ぶるたろ。1770~伊太利亜骨牌虚実交々〜(3.1)ミンキアーテって知ってる?
前回の記事はこちら。
フランス式スートのタロットを遡ると、なぜか大アルカナ(切り札)が40枚近くあるデッキにたどりつきました。
今回はその元となるタロットデッキ、Minchiate(ミンキアーテ)についてあれこれ触れます。
通常のタロットで遊べないカードゲーム
タロットやトランプなどを遊ぶゲームルールが日本語に翻訳されているサイトに、ゲームファームがあります。
で、タロットで遊ぶルールをまとめたリンクは下になります。
これらのルールは、前の記事で紹介したMichael Dummettさんの著作『The Game of Tarot』や『A History of Games Played with the Tarot Pack』から翻訳したものがほとんどです。
で、Minchiate(ミンキアーテ)もDummettさんの著作に取り上げられています。
しかし、実はゲームファームには
Minchiate(ミンキアーテ)の項目がない
のです。
これは仕方ありません。
なにせ、通常のタロット78枚よりも多い97枚構成なのです。
加えて入手も困難です。
だって、普通に遊ばれていたのが約100年前ですから。
ルールはこちら
日本語訳のルールはありませんが、英語版やその他いくつかの言語版のWikipediaにMinchiateの項目があり、そこにルールが記載されています。
あるいは、ゲームファーム以上にタロットやトランプなどで遊ぶゲームルールを網羅しているPagat(パガット)には、Minchiateのルールが収録されています。
ただし、どうやらオリジナルのルールではなく一部の地域で遊ばれ現存していたルールのようです。
【引用】
The game spread from Florence to the rest of Italy and France during the 1600s. In Sicily, it was called gallerini. In Liguria it was known as ganellini. The rules used in these regions are lost, except for cryptic references that they were quite different from the Florentine game. All surviving rules are derived from the type played in the Grand Duchy of Tuscany and the Papal States.
【翻訳】
このゲームは1600年代にフィレンツェからイタリア全土とフランスに広まった。シチリアではガッレリーニ、リグーリアではガネリーニと呼ばれていた。これらの地域で使用されていたルールは、フィレンツェのゲームとはかなり異なっていたという断片的な記述を除いて失われている。現存するルールはすべて、トスカーナ大公国と教皇領でプレイされていたタイプのルールに由来する。
日本語で読めるMinchiateを知る書籍
つい最近まで、Minchiateについて日本語で詳しく書かれた書籍はほぼありませんでした。
ところが、2023年になって状況が変わりました。
2000年1月にBrian Williams(ブライアン・ウィリアムズ)さんが執筆した『The Minchiate Tarot』の翻訳版『ミンキアーテ・タロット』が原書房から出版しました。
さらに同年。
『The Minchiate Tarot』を読んだ香月ひかるさんが「Michiateのカードデッキの星座12枚の並びがなぜ不規則なのか」と疑問に思い、独学して出版したのが『ミンキアーテ・タロット〜メディチ家に捧げたタロット〜』になります。
ただ注意したいのは、Brianさんも香月さんもカードに何が描かれているかを詳しく読みとる目的がメインなので、ルールなどの遊ぶ要素についてはほとんど触れていません。
Minchiateデッキを購入する
Minchiateの情報だけではなく、じっさいにデッキを購入したい方もいるでしょう。
いくつか方法がありまして、その一つは原書房の書籍を購入するとBrianさんデザインのMinchiateの97枚デッキがついてきます。
ただし、アレンジが加わっているのでオリジナルから印象が結構異なります。
数量制限をかけたコレクション用ですが、イタリアのLo Scarabeo(ロ・スカラベロ)社から2種類のMinchiateデッキを復刻発売しています。
上の2つはamazonでも出品しています。
また、amazonで探してみるとアメリカのDa Brigh(ダ・ブライト)社がMichiateデッキを販売しています。
中締め
ということで、Minchiateについて書きました。
そこそこの分量になったので、一区切りつけます。
次回は、大アルカナのカードを愛でていきます。
では。
