【静かな養生録16】セラピストとして15年。私が繰り返し伝えてきた「身体の声」を聞くための4つの習慣
温・油・規則性・やわらかさ
〜自分を慈しむ養生の始まり〜
セラピストとして現場に立ち続けて、15年が経ちました。
そして
ヨガ、アーユルヴェーダ、アロマセラピーとの関係は
気づけば20年以上。
これまで自身も含め、クライアントさんの身体と心の声に耳を澄ませてきました。
その長い時間の中で、私が繰り返し伝えてきた大切な軸があります。
たった4つです。
温・油・規則性・やわらかさ。
難しいことは何もない。
特別な道具も、高価なサプリも、複雑なルーティンも必要ない。
この4つを日常にそっと織り込むだけで、
身体は驚くほど素直に応えてくれます。
今日はその4つを、
現場で見てきた場面とともにお伝えしますね。
※この記事では一部広告を利用しています。
セッションの最後にいつも呼吸を合わせる

私のセッションの「締め」
施術の最後に、クライアントさんと一緒に呼吸を合わせる時間を作ります。
ゆっくりと息を吸って、ゆっくりと吐く。
ただそれだけのことなのですが
この瞬間に起きることが、
私にとって何年経っても新鮮で、大切なものです。
さっきまで眉間に力が入っていた人の顔が、
ふっと緩む。
肩が、一段下がる。
「あ……」という小さなため息とともに、身体全体が解けていく。
ホッとした表情、というのでしょうか。
「やっと自分の身体に帰ってきた」という感じ。
そしてその後、不思議なことが起きます。
さっきまで「疲れていて何もできない」と言っていた方が
「そういえば最近、白湯を飲むのをやめていました」と気づいたり。
「冷たいものばかり飲んでしまっていて」と自分で言い出したり。
自分で自分の状態を読み始めるんです。
呼吸が整うと、自分の内側の声が聞こえるようになる。
これが、養生の始まりだと私は思っています。
今日お伝えする4つのキーワードは
その「内側の声が聞こえる状態」を日常の中で作るためのものです。
① 温(ぬくもり)
冷えは万病の入口
現場でよく出会うパターンがあります。
「疲れているのに、止まれない」という方です。
仕事も家事も、頭も身体も動かし続けている。
でも休んでいる感じがしない。
眠れているはずなのに、朝起きると疲れが残っている。
そういう方の身体を拝見すると、高い確率で「冷え」があります。
表面は頑張っているのに、内側が冷たくなっている。
特に内臓が冷えているような感覚の方が多い。
アーユルヴェーダでは、冷えはヴァータ(風)を悪化させると考えます。
身体が冷えると
エネルギーが巡らなくなり、消化力が落ち、心は不安定になる。
「なんとなく不調」の多くは、実は冷えが根っこにあることが多いのです。
今日からできること:白湯習慣

朝起きてすぐ
沸かして50〜60度に冷ました白湯を一杯。
できれば少量の岩塩かヒマラヤ塩を加えると、
ミネラルが補給されてヴァータを鎮める効果が高まります。
白湯は消化器官を温め
腸を動かし、身体の巡りを促してくれます。
コーヒーや緑茶から始める朝と
白湯から始める朝では
昼過ぎの身体の感覚がじわじわと変わってきます。
「たった一杯のお湯で?」と思う方もいます。
でも現場で見てきた経験から言うと
白湯を続けていきながら身体の記録をしていくと
「お腹の感じが変わった」
「なんとなく身体が軽くなった」と言う方は少なくありません。
身体はシンプルなものに、素直に反応してくれます。
コーヒーや緑茶の楽しみの前に、
まずは朝一番には身体と共に1日をスタートする習慣を作るのはどうでしょうか?
📦 おすすめ:岩塩・ヒマラヤピンクソルト
白湯の味をまろやかにし、ミネラル補給を助けてくれる天然の岩塩です。
毎日使うものだからこそ、安心なものを選んでみてください。
[Amazonリンク:ヒマラヤ岩塩 食用]
② 油(うるおい)
乾燥は体だけでなく心も渇かせる
「冷たいものをやめられない」という方も、現場でとても多いです。
特に夏。
アイスコーヒー、冷たい麦茶、アイスクリーム。
身体がほてっているから冷たいもので冷やしたくなる。
でもそれを続けると、内側はどんどん乾燥していきます。
乾燥はヴァータの特徴です。
皮膚の乾燥、髪のパサつき、口の渇き、目の乾き
それらは内側の乾燥が表に出てきているサインです。
そして身体が乾燥すると、心も渇いてくる。
不安が増す、ざわざわする、眠れない。
アーユルヴェーダでは
「スネハ(Sneha)」という言葉があります。
オイルという意味と同時に
「愛」「やさしさ」という意味も持っています。
身体に油分を与えることは、身体を愛でることと同義なのです。
今日からできること:セサミオイルのマッサージ

夜のお風呂上がり
足首からふくらはぎにかけて、
温めたセサミオイルで優しくマッサージします。
強く揉む必要はありません。
ただ、包み込むように、温かく触れるだけでいい。
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれる部位で
ここを温めることで全身の血の巡りが促されます。
アーユルヴェーダ的には
足裏と足首はヴァータが溜まりやすい場所。
ここをオイルでケアすることで
浮足立った心が落ち着き、地に足がついてくる感覚が生まれます。
セサミオイルは、精製された太白ごま油で十分です。
小さなボトルに入れてバスルームに置いておくと続けやすいです。
📦 おすすめ:太白ごま油(精製セサミオイル)
焙煎していないので香りが気にならず、肌馴染みが抜群に良いオイルです。
セルフケアの定番として、まずはこの一本から始めるのがおすすめです。
[Amazonリンク:太白ごま油 アーユルヴェーダ用]
太白ごま油のキュアリングの方法はこちらの記事を読んでくださいね
③ 規則性
身体はリズムを生きている
「頑張りすぎて、気づいたら限界」
これも現場でよく見るパターンです。
バリバリ動ける時期が続いて
ある日突然、身体が動かなくなる。
「なぜ急に?」と思うけれど、身体はずっとサインを出していた。
ただ気づけなかっただけ、ということが多いです。
アーユルヴェーダは
「ディナチャリヤ(日課)」を非常に重視します。
毎日同じ時間に起き、同じ時間に食事をし、同じ時間に眠る。
この規則性が、
体内のドーシャのバランスを整える土台になるという考え方です。
現代の私たちにとって「毎日同じリズム」は難しいことも多いです。
完璧を目指さなくていい。
まずは一つだけ固定する、というやり方から始めてみましょう。
今日からできること:「夜の着地時間」を決める

小さなステップの始まりとして
寝る時間より、「スマホを置く時間」を先に決めてみましょう。
例えば夜10時になったらスマホを別の部屋に置く。
その後の時間に、白湯を飲んで、足のマッサージをする。
この小さなシークエンスが「今日終わり」という身体へのシグナルになります。
脳は明確な「終わりの合図」がないと
夜中でも情報処理を続けます。
規則性とは、
身体に「もう今日は大丈夫」と伝えてあげることでもあります。
④ やわらかさ
自分への摩擦を減らす
4つの中で、一番伝えるのが難しいのが「やわらかさ」です。
なぜかというと、
これは行動というより態度だからです。自分自身に向けての態度。
「もっとできたはず」
「なぜこんなこともできないのか」
「あの時ああすれば良かった」
そういう思考が続いているとき、私たちは自分に対してとても硬い摩擦をかけています。
アーユルヴェーダ的に言えば、
これはピッタ(火)が過剰になっている状態。
内側に摩擦熱が生じて、じりじりと消耗していきます。
呼吸を合わせた後に
クライアントさんが自然と自分で改善策を考え始める。。。
という話を最初にしました。
あれはなぜかというと
身体が緩むと「責める思考」が静かになるからです。
やわらかくなった身体は、やわらかい思考を連れてきてくれます。
今日からできること:「まだ決めなくていい」を一日一回使う

何か決断を迫られたとき
焦りを感じたとき
「まだ決めなくていい」と自分に言ってみてください。
声に出しても、心の中だけでも。
これは先延ばしではありません。
ピッタの「今すぐ答えを出さなければ!!」という過剰な緊張を
ひとつだけ緩める行為です。
やわらかさとは
いい加減になることではなく、必要以上の摩擦を取り除くことです。
4つの軸は一つながりの流れ
温・油・規則性・やわらかさ
この4つは、実は一つながりの流れです。
身体を温めると、こわばりが解けて油が馴染みやすくなる。
油が馴染むと、身体が安心して規則的なリズムに乗りやすくなる。
規則性が生まれると、余裕ができて自分へのやわらかさが育ってくる。
やわらかさが育つと、身体の温かさを感じやすくなる。
どこから始めても、つながっている。
一つだけ試してみると、気づいたら他の三つも自然に整ってくることがあります。
現場で15年、私が見てきた変化は、この流れが起きていました。
呼吸が整う。身体が緩む。自分の声が聞こえ始める。
そして自分で動き出す。
あなたの身体へもこのシークエンスが何かのきっかけになれば嬉しいです。
今日、一つだけ試してみませんか?
今日の一枚

結び

現場で多くの方の身体に触れてきて
確信していることがあります。
それは、私たちの身体はどんな時も「良くなろう」とする力を決して諦めないということです。
「温・油・規則性・やわらかさ」
この4つは、何かを新しく付け足すためのものではありません。
忙しさの中で忘れてしまっていた、あなた本来の健やかさを取り戻すための「呼び水」のようなものです。
完璧にできなくて大丈夫。
今日、白湯を一杯飲めたなら、それは自分を大切にできた証です。
夜、スマホを置いて足に触れたなら、それは自分への最高のギフトです。
あなたの毎日が、少しずつ、より温かく、より滑らかに巡り始めますように。
セラピストとして、これからもあなたの歩みを応援しています。
このお話が少しでもあなたの心に触れたら
「❤️スキ」や「フォロー」で保存をしてまた訪れてください✨
次回の更新も楽しみにお待ちくださいね✨
それでは、次の記事でお会いしましょう。
各マガジン
ひと息養生:日常生活の養生を知りたいとき
委ねる養生:心の養生を一緒に過ごしたい時
セラピストライフ:セラピストとして共有したい現場からのお話
身体と心の養生を毎月受け取りたい方へ🌿
心と身体をもっと丁寧に整えたい方へ🌿
YuzuLabメンバーシップ「椿プラン」。
椿のように、静かに、でも確かに咲き続ける。
そんな暮らしを一緒に育てませんか?
季節の養生・心の養生記事を毎月6本お届けしています。
月額888円|詳しくは→(🌸こちら)
いいなと思ったら応援しよう!
応援お願いします!いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます。