SoFi Technologies, Inc.(SOFI)③ローン・金融サービス事業
前回は、SoFi Technologies, Inc.(SOFI)②各事業概要および業績推移について記載したが、今回は「ローン・金融サービス事業」をみていく。
<ローン、金融サービスの事業概要>
・Lending(ローン)事業:
学生ローン、個人ローン、住宅ローンを提供
・Financial Services(金融サービス)事業:
SoFi Money(銀行口座)、SoFi Invest(投資プラットフォーム)、SoFi Credit Card(クレジットカード)、SoFi Protect(保険)、SoFi Relay(財務管理ツール)、SoFi At Work(学生ローン返済支援や財務教育などの企業向け福利厚生サービス)などを提供

2020年第1四半期時点で109万人だったローン・金融サービスを利用する会員数は、2024年末時点で1,013万人と5年で10倍になっている。SoFiは、2025年に少なくとも280万人の増加を見込み、2025年も高水準の会員数の増加が予想される。会員数の伸びとともにローン・金融サービスの契約(アカウント)数も順調に伸びている。

ローン・金融サービスの契約(アカウント)数の内訳をみると、特に金融サービスの伸びが著しい。これは金融サービス事業の売上の急伸として結果が表れている。


会員数とローン・金融サービスの契約(アカウント)数の前四半期比増加率がきれいに連動していることからも、会員数は成長のエンジンであり、将来の収益基盤を築く核心的な指標である。会員数が伸び続けている限り、契約(アカウント)数や業績も引き続き拡大する可能性が高い。

売上に対する広告宣伝費(Sales and Marketing)は30%前後、また新規会員の獲得コストは1会員あたり約300ドルで推移しており、過度なマーケティングに依存していないことがわかる。そのため、新規会員の増加はサービス自体への強い需要によるものであると考えられ、成長の持続性に対する安心感がもてる。

なお、SoFiはProductivity Loop戦略を取っている。例えば、ユーザが、大手銀行と比較して圧倒的に安い手数料や高金利にひかれてSoFiに預金をしたのち、投資、保険、ローンなどの各種サービスを次々に利用していくことである。

※SoFiは米国大手銀行によくある最低預金残高(最低預金残高に満たない場合は手数料が必要)の制限もなく、預金金利は全国平均の9倍
事実、2024年には新たなサービスの契約(利用)の30%が既存会員によるもので、また新規会員の40%が入会後30日以内に2つ目の製品を利用し、さらに最近の加入者ほど、2つ目の製品を利用するまでの期間が短くなっている。一般的に、新規ユーザを獲得するよりも、既存ユーザに追加サービスを利用してもらう方がコストは低いため、SoFiの戦略は今後も有効に機能していくことが期待される。
とはいえ、1会員あたりの契約(アカウント)数や売上はまだ右肩上がりではない。

しかし、会員あたりの契約(アカウント)数が横ばいなのは、新規会員が四半期ごとに大きく増えていることが一因だろう。

また会員あたりの売上が横ばいなのは、新規会員の増加に加え、ローン契約と比較して単価の安い金融サービスの売上が急伸しているためである。それにより、全体の平均値が押し下げられているだけであり、内訳をみると、1契約(アカウント)あたりの売上は、ローン事業で横ばい、金融サービスにおいては安定した上昇傾向が継続しており、特段の懸念は見られない。

(続く)
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