【とんま村の物語】第4話:借りられる者が、いちばんえらい?~クジャクの100万チャ~リン~
🍃登場どうぶつ紹介とあらすじ
🍃前話:「11枚目のチャ~リンはどこだ!? ~はじまる椅子取りゲーム~」
🌻解説:第4話「銀行の誕生 ~金庫番から「錬金術師」へ~」
🌻番外編「近代銀行の4つの系譜 ~現物を動かさない「知恵」の合流~」
🐝前話+第4話サマリー
足りないはずのチャ~リン(お金)は、足りないまま増え始めた。
返すために借りるという仕組みが、村の空気になる。
そのうち、「たくさん借りられる者」が一番えらいと囁かれた。
石の重みは重厚感と呼ばれ、利子は“ハイ”な気分に変わる。
誰もまだ、その首が回らなくなる日を想像していない。
①女神のナレーション

「石ころのチャ~リンは、道具のはずでした。
重くも軽くもなく、もともとはただ“大事なものを保管”した証だったはず。
けれどいつしか便利なチャ~リンはお金になっていったのです。
村では、チャ~リンの重さが“価値”に、その多さが“誇り”に、その約束が“装飾品”になっていきます。
……人はときどき、背負っているものを“勲章”と呼びたくなるのです。
たとえ、それが自分の首をゆっくり締めるものであっても。」
②オープニング実況(イグアナ)

「えー、毎度おなじみ、流浪の爬虫類、イグアナでございます。
今日はですね、チャ~リンを借りるという行為で、なぜか“全身宝飾品”になってしまったクジャクくんの優雅な姿を観察しております。
見てください。彼は今、アリクイくんから借りた100万チャ~リンの借用書を、羽根の間に挟んで見せびらかしています。
実に見事な、虚飾のパレード。……あ、お気になさらず、続けてください」
③クジャクの「とんまな成金」理論

クジャクは、アリクイに「チャ~リンを沢山借りるほど、君は未来の自分が“きっと払ってくれる”と信じられている証拠さ」という「謎理論」を吹き込まれ、すっかりその気になっています。
クジャク:
「見てよ、この羽根の輝き! じゃない、この『借用書』の厚み! 僕は村で一番アリクイさんに信頼されてるから、100万チャ~リンも借りれるんだ。これぞセレブの証さ!」
心配性なライオン:
「えっ、100万も!? ……返せるの?
……ぼくはまだ、10枚借りて返す11枚目、まだ見つかってないんだけど?」
クジャク:
「返す? ナンセンスだね。チャ~リンは『着こなす』ものだよ。この重みが、僕の歩き方に“格”を与えてくれるんだ。……あ、重すぎて羽が閉じないや。テヘッ」
④アリクイの「テキトーな格付け」
すぐにどうぶつへチャ~リンを貸せるように、
アリクイはアリクイ・クイック銀行を蟻塚の横に新たに作りました。
窓口(切り株)で、爪を研ぎながらクジャクをおだてるアリクイ。
アリクイ:
「おーおー! クジャクくん、今日も『キラキラのオーラ』が出てるねぇ! ベルサイユ宮殿のシャンデリアみたいだよ! あ、僕? 僕はシャンデリアより、お祭りの提灯の方が好きだけどね! ガハハ!いいかい、みんな。
これからは『チャ~リン』を持ってる奴より、『チャ~リンを借りられる奴』がエラいんだよ。
返せない? ……それは未来の話だろ? テヘッ」
⑤突撃インタビュー(イグアナ)

岩から降りてきて、重い石(借金)を引きずって息を切らしているクジャクへ。
イグアナ:
「……あ、ちょっと失礼。クジャクさん。今、借りたチャ~リンの利子だけで自分の体重を超えそうですが。……正直、今どんなお気持ちですか?」
クジャク:
「最高に……『ハイ』な気分だよ! 誰よりも重い荷物を背負ってる自分が、なんだか神々しくて……あ、ちょっと首が回らないけど、これは”風格”ゆえだね!」
イグアナ:
「なるほど。首が回らないのを『風格』と言い張る。……おバカですねぇ。。キラキラのオーラの眩しいこと……あ、褒め言葉ですよ」
⑧エンディング(イグアナ)

「…こうして、村には『借りたチャ~リンが多いほど格好いい』という、とんでもないブームが巻き起こりました。
真面目に返そうとするハチくんと、見せびらかすクジャクくん。
どちらも、アリクイくんの手のひらの上。
次回、アリクイ、新たな魔法を思いつく。
…その名もハッピー・ブレイン(集団催眠)。なんだか、楽しそうですねぇ。……それでは、次回お楽しみに~?」
