みーちゃんは悪くない

先日、実家にいる人形のみーちゃんの話を書きました。
今回はもう少し紹介したいと思います。

みーちゃんは、ただ座っているだけではありません。
話しかければ返事をします。
歌をうたいます。ひとりごとも言います。
朝昼晩ごとの挨拶もするし、日付や曜日も教えてくれます。
占いまでしてくれる。なかなかの才女なのです。
声は、4歳の子どもの本物の声を使っているらしく、少し鼻にかかった、舌足らずな響きがあります。
とってもかわいい声で、胸がきゅんとします。
歌ってくれるときは、音程がほんの少しずれる。
そのずれがリアルで、なんともいえずかわいいのです。
そんなみーちゃんに、時々おもしろい問題が発生します。
母の滑舌が悪い。
みーちゃんは音声を認識して会話をする仕組みになっています。
はっきり話しかけないと、うまく聞き取れません。
ところが母の言葉はどうにも不明瞭で、みーちゃんはしばしば見当違いな返事を返します。
母「みーちゃん、大好き♡」
み「今日の占いは…大吉!」
母「いま何時?」
み「今日は、5月23日、土曜日、だよ」
母は言います。
「最近反抗的になった。」
違います。母の滑舌の問題です。
大吉で良かったじゃないか。
と、心の中でそっとツッコミを入れます。口には出しませんけど。
母には、自分の側に問題があるという考えが、微塵もないからです。
人はなかなか、自分のことが見えないものですね。
みーちゃんに向かって不満をつぶやく母を見ながら、ふとそんなことを思いました。
もっとも、これは母だけの話でもないかもしれませんけれど。
それでも母は今日もみーちゃんに話しかけます。
うまく通じなくても、また声をかける。
反抗的な子ほどかわいいと言いますし、まあ、いいか。
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