが弾け、それによる変化をひとつ言うなら、みんな昔よりもだいぶ自分の周りに目が向くようになったと思うんだよね。
ちゃんと、自分たちの足元を見るようになった。

「のんのんびより」

「ゆるキャン△」

で、こうしてみんなが日本国内、それも景観の美しい田舎などに目を向けるようになったキッカケというのは、「のんのんびより」や「ゆるキャン△」それからP.A.WORKSあたりの影響って大きいんじゃないのかなぁ?
こういう言い方はあれだが、これらは日本が不景気になったからこそ起きた現象といえるのかもしれん。
ひょっとして、アニメがここまで市民権得たこと自体、不景気到来のお陰?

うむ、実際「日々は過ぎれど飯うまし」を見てると、割と貧乏くさい感じのメニューが意外と美味しそうなのよ(笑)。

「日々は過ぎれど飯うまし」

生オムライス」って、単に卵かけご飯を混ぜたものにケチャップかけてるだけみたいんなんだが、これ美味しそう。

「mono」

あと、「mono」では「『ゆるキャン△』の聖地を巡る」という謎の企画が作中にあって、主人公たちは「ゆるキャン△」の中でりんちゃんが食べてた「ソースカツ丼」を食べてた。

駒ケ根市 喫茶ガロのカツ丼、実在するんだね 1450円

ソースカツ丼といえば、「日々は過ぎれど飯うまし」第1話のメインもまたソースカツ丼だったんだよね。

今、ソースカツ丼がキテるのか?


作中に出てくるのはどれも値段の高い料理ではなくて、学生でも手を出せるレベルのものばかり。
・・そう、まさに「身の丈に合ってる」感じなんですよ。

逆に日本がまだ好景気だった時代、バブル期のトレンディドラマは「身の丈以上」の背伸びした内容になっていて、今思うとみんな結構無理してそれに合わせてような気がしなくもないんだわ。

めっちゃいい服着て、めっちゃいいモノ食べてた昔のトレンディドラマ

こういうW浅野(浅野温子&浅野ゆう子)みたいな主人公って、いまどきのアニメの中には全く出てこなくなったと感じません?

逆に、昔のトレンディドラマっぽいセレブなロケーション設定を今のアニメに持ち込んだら、一体視聴者にどういう反応が出るのか、少し見てみたくはあるけどね。
それこそソースカツ丼の10倍はする高級料理を出したとして、「アニメの中で美味しそうだったから・・」と果敢にチャレンジする「聖地巡礼」マニアはやはり出てくるものなんだろうか?


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