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忘れられたあの島は、いま

誰からも忘れられたあの島のことを、ふと考える。

コンビニもない、交番もない、
海と山しかない。

そんな場所が、いまもある。
私はそんな島の最後の世代。

私と弟より後には、子供は生まれていない。
近い将来、帰る場所が無くなる。

都会はこんなにも人がたくさんいて、
所狭しとビルが立ち並んでいるのに。

わたしの島はいま、

その存在ごと無くなろうとしている。


私が生きている、ほんの数十年の間に
親はいなくなり、実家もなくなり、
そして島も無くなる。

私はやがて、ルーツを失う。


母校いま Googleマップの上にだけ

無くなりて はじめて帰りたい教室


大都市には、地方出身者が集まる。
ちょうど今_
新しい生活に心を躍らせる人々が街を行き交っている。

その裏側で、わたしたちの"あの町"は、
今も古びて、すり減って、
ただ静かに消えていく。


生家なく 更地に立てば みなしごの両手



言葉で感情を切りとる人。
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