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貴方は、<アニメ業界の五大企業>をご存じですか?

つい先日のこと、高市総理が「コンテンツ産業支援」という政府方針を公式発表した流れから、この分野の有識者を召集した上で意見交換の会議を実施したらしいのよ。
で、その会議メンバーの中には庵野秀明も含まれてたんだよね。

やはり庵野さんが総理に呼ばれる会議ともなると、その雰囲気は多分こういう感じだったと思う↓↓

「シンゴジラ」より

そもそも何で庵野さんが政府の会議に出席するの?と不思議に思う人もいるだろうが、実は彼も召集されるのが今回が初めてというわけでもないんですよ。
どうも以前から「コンテンツ産業官民協議会」メンバーにエントリーされていたらしくてね。
・・で、この協議会構成メンバーというのが結構凄いんだ。

・庵野秀明(監督)
・山崎貴(監督)
・是枝裕和(監督)
・大沢たかお(俳優)
・NHK会長
・東宝社長
・バンダイナムコフィルムワークス社長
・SONYミュージックエンタテインメント社長
・Netflixコンテンツ部門プレジデント

他、学者など多数

錚々たるメンツである。

大沢たかおだけ少し場違い感があるのは否めないが、彼は「沈黙の艦隊」で独立国家「やまと」国家元首/海江田役をやってたことだし、まぁ雰囲気要員でしょう・・(笑)。

で、今回開催された会議では「コンテンツの海外展開を強化する上で2000億規模の強化が必要」という意見が出たという。

2000億円・・。

いや、この会議で陳情されたことだし2000億支援はきっと実現するんだろうが、ただ、私はこの話し合いに少し違和感のようなものを覚えるんだ。

それは、この会議の顔ぶれのことである。

まず庵野さんとか、彼、どう考えても政治に興味なさそうだし、絶対会議に真面目な姿勢で臨んでいないでしょ(笑)。
おそらく、彼のことだから会議資料で渡された分厚いレジュメの頁の隅の方にゴジラとかを描いてさ、それを壮大なパラパラ漫画にして隣りの山崎貴に見せて喜んでたと思うのよ。
山崎さんも「ウケる~!」とか言ってノッてきてさ。
それを高市総理に見つかり、2人は廊下に立たされてたから会議に全く参加してない可能性も・・。

いや、そういうのは別に構わないんだ。
なんせ庵野&山崎だし、それはしようがない。

そんなことより私がここで言いたいのは、この会議が「製作側の重鎮たち」ばかりで話し合われている、という現実の方なんだよ。
制作」ではない、「製作」の人たち。
東宝、バンダイナムコ、SONY(アニプレックス)、Netflix。
これらは皆、アニメ業界における「製作委員会」そのもの。
つまり、今十分にアニメで儲けてる人たちである。

・・なぜ?
なぜ、そんな人たちばかり会議に呼ぶんだ?
そういう「支援」のおカネの話をするなら、もっと相応しい人が他にもいるじゃないか・・。

たとえば

最近まで「家族4人1日1食100円」という生活に耐えていた監督さんとか・・

そう、何より高市総理には

「なぜアニメ産業そのものは好調なのに、現場でこんなにも困窮してる人がいるんだ?」
「アニメ市場の規模は3兆円になったのに、なぜ業界の企業のうち7割が赤字なんだ?」


という業界のブラックボックスがあることを最初に分かってほしい。
多分、彼女はそのことを分かってないんじゃないかなぁ・・?

そこをちゃんと理解しないまま2000億支援を決めたところで、その2000億は、東宝、バンダイナムコ、SONY、Netflixといった「製作」側のフトコロを潤すだけで終わっちゃいますよ、絶対。

<アニメ業界の五大企業>


じゃ、このへんを分かりやすくする為、ちょっと視点を変えてみましょうか。
皆さんはアニメ界の五大企業というのをご存じですか?

ちょっと、こちらをご覧ください↓↓

①SONYグループ(アニプレックス)⇒「鬼滅の刃」など

②東映アニメーション⇒「ワンピース」など

③バンダイナムコ(サンライズ)⇒「ガンダム」など

④東宝⇒新海誠作品など

⑤KADOKAWA⇒なろう系作品など


はい、これらトップ企業の顔ぶれを見てお気付きでしょう。
この五大企業のうち、①③④の3つが前述「官民協議会」メンバーなんですね。
彼らは「製作」、ようするに企画/プロデューサーの立場である。

で、この業界のシステムは実にシンプルであり、

儲けは全て「製作」側のみ回収する仕組みで、売れても「制作」側に利益は還元されない

というものである。

もちろん、この前提は各制作会社もよく分かっている。
アニメを作るだけでは全く儲からない。
だから各制作会社も無理してまで「投資」をして製作委員会入りをするわけだが、しかしこの委員会は「おカネをより多く出した者が得をするルール」になってるのね。
収益は「投資額に準じた比率」で分配されるから。
つまり、結局は資金力あるところが最終的に得をする仕組みなんだよ。
そして、その「資金力あるところ」というのが上の①~⑤の企業ということだね。
で、それら大企業が富を独占するもんで、この業界は7割が赤字だという。

じゃ、アニメの「制作」は搾取されるばかりで全然おいしくないやないか!

庵野秀明

いえ、過剰に絶望しないでくださいね。

大丈夫、「制作」側にも儲ける手段はあります。


それは一体何かというと、「著作権(IP)」です。
実は、このIPビジネスこそが今後の日本の浮沈を握る重要なカギなんですね。

<世界IP収益ランキング>

2024年度版

1位「ポケモン」
2位「ハローキティ」
6位「アンパンマン」
8位「少年ジャンプ」
9位「マリオ」
15位「ドラゴンボール」
16位「ガンダム」

なんかさ、これほど世界市場の中でしっかり日本が優位に立ててる分野って他にないんじゃない?
ディズニーや「スターウォーズ」やマーベルより上だもんね。

で、1位の「ポケモン」だが、これは売上の7割は本丸のゲームではなく、グッズの売上らしいのよ。
実は、そういう収益構造なんです。
ガンダム」も16位に入ってるし、これの原作の権利をもってる富野由悠季は、ああ見えて結構な富豪だと思う。

富野由悠季

つまりアニメの「制作」サイドは、原作モノばかりでなくたまにオリジナル作品を作り、ちゃんと自社の著作権を確立した上で大ヒットを狙えばいいんですよ。
そうすりゃ、確実にビジネスとして儲けが出ます。

そういや、以前にufotable近藤光社長も

「うちはアニメが赤字だったけど、カフェ経営で儲けを出していた」

と、裁判の被告席で堂々とおっしゃっていました。

でもさ、アニメ制作会社がカフェ経営でメシを食ってくというのも微妙な話だよね。

そもそも、なぜufotableほどの一流のところがアニメ制作で赤字になってしまうのか?


このへんの謎を、以前に岡田斗司夫さんが分かりやすく解説してくださっていました。

<大前提>

「制作」は、「製作委員会」から予算(おカネ)を頂いた上でアニメを作る立場である

<問題点>

「制作」に与えられた予算が少なく、現場は常に過酷な状況になっている
しかし人手を増やせば、予算オーバーしてしまう(おそらく超過分は自腹となる)

<疑問>

なぜ、こんなに予算が切り詰められてるのか?

<理由>

製作委員会の主幹会社(企画/プロデューサー)が、自社の収益比率を上げる為、委員会に集まるおカネの総額が増えすぎないようコントロールしているから

・・うん、ちょっと分かりにくかったかな?

じゃ、もう少し分かりやすく具体的に例を出して説明すると、仮に某会社が次の新作アニメの為に捻出できるおカネの上限が5億だった、と考えてください。
で、この会社が製作委員会の主幹となり、あとは代理店など5つの会社に1億ずつ出してもらい、合計10億というおカネを確保したとしよう。
理論上、主幹会社はこの総額10億のうちの半分出してるし、この新作が仮に50億の収益を出した場合、その50億のうちの50%、25億を得ることになるわけね。
5億投資して、リターンが25億。
おいしいだろ?

でも、仮にあとの5社が「ウチも1億じゃなく5億出すよ?」と言ってきたらどうなる?
それを聞き入れた場合、6社おのおのに5億ずつの投資、総額30億ということになる。
しかしこの場合、仮に50億の収益出ても配分される額は各社均等に8億程度になってしまうでしょ?
5億投資して、リターンが8億。
これは、おいしくない。
よって、企画/プロデューサーは「できるだけ、集まるおカネの総額が大きくならないように(他の会社に多く投資させないように)」というコンセプトで委員会を発足させるものらしいのよ。

これ、ちょっとイビツな話だよね。

企画/プロデューサーが敢えて集まるおカネの上限を設定している

⇓⇓⇓

必然、現場に下りる制作予算額も上限があるものとなってしまう


こういうのは、根深い問題である。
不景気だからおカネが集まらない⇒だから予算が低い、というならまだ納得できるんだが、現実はそうじゃないらしいのよ。
むしろ「投資したい」という会社は(特に外国から)かなり多いらしいが、委員会はそれを頑としてシャットアウトしてるものらしい。

早苗ちゃんは、そのへんの構造を分かってるのかな?

今回、早苗ちゃんが話をしたのはSONY、バンダイ、東宝といった「製作」の人たちばかりで、ぶっちゃけ「制作」の人とは話できてないと思うんだ。
・・あ、そういや庵野さんは「制作」の人だが、しかし彼はパラパラ漫画に夢中でそれどころじゃなかったはずだし。

やっぱ「1食100円」でお馴染み、片渕さんを呼ぶべきだったと思うぞ?

そういや、今回片渕さんが作ってる新作アニメは「オリジナル」らしい。

つまり、これの著作権は片渕さんに付くんだよね?

「つるばみ色のなぎ子たち」

じゃ片渕さん、いよいよ片渕家にもおカネが入ってくるかもしれんぞ?

大塚社長、お願いだから片渕さんの為にグッズを作って!
清少納言フィギュアとか

早苗ちゃんも2000億を準備できるなら、

そこから片渕家の食費に回してちょうだい!


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この記事は noteマネー にピックアップされました

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