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成功者は追いかけなくていい

SNSを見ていると、成功者が溢れかえっている。

実際には年商10億円以上の起業家なんて全体のトップ3%くらいのはずだし、海外の大企業の経営者――スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾスといった超一流プレイヤー――は、僕ら一般人とはまるで異次元の存在だ。

でも、そんな外れ値の成功者をモデルに「自分もこうすれば成功できるかも」と思ってしまう時期が、僕にもあった。20代前半くらいだったか、今考えるとかなりバカみたいな話だが、知らなかったとはいえ純粋だったんだと思う。

たとえば身近な意識体系の活動と言えば、朝活を真似しようとしたことがある。成功者は早起きだとか、朝のうちに集中力の高い作業をするだとか、そういう美談を鵜呑みにして、当時の僕は「よし、自分もやってみるか」と気合いを入れてみた。

朝早く起きてドトールでモーニングセットを注文し、ビジネス書を広げる。最初は「これが成功者への道だ」とか「俺も変われる」と高揚感があったけれど、正直それだけだった。

何か劇的に成果が出たわけでもないし、ただ早起きした分眠いだけ。次第に面倒くさくなって、結局は中途半端で終わった。

他にも、「ハードワークが何より大事」という話を真に受けて、とにかく根性で仕事に食らいついた時期もある。行き当たりばったりで働いて、「努力さえすれば結果が出る」と思い込んで突っ走った。

結果はどうだったか?体調を崩した。無理をして生活を壊してしまったら元も子もない。もしかしたら、今も続く体調不良の一因には、当時の無茶があったのかもしれない。

考えてみれば、彼らは僕らと条件が全く違う。ADHD的な特性で超人的な集中力を発揮できたり、ショートスリーパーとして常人の倍の時間を活動できたり、体力や精神力が標準からはずれていることだってある。

そんな先天的な強みが利益を生む土台になっているなら、凡人である僕がその戦略を真似してもうまくいくわけがない。守破離が大事と言われても、まず「守」の段階でつまずく。

結局、彼らが語れるのは「自分がうまくいったパターン」に限られるし、僕だってそうだ。ストレッチ専門店での多店舗展開ならある程度の経験があるから語れるけれど、ラーメン屋を100店舗展開する方法なんて知らない。

誰でも自分の経験以外は想像でしか語れない。成功者を参考にするのは構わないが、相手が外れ値なら「あの人ができた→自分もできる」という素直な図式は成り立たない。

こう思うと、少し冷めた気分にもなるが、じゃあどうすればいいのか。自分の足で歩くしかないんだろう。コンサルや協業で最短ルートを案内してもらう方法もあるけれど、結局その道を進むのは自分自身。

他人の実績は地図でしかない。道が険しければ引き返すしかないし、そもそもその地図が自分に合うとは限らない。

あなたはどうだろう?SNSで輝く成功者を見て、「自分もああなりたい」と焦ったり、理想ばかり膨らませたりしていないだろうか。僕の場合は、朝活もハードワークも結局続かなかったし、自分らしいやり方を探すしかなかった。

外れ値に憧れるのは悪いことじゃないけれど、それを盲信して自分を痛めつける必要はないと思う。

結局、普通の人には普通の人なりの山がある。時間はかかるかもしれないけれど、自分に合ったペースと方法で登るしかない。それで十分なんじゃないかと、今は思う。


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