2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

B 4239 : 1999

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本工具工業会

(JSTA)/財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS B 4239 : 1988は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

日本工業規格

JIS

B 4239 : 1999

インボリュートスプラインブローチ

Involute spline broaches

序文 この規格は,JIS D 2001(自動車用インボリュートスプライン)に規定するインボリュートスプラ

イン穴を加工するブローチについて規定したものであるが,JIS D 2001が廃止され,JIS B 1603(インボ

リュートスプライン−歯面合わせ−一般事項,諸元及び検査)に統合されたことに伴い,この規格を改正

する。

1. 適用範囲 この規格は,JIS B 1603に規定するインボリュートスプライン穴(以下,スプライン穴と

いう。)で,モジュール (m) 0.5〜5mmに対応するスプライン穴を加工するインボリュートスプラインブロ

ーチ(以下,ブローチという。)について規定する。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS B 0102 歯車用語−幾何学的定義

JIS B 0175 ブローチ用語

JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表

JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差

JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示

JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器

JIS B 0659 比較用表面粗さ標準片

JIS B 1603 インボリュートスプライン−歯面合わせ−一般事項,諸元及び検査

JIS B 4237 ブローチのつかみ部の形状・寸法

JIS B 7502 マイクロメータ

JIS B 7503 ダイヤルゲージ

JIS B 7513 精密定盤

JIS B 7519 指針測微器

JIS B 7533 てこ式ダイヤルゲージ

JIS B 7726 ロックウェル硬さ試験−試験機の検証

JIS B 7734 ヌープ硬さ試験−試験機の検証

JIS G 4403 高速度工具鋼鋼材

JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法

JIS Z 2251 ヌープ硬さ試験−試験方法

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B 4239 : 1999

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0102及びJIS B 0175による。

4. 種類 ブローチの種類は,スプライン穴の形状により,A形,B形及びC形の3種類とし,表1に示

す。

表1 ブローチの種類

単位 mm

形式

スプライン形状

モジュール (m)

A形 圧力角30°

平底 0.5,0.75,1.0,1.25,1.5,1.75,2,2.5,3,4,5

B形 圧力角30°

丸底 0.5,0.75,1.0,1.25,1.5,1.75,2,2.5,3,4,5

C形 圧力角37.5° 丸底 0.5,0.75,1.0,1.25,1.5,1.75,2,2.5,3,4,5

5. 形状・寸法 ブローチの形状及び寸法は,表2のとおりとする。

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B 4239 : 1999

表2 ブローチの形状及び寸法

単位 mm

形式

A形

呼び番号(1)

モジュール

歯数

仕上刃の

外径

前案内部の

外径

シャンク径

前部シャンクの径

後部シャンクの径

全長

シャンクの

長さ

刃長

後部シャンク

の長さ

参考

最大切削長

ピッチ

一刃の切込み

ストローク

予想切削荷重(2)

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B 4239 : 1999

単位 mm

形式

呼び番号(1)

モジュール

B形

歯数

仕上刃の

外径

前案内部の

外径

シャンク径

前部シャンクの径

後部シャンクの径

全長

シャンクの

長さ

刃長

後部シャンク

の長さ

参考

最大切削長

ピッチ

一刃の切込み

ストローク

予想切削荷重(2)

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B 4239 : 1999

単位 mm

形式

呼び番号(1)

モジュール

C形

歯数

仕上刃の

外径

前案内部の

外径

シャンク径

前部シャンクの径

後部シャンクの径

全長

シャンクの

長さ

刃長

後部シャンク

の長さ

参考

最大切削長

ピッチ

一刃の切込み

ストローク

予想切削荷重(2)

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B 4239 : 1999

単位 mm

形式

呼び番号(1)

モジュール

歯数

仕上刃の

外径

前案内部の

外径

シャンク径

前部シャンクの径

後部シャンクの径

全長

シャンクの

長さ

刃長

後部シャンク

の長さ

ピッチ

一刃の切込み

注(1) 呼び番号は,種類,モジュール,歯数及び工作物の最大切削長の順序で表す。

参考

最大切削長

ストローク

予想切削荷重(2)

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B 4239 : 1999

注(2) 予想荷重は,一般に次の式で求める。

予想荷重=s×Z×0.5×UT×k×n

ここに,

s: 工作物の小径の歯溝幅

Z: 歯数

UT: 一刃の切込み

k: 比切削抵抗

n: 同時切削歯数

次に,工作物の比切削抵抗が294kPaの場合の例を示す。

例 呼び番号 A0501916の場合

予想荷重=1.03×19×0.5×0.038×2.94×3=3.3kN

備考1. つかみ部は,JIS B 4237に規定する前つかみ部(丸首形)及び後つかみ部による。

2. L,lS及びlSRの許容差は,JIS B 0405の粗級とする。

3. 表2の中の予想切削荷重は,比切削抵抗を294kPaとして,算出してある。

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B 4239 : 1999

6. 品質

6.1

外観 ブローチの外観は,地きず及び割れ並びに有害なまくれ,きず,さびなどの欠点がなく,仕

上げは良好でなければならない。

6.2

表面粗さ ブローチのすくい面の表面粗さは,8.1による試験を行ったとき,JIS B 0601に規定する

0.8μmRa (3.2μmRy) 以下とする。

6.3

硬さ ブローチの刃部の硬さは,8.2による試験を行ったとき,63HRC又は772HV以上とする。前

つかみ部及び後つかみ部は有害な変形,損傷を起こさせないよう適切な熱処理を施さなければならない。

6.4

前案内部の外径,一刃の切込み,仕上刃の外径,すくい角及び歯厚 前案内部の外径,一刃の切込

み,仕上刃の外径,すくい角及び歯厚は,8.3による試験を行ったとき,表3による。

表3 前案内部の外径,一刃の切込み,仕上刃の外径,すくい角及び歯厚の許容差

単位 mm

項目

基準寸法

許容差

前案内部の外径d

一刃の切込みUT

0.03以下

0.03を越え0.05以下

0.05を越え0.08以下

0.08を越え0.10以下

0.10を越えるもの

仕上げ刃の外径D

すくい角

注(3) 歯厚の許容差は,測定用ピンが歯丈の中央付近で接

したときの値である。

備考 dの許容差は,JIS B 0401-2による。

歯厚(3)

6.5

振れ ブローチの振れは,8.3による試験を行ったとき,表4による。

表4 振れの公差値

単位 mm

6.6

ブローチ全長 L

公差値

500以下

500を越え1 000以下

1 000を越え2 000以下

2 000を越えるもの

歯形誤差 歯形誤差は,8.3による試験を行った時,表5による。ただし,歯形の負 (−) 側の誤差

は,歯形検査範囲(4)において,歯丈の中央付近を基準として許容差の3分の1を越えてはならない。

表5 歯形誤差

単位 μm

公差

項目 モジュール (mm)

歯形誤差

注(4) 歯形検査範囲とは,工作物の歯丈に対応する歯形曲線の範囲をいう。

6.7

累積ピッチ誤差 累積ピッチ誤差は,8.3による試験を行ったとき,表6による。

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B 4239 : 1999

表6 累積ピッチ誤差

単位 μm

公差

モジュール (mm)

12以下

12を越え25以下

25を越え50以下

50を越え100以下

100を越え200以下

ピッチ円直径

7. 材料 ブローチの材料は,JIS G 4403に規定するSKH51と同等以上の性能をもつものとする。

8. 試験方法

8.1

表面粗さ ブローチの表面粗さは,目視によってJIS B 0659に規定する粗さ標準片と比較測定する。

また,JIS B 0651に規定する触針式表面粗さ測定器を用いて測定を行ってもよい。

8.2

硬さ ブローチの刃部及びつかみ部の硬さは,JIS B 7726に規定するロックウェル硬さ試験機を用

いて,JIS Z 2245に規定する試験方法によって測定する。又はJIS B 7734に規定するヌープ硬さ試験機を

用いて,JIS Z 2251に規定する試験方法によって測定してもよい。なお,試験機による測定が困難な場合

はやすりによる比較測定を行ってもよい。

8.3

前案内部の外径,一刃の切込み,仕上刃の外径,歯厚,振れ,歯形誤差及び累積ピッチ誤差 ブロ

ーチの前案内部の外径,一刃の切込み,仕上刃の外径,歯厚,振れ,歯形誤差及び累積ピッチ誤差は表7

によって測定する。

表7 試験方法

番号

項目

測定方法

前案内部の外径

前案内部の外径をマイクロメー

タで測定する。

一刃の切込み

n刃の外径とn+1刃の外径をマイ

クロメータで測定する。この二つ

の測定値の差を求め,測定値とす

る。

仕上げ刃の外径

仕上げ刃の外径をマイクロメー

D タで測定する。

すくい角 γ すくい角測定装置にて,すくい面

測定方法図

測定器具

JIS B 7502に規定

する外側マイクロ

メータ

JIS B 7502に規定

する外側マイクロ

メータ

すくい角測定装置

の角度を測定する。

歯厚

測定用ピンを歯溝に入れ,マイク

ロメータでそのオーバピン径を

測定する。

測定用ピン

JIS B 7502に規定

する外側マイクロ

メータ

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B 4239 : 1999

番号

項目

振れ

測定方法

測定方法図

ブローチを精密定盤の上に置い

た両センタ台で支え,前案内部の

外周及び切刃の外周にダイヤル

ゲージを直角に当て,ブローチを

回しながらダイヤルゲージの指

針の動きを読む。読みの最大値と

最小値との差を測定値とする。

アーバに試験片(5)を取り付け,歯

形測定器で測定する。

歯形誤差

累積ピッチ誤差 アーバに試験片(5)を取り付け,円

ピッチ測定器で,二つの測定子を

隣り合った歯の対応する中間径

付近に接触させ,測定子間の距離

を指針測微器で読む。この測定を

全円周にわたって行い,次のよう

にして計算する。

測定器具

JIS B 7513に規定

する1級の精密定

JIS B 7503に規定

する目盛0.01mm

のダイヤルゲージ

アーバ

歯形測定器

アーバ

円ピッチ測定器

JIS B 7519に規定

する指針測微器

隣接ピッチ誤差の測定値=biの最大値

累積ピッチ誤差の測定値=e1………enの最大値と最小値との差

注(5) ここでいう試験片は,ブローチ歯形を直接測定することは困難なため,製造工程でブローチ精度を保証するため

のものである。試験片は,後つかみ部に取り付け,ブローチ歯形と同時に,歯形研削したものとする。

備考1. アーバの円筒部とセンタ穴の振れの公差は,0.003mm以内とする。

2. 指針測微器の指示精度は,使用範囲内で0.003mm以下とする。指針測微器としてダイヤルゲージを使用する

ときは,JIS B 7503によって,てこ式ダイヤルを使用する場合は,JIS B 7533による。

3. 測定方法及び測定器具は,一般的な例を示したものである。

9. 検査 ブローチの検査は,形状・寸法,外観,表面粗さ,硬さ,振れ,歯形誤差,累積ピッチ誤差及

び切れ味について行い,それぞれ5.及び6.の規定に適合しなければならない。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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B 4239 : 1999

10. 製品の呼び方 ブローチの呼び方は,規格番号又は規格名称,呼び番号,基準圧力角,材料記号(6)に

よる。

例1

JIS B 4239 A0501916 PA30゚SKH51

例2

インボリュートスプラインブローチ A0501916 PA30゚ SKH51

注(6) 使用材料がSKH51又はこれと同等の場合は,HSSと,また,SKH55又はこれと同等の場合には,

HSS−Coと呼んでもよい。

11. 表示

11.1 製品の表示 ブローチには,前つかみ部と前部案内の間に次の事項を横書きに表示する。

例1) 呼び番号

A0501916

2) 基準圧力角

PA30゚

3) 材料記号(7)

SKH51

4) 製造業者名又はその略号 ○○○○

注(7) 使用材料がSKH51又はこれと同等の場合は,HSSと,また,SKH55又はこれと同等の場合には

HSS−Coと表示してもよい。

11.2 包装の表示 ブローチの包装には,規格名称,及び11.1に規定する事項を表示する。

JIS原案作成委員会 構成表

氏名

(委員長)

(委員)

(事務局)

村 田 良 司

藤 田 昌 宏

八 田 勲

伊 藤 哲

橋 本 進

倉 持 建

南 野 修 司

川 口 俊 充

日下部 祐 次

宮 林 光 行

舞 田 靖 司

岡 安 英 雄

西 村 欣 也

石 川 侑 男

安 武 昭 彦

手 取 正 輝

小 峰 武 夫

大 沢 秀 彦

佐 藤 直 彦

田 中 祐 弌

三 好 忠 義

平 野 武 治

佐 野 保 次

所属

東京理科大学理工学部

通商産業省機械情報産業局

工業技術院標準部

工業技術院機械技術研究所

財団法人日本規格協会

日本高周波鋼業株式会社

日立ツール株式会社

株式会社不二越

神鋼コベルコツール株式会社

株式会社彌満和製作所

社団法人日本機械工業連合会

社団法人日本工作機械工業会

社団法人日本歯車工業会

社団法人日本金型工業会

社団法人日本工作機器工業会

いすゞ自動車株式会社

コベルコツールエンジニアリング株式会社

オーエスジー株式会社

理研製鋼株式会社

コベルコツールエンジニアリング株式会社

オーエスジー株式会社

日本工具工業会

日本工具工業会