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【世界はひとつの世界】第一章ウタリ編丨第11話丨カモだと思ってたら全然違って涙目のアッサムとキーモン


【これまで】

千年前に魔王を倒した8人の賢者の生まれ変わり、陽気な金髪ウタリと無口な黒髪イレンカが旅をしている。
入口が兵士の結界によって封印されている、地元でも有名な危険ダンジョン。
しかしイレンカの前に、地下1階も地下2階も特に盛り上がること無く終了した。

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地下3階についたイレンカが歩を止める。

『どした?』

理由は後ろのウタリの目にも入る。
石壁に石畳になったフロアは地下1、2階と違って迷路状ではなく神殿のような雰囲気がある。
が、5mくらい水が溜まっており、その中にはうごめく影が見える。
魚型や魚人系のモンスターが巣食っているようだ。

『おー。水フロアか。いいね』

『そうなんですよ。これだから城の調査団も先に進めずここで引き返してるんですよ。我々も諦めて帰りましょう』

アッサムがまくし立てるが気にせずイレンカは歩き出す。

『えっ?えっ?えええっ?あああっ!』

水面を地面のように歩くイレンカに引きずられ、水上に身体を持ってこられたアッサムとキーモンは腰まで水の中に落ちる。

『いやー-!食べられるううぅ!!』

必死にもがいてバシャバシャ水音を立てる二人。
かえってモンスター達の注目を集めている。

『おいおい、それじゃ荷物が濡れちまうぞ』

ウタリの言葉にキーモンの魂の叫びが響き渡る。

『荷物の心配かい!』

眉間にしわを寄せたイレンカは階段まで引き返した。

『お前ら水上歩行はできねーの?』

ウタリの心無い言葉にアッサムも声を荒らげる。

『引きずられててできるわけないでしょ!って…うわぁっ』

イレンカがひょいっとキーモンごとリュックを頭の上に乗せる。
アッサムの方はウタリの頭の上に放り投げた。

『うわあっ』

『お…よっと。これで行くか』

二人の頭の上にリュックが乗り、その上にポーター二人が仰向けで乗っている。

『あぁ…神様…お助けください…』

仰向けの二人は両手を握り締め涙を滝のように流している。
そんなことを気にすることなく下の二人は歩き出した。

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