他人の成功が嫉ましい
他人の成功にモヤモヤしなくなった。20代の頃は、他人がうまくいくのを見るたびに「俺だってできるはずだ」とか「たまたま運がいいだけだろ」と、しょうもない嫉妬を感じていた。
今思えば、ただただ焦っていたんだと思う。警察学校を13日で辞め、メガネ屋で面白くない仕事をして、副業で転売して小銭稼ぎ…。
学生時代、少林寺拳法で全国優勝したり、主将経験もあって、文武両道な学生だったはずが、社会に出たらマイナス100点みたいな生活に転がり落ちた。
それなのに他人は成功してて、Facebookでキラキラ投稿してたりすると、そりゃモヤモヤする。
当時の暮らしは、家賃4.5万円で18畳ある古いアパート。田舎だから安かったけど、手取り15万円、月250時間働いて残業手当なし。そのくせ部屋にはほぼ何もなく、もらいものの冷蔵庫と炊飯器、途中でポットを買ったくらいで、テーブルすらなかった。
業務スーパーで食材を買ってサッと調理してすぐ食べる、栄養バランスなんて考えていない。
移動は16万円で買った小型バイクがメインで、安くて燃費がいいけれど、当時は何もかも切り詰めて、ギリギリだった。そんな生活じゃ、他人が成功している話を聞けばモヤモヤするのも無理はない。
今はもう、その感情はほとんどない。ゼロではないかもしれないが、うまく鎮めることができるようになったのだろう。他人は他人で、羨ましく思っても仕方がない。
それに、今の僕は20代のころと比べればプラス100点の生活を送っている。妻と愛犬と過ごしていて、孤独感もない。働く時間は月50時間もないし、好きな時間に起きられる。
ひとり社長で人間関係のストレスもないし、家電は揃って、住み心地は良く、仕事部屋や書斎もある。車は妻の趣味でMINIのクーパーまである。起業して丸6年、ビジネスもそこそこ順調だ。
そりゃ、体力があってガンガン働ける社長を見ると羨ましい気持ちは少しある。僕は体が悪くて、30分電車や車に乗っただけで一日中ヘトヘトになるし、夏と冬は体調が不安定過ぎて1日1時間働けばいいほうだ。なかなか大きなことはできない。
昔は「時価総額1兆円の会社つくる」とか言ってたけど、妻に「なんだったのあれ」って呆れられてる。社員を増やす気力もなければ、銀行巡りして融資を得るほど体力もない。体力がないとビジネスは大きくできない。それが現実だ。
でも、だからといって昔みたいに他人の成功を見てモヤモヤしない。20代はマイナス100点で、いまプラス100点。差し引き200点加算された今、無理に人と比べる必要も感じない。
努力すれば何でもできるなんて勘違いも消えたし、自分のペースと限界を受け入れられるようになった。体力がないから規模を追えないけれど、この穏やかな暮らしが僕にはちょうどいいのかもしれない。
もちろん、世の中には今でも他人の成功を見て焦る人はいるんだろう。
あなたはどう?羨ましくなったりする?僕はもう、そういうのが無意味だとわかったと言うか、気にしてもしょうがないなと感じるようになった。
昔のあのアパートで、何もない部屋で転売したりして必死になってた頃を思えば、いまは雲泥の差だ。マイナスからプラスに振れたら、他人がどこにいようと大した問題じゃない。
そんなことを思いながら、今日も豆柴と妻のいる静かな部屋で、無理のない範囲で働いて、美味い飯食って、好きに本読んでゲームして気ままにダラダラしている。それで十分だ。
2025年は何して過ごそうかな、とぼんやり考えながら、コーヒーを啜る。
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