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【世界はひとつの世界】第一章ウタリ編丨第19話丨アッサムの才能


【これまで】

千年前に魔王を倒した8人の賢者の生まれ変わり、
陽気な金髪ウタリと無口な黒髪イレンカが
旅をしている。

ダンジョン地下7階のボスの龍を
ダメージを負いながらも瞬殺したウタリ。
その直前、
アッサムがボスの頭部を残せと言っていた。

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『それで、コレどーすんだ?』

ウタリが炎龍の頭を親指で指すと
アッサムが答える。

『魔法アイテムほぼ持ってないですからね。
 ここで作っちゃおうかと』

『へー。そんなことできるのかー』

『私、本職はアルケミストなんですよ。一流の』

フフッと笑いながら
荷物から道具を取り出し準備を始める。

『これは…相当いいアイテムが作れそうですね』

息絶え温度が下がった炎龍の頭部を
じーっと見つめ、

目玉をくり抜き、角を切り取り、
牙を引っこ抜き、鱗をはいでいく。

カンカンカン!

フロアに軽快な音が響いている。

暫くして…

『できました。

 強力な攻撃魔法が使える瞳、
 属性棍棒として使える角、
 火属性付与できる牙、
 氷耐性と少しだけ火耐性を上げる鱗、

 ってとこですね』

『おぉー、すげー。さっき欲しかったな』

『この先でも役に立つかもしれません。
 備えあれば患いなしです』


時間が経ち、
炎龍が倒されたからか
溶岩も冷えて固まってきていた。

炎龍が最初に出てきた辺りに
下へと続いてそうな穴が見える。

『下への階段はあそこか。
 っても、固まったとはいえ
 溶岩の上はまだまだあっちーな』

つま先でチョンチョンして顔をしかめるウタリに
アッサムがドヤ顔になる。

『さっそく使いましょう』

鱗から作ったアイテムを3人に投げつけると
パアッとオレンジ色の光が広がりそれぞれを包む。鱗アイテムはスーッと消えていった。

アッサムも自身に使う。

『これなら大丈夫です。行きましょう』

4人は先へと向かって行った。


階段を下りていくと今度は急激に寒くなってきた。

『あーばばばばば…ざむいいいぃ…』

ガタガタ震えるキーモンに
半袖のウタリが怪訝な顔で言い放つ。

『さっきの鱗がまだ効いてるだろ?』

『いえ…有っても一般レベルじゃきついですよ…』

アッサムも震えながらフォローを入れる。

『棍棒でも抱きしめとけ』

珍しくイレンカが口を開いた。
二人はすぐさま棍棒を我が子のように抱きしめる。

『はわ~生き返る~』

地下8階に着いた四人の前には
一面銀世界が広がっていた。

『洞窟内…
 しかも上に溶岩があったとは思えないな』

不思議そうなウタリに、
棍棒を抱き枕のように抱えている
アッサムが答える。

『さっきと同じように
 ボスが"発生源"なのかもしれませんね…』

『今度は属性対策バッチリだし、ラクショーだな』

半袖のウタリは二カッと笑った。

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