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続 ぼくのおじさん──セイレーンとお盆|【毎週ショートショートnote】「迎え火オペラ」
田原にかさんの主宰の「毎週ショートショートnote」企画への参加作品です。
お題【迎え火オペラ】
410字くらいのショートショート
三度目の参加です。
よろしくお願いします。
──おじさん、再登場です。
お盆になると、船乗りのおじさんに聞いた地中海の話を思い出す。
「ギリシャのある島には、“お盆”があるんだ」
門前で迎え火を焚きながら、おじさんはそんなことを言った。
「この時期に地中海を通ったときのことさ。行く先に、ぼうっと照らす灯りがあるんだ。灯台より、もっと大きい。
次の寄港地の酒場で、ギリシャ人の船乗りと居合わせたから聞いてみた。
なんでもその島では、この時期、野外劇場に篝火を焚いて、祖先の霊への目印にするというんだ。
そして、村人が総出で鎮魂劇を上演する。歌劇──オペラさ。
その船乗りが『灯りと一緒に歌声が聞こえなかったか?』って言うから、そんな距離じゃなかった、と答えるとね。
『よかったな。その灯りには、セイレーンも寄ってくるからね』
セイレーン──歌声で人を誘う海の魔物さ。命が危ないところだった」
──だから僕は、スターバックスを見かけるたび、おじさんの悪戯っぽい笑顔と、そんなホラ話を思い出す。
『ぼくのおじさん』第1回はこちら。
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私には、「選ばなかった人生」と「なれなかった自分」をめぐる物語があります。
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