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メキシコに行くたびに変わった、わたしの「普通」の定義

「会社員を辞めるなんて、もったいない」
「このまま普通に働けばいいのに」

会社員を辞めると決めたとき、何人かの人にこう言われました。

でも、その普通って、一体誰が決めたのでしょうか?

わたしたちは日々、この「普通」という目に見えない鎖に縛られて生きています。

時間を守ること、効率を上げること、空気を読んで相手にあわせること。

日本で暮らしていると、それが正解だと信じて疑いません。

しかし、わたしはメキシコに繰り返し足を運ぶなかで、その鎖が少しずつ外れていくのを感じました。

メキシコが教えてくれたのは、「あなたの信じている普通は、ただの習慣に過ぎない」という、あまりにも自由でやさしい事実だったのです……!


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🇲🇽 「君は日本人らしくないね」と言われて気づいたこと

死者の日のマスク作り

例えば、見た目や女性らしさにおける普通について。

わたしは子どもの頃から、世間が押し付ける「女性はこうあるべき」という型に対して、ずっと強いアンチの気持ちを抱いてきました。

「女の子ならスカートを穿いたほうがいい」
「女性なら髪は長いほうがいい」

そんな、誰が決めたかわからない普通の枠に自分を当てはめるのが、どうしても嫌だったのです。

だからこそ、あえて髪を短くしたり、自分の感情をストレートに出したりすることで、わたしなりにその無言の圧力に抵抗してきました。

でも、心のどこかで「女性らしくないと思われているのかな?」と思うことがあったのも事実です。

そんなわたしの心を溶かしてくれたのが、メキシコで出会った友人の一言でした。

「僕が見た日本人の中で、君は一番日本人らしくないね」
「だって、君はよく笑うし、自分の意見をしっかり話す。髪型も個性的だよね」

最初は驚きましたが、彼にとって「日本人らしくない」は、褒め言葉。 

日本では、「普通(みんなと同じ)じゃない」と言われると、批判や否定を含んでいるように感じて身構えてしまいがちです。

でもメキシコでは、それが「あなたらしさ」を肯定する言葉になります。

メキシコの自由な空気の中で、わたしは自分らしくいることに、心からのYESを出せるようになりました!

🇲🇽 正確さよりも機嫌の良さを優先してみる

メキシコのバス

メキシコの公共交通機関には、基本的に時刻表なんてものは存在しません。

バスはいつ来るかわからないし、地下鉄も突然止まる。しかも、止まった理由の説明なんてありません。

お店に行けば、店員さんが堂々とスマホをいじっていたり、椅子に座って寝ていたりすることもしょっちゅうです。

スマホに夢中な店員さんとの出来事

ある日、レストランに入り、席の案内を待っていたときのこと。

目の前には、のめり込むようにスマホを見ている店員さんがいます。

日本なら「お客様を待たせるなんて!」と怒られる場面ですが、わたしが「Disculpe(すみません)」と声をかけると、彼は最高の笑顔で「Hola!」とすぐさま案内してくれました。

謝りはしない。でも、気持ちよく接客してくれる。

不思議なことに、わたしは悪い気がしませんでした。

細かいお金がないと笑顔で言う食堂のお兄さん

別の日、食堂で食事を終えて会計をしたとき、お兄さんが笑顔でこう言いました。

「細かいお金がなくて、おつりが20ペソ足りないんだよね」

日本なら、必死に両替を用意するか、「申し訳ございません」と平謝りする場面です。

でも彼は、まったく悪びれる様子もなく、ただ事実を伝えただけ。

わたしも「それなら、チップを上乗せということで」と言って、その場を終わりにしました。

日本では体験したことがない出来事でしたが、なぜかイライラしませんでした。

おばあちゃんとの夕食の約束

Airbnbでお世話になったおばあちゃんが、家族との夕食に招待してくれたときのこと。

「18時にダイニングに集合ね!」と言われ時間通りに向かいましたが、18時になってもおばあちゃんはまだ料理中。

「あれ?18時ですよね?」と驚くわたしに、彼女は笑顔で「まだ料理中よ〜」と言うだけ。

結局、家族が集まって食事が始まったのは19時半過ぎでした。

そこで理解したのは、彼らは決して相手を軽んじているわけではないということ。

ただ、18時という数字を守る(正確さ)よりも、いま自分が料理をしていることや、家族と笑い合うこと(機嫌の良さ)を大切にしているのです。

完璧にこなすことよりも「機嫌よく、目の前の人と接すること」を優先したっていい。

多少ルーズでも、笑顔で「Hola!」と言いあえる関係のほうが、実は人間にとって自然で健康的な普通なのかもしれません。

🇲🇽 スーパーの行列で効率の神様を捨てた日

メキシコのスーパー

帰国して日本のスーパーに並ぶと、いつもハッとすることがあります。

レジが混んでいるとき、周りの人の顔が少し険しかったり、イライラした空気が漂っていたりすること。

以前のわたしも、その中の一人でした。

メキシコのスーパーで起きた小さな事件

でも、メキシコのスーパーは違います。

ある日、レジに長蛇の列ができていました。でも、誰も舌打ちをしません。

よく見ると、店員さんとお客さんが何やら話をしています。

「クレカが使えないのかも?」
「クレカの読取機械が壊れてるのかも?」

お互い、「どうしたのかしらね」という、まるで他人事のような穏やかなトーン。

結局、5分ほど待ちましたが、周りの人たちはただ立って待っているだけ。スマホを見たり、隣の人と会話したり。

誰も、イライラしていませんでした。

日本人は「効率」という神様に支配されすぎているのかもしれません。

「待たせるのは、悪いこと」という定義を捨てて、「今はぼ〜っとする時間なんだ」と捉え直してみる。

イライラしても、時間は早まりません。

メキシコで学んだこの心の持ちようは、日本の忙しい日常の中でも、わたしを何度も救ってくれました。

🇯🇵 日本に戻ってから変わったこと

メキシコ人の親子

メキシコに4回通ううちに、わたしの普通は少しずつ変わっていきました。

会社員を続けるのが普通という考えを手放した

1回目の訪問では、「このままでいいのかな」という小さな疑問が芽生えました。

2回目のメキシコから帰国した日の夜。

月曜日からの仕事に備えて、大量のメールやチャットを確認していたとき、わたしは気づきました。

「あれ、わたし、何のために効率よく動いているんだろう」と。

メキシコでは、完璧じゃなくても機嫌よく過ごせたのに、日本に戻った途端、また普通の会社員という型に自分を押し込もうとしていたのです。

会社では、安定という言葉がよく使われます。

でも、メキシコの人たちを見ていると、彼らは安定よりも「今日を笑って過ごせること」を大切にしていました。そして、彼らはとても幸せそうでした。

安定のために今を我慢するのと、今を笑顔で過ごすために自分らしく生きるのと、どちらが本当の幸せなんだろう?

その問いが、わたしの中でどんどん大きくなっていきました。

3回目の訪問を終えて帰国したとき、その問いはさらに深まりました。

「将来のために今を犠牲にするのは、もう嫌だ」と。

そして4回目の訪問後、わたしは決めました。

後悔しない選択をしていこう」と。

会社を辞めることは、確かに不安でした。

でも、メキシコが教えてくれたのは「完璧じゃなくても、機嫌よく生きていける」ということ。

そして、誰かが決めた普通にあわせ続けることこそが、一番のリスクかもしれないということでした。

「会社員を辞めるなんて、もったいない」という、あの言葉。

わたしにとって本当にもったいないのは、自分の人生を他人の普通にあわせ続けることだと、今ははっきりと感じています。

スーパーのレジで深呼吸できた

帰国後、日本のスーパーでレジに並んでいたときのこと。

前の人の会計が長引いて、後ろの人が舌打ちをしました。

以前のわたしなら、その空気に飲まれて、自分もイライラしていたかもしれません。

でも、そのときわたしは、深呼吸をしました。

「今は、ぼ〜っとする時間なんだ」

メキシコのスーパーを思い出しながら、心を落ち着けることができました。

🇯🇵 あなたの普通を自分で選び直す

メキシコの風景

メキシコに行けば、すべてが解決するわけではありません。日本には日本の良さがあるし、ルールが必要な場面もあります。

けれど、もし皆さんが今、「こうあるべき」という言葉に息苦しさを感じているなら。

あなたの持っている普通の定義を、一度疑ってみてほしいのです。

  • 10分遅れても、笑顔で会えるならそれでいい。

  • 効率は悪くても、心が穏やかでいられるならそれでいい。

  • 自分の気持ちを伝えて、それで離れていく関係なら追わなくていい。

そんなふうに、自分を楽にする新しい普通を、自分で選んでいいんです。

わたしの心の中には、いつもあのメキシコの騒がしくて温かい空気が流れています。

それだけで、日本の雑踏の中でも、少しだけ深く息ができる気がします!

もっと自分を自由にしたいあなたへ

わたしがメキシコで学んだ、さらにディープな心の整え方や、日本での生活に落とし込むための試行錯誤を、別記事に書いています。

「誰かの作った普通から卒業して、自分らしいリズムを取り戻したい」。

そんな方は、ぜひこちらも覗いてみてください。一緒に、自分を許す練習をしていきましょう!

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