見出し画像

違う欲求を持つ相手と、どう関わるか

人は、同じ欲求では動いていない

前回の投稿で
『他人との違いを認める』ということについて書きました。

書きながらあらためて思ったのは、
人間関係がうまくいかない理由の多くは、
『違いをなくそうとすること』にある

ということです。

選択理論心理学では、人は誰もが
『生存・愛と所属・力・自由・楽しみ』
という5つの基本的欲求を持っていると考えます。

ただし、その強さも、満たし方も、人それぞれ違う。

ここを理解せずに関わると、
「どうして分かってくれないんだ」
「普通はこうするだろう」
という摩擦が生まれやすくなります。

交渉とは、相手を動かすことではない

選択理論でいう『交渉』は、
相手を説得したり、コントロールしたりすることではありません。

基本の姿勢はとてもシンプル。

相手を変えようとしない。
自分の関わり方を調整する。

人は自分で選んだときにしか、本気では動きません。
だからこそ、交渉とは『操作する』ことではなく
相手が動きたくなる環境をつくることなんです。

欲求の違いを“読む”ということ

実際の関わりの中では、
「この人は、どの欲求が強そうだろう?」
と考えてみるだけで、選択肢が増えます。

たとえば、
安定や安全を大切にする人には、
「大丈夫」「準備しておこう」「リスクはこれくらい」
という言葉
が安心につながる。

人とのつながりを重視する人には、
「あなたがいてくれて助かる」
「一緒にやれると心強い」
という承認
が力になります。

成果や評価を求める人には、
「ここが本当に良かった」
「あなたの判断が効いている」
と、具体的に認める
ことが大切。

自由を重んじる人には、
細かく指示するよりも
「どうしたい?」と選択肢を渡す

楽しみを求める人には、
少しの遊び心や、新しい刺激が関係を近づけます。

自分の正しさを押しつけるのではなく、
相手の欲求に合わせて『入口』(対応パターン)を変える。
それが交渉の基本だと感じています。

上質世界に入らなければ、話は始まらない

もう一つ、大切な視点があります。
それが「上質世界」。

人は、自分の上質世界に入っていない相手の言葉には、
ほとんど耳を貸しません。

だからこそ、
・話をきちんと聴く
・感情的にならない
・約束を守る
・批判より支援を選ぶ

こうした日常での信頼の積み重ねが、
交渉の前提条件になります。

言葉のうまさより、
「この人なら大丈夫」と思ってもらえるかどうか。

理解できない行動は、創造性で見る

時々、どうしても理解できない行動に出会います。

でも選択理論では、
その行動もまた、その人なりの最善の選択だと考えます。

「この行動で、何を満たそうとしているんだろう?」
そう、相手を知るために問い直すと、
怒りよりも、理解する余裕が生まれてきます。

理解することは、同意することではありません。
関係性を壊さずに前へ進むための、大きなスッテップです。


動かすのではなく、引き出す

相手に変化を求めるときほど、
相手に対しての、穏やかな問いかけが力を発揮します。

「どこがうまくいったと思う?」
「次はどうしたい?」

評価ではなく、自己評価を促す。
恐れではなく、内側の動機を引き出す。

これが、ボス(マネージメント)ではない、
リード(マネージメント)としての関わり方なんだと思います。


違いは、調整できる

人は違って当たり前。
欲求も、価値観も、今まで歩んできた人生も、
人によって異なります。

だからこそ、
「分かり合えない」ではなく
「どう調整(交渉)するか」を考えたい。

相手を変えずに、関係性をよりよくする。
それは、とても大切で、優しく温かな選択です。

今日もありがとう。
感謝です。

いいなと思ったら応援しよう!