SoFi Technologies, Inc.(SOFI)⑦財務分析(キャッシュフロー他)
前回はTechnology Platform事業(技術プラットフォーム)を取り上げたが、今回は財務分析、主にキャッシュフローについて考察する。
【用語補足説明】
・キャッシュフロー:企業における現金の流れを示すもので重要な指標の一つで、営業キャッシュフロー(営業活動を通じたお金の出入り)、投資キャッシュフロー(設備投資や企業買収など投資活動を通じたお金の出入り)、財務キャッシュフロー(借入れ、株式発行、配当など財務活動を通じたお金の出入り)の3つで構成される
・フリーキャッシュフロー:「営業キャッシュフロー」-「投資キャッシュフロー」
一般企業の営業キャッシュフローは、本業で稼いだお金の流れを示し、企業の収益力を反映する。一方、銀行業の営業キャッシュフローは貸出金の増減なども反映するため、貸出が順調に増えている場合、営業キャッシュフローにはマイナスになりやすい。(JPモルガン、バンク・オブ・アメリカ、シティバンクなどの米国大手銀行も営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフローは赤字となることも多い。)
SoFiの場合、営業キャッシュフローのマイナスはむしろ積極的な融資拡大の一環と捉えることができるため、営業キャッシュフローやフリーキャッシュフローのマイナスだけを見て必ずしも悲観的にとらえる必要はない。



よって、営業キャッシュフローやフリーキャッシュフローだけで企業の財務健全性を判断するのは適切ではなく、他の財務指標と併せて総合的に評価することが重要だ。
SoFiはフリーキャッシュフローがマイナスである一方、2022年1月に銀行免許を取得したことで、資本市場に依存せずに預金を受け入れられるようになった。これにより、財務キャッシュフローは黒字を維持しており、ローン事業の安定的な資金源を確保している。さらに、現金および現金同等物の残高も高水準で維持できており、(以前の分析で触れた)競争力の向上に加え、財務の柔軟性も飛躍的に高まっている。


銀行業では営業キャッシュフローが融資活動の影響でマイナスになりやすいため、本業の収益力を測るAdjusted EBITDA(日本の「営業利益」に近い性質を持つ)から土地・建物・設備・ソフトウェアなどの将来の成長や業務効率化のための投資である「資本的支出(CapEx)」を差し引いた簡易的な指標を用いることで、キャッシュ創出力の推移を把握できる。これをグラフ化してみると以下のとおり、順調に増加傾向で推移している。

なお、2024年末時点の総資本比率は16.2%で、バーゼル規制の最低水準10.5%を十分に上回っているため、こちらも健全な水準を維持している。
(続く)
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