2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

K 8943:2012

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序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 種類······························································································································· 1

4 性質······························································································································· 1

4.1 性状 ···························································································································· 1

4.2 定性方法 ······················································································································ 2

5 品質······························································································································· 2

6 試験方法························································································································· 2

6.1 一般事項 ······················································································································ 2

6.2 硫化アンモニウム溶液(黄色) ························································································ 2

6.3 硫化アンモニウム溶液(無色) ························································································ 4

7 容器······························································································································· 4

8 貯蔵方法························································································································· 5

9 表示······························································································································· 5

10 取扱い上の注意事項 ········································································································ 5

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

K 8943:2012

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 8943:1992は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

日本工業規格

JIS

K 8943:2012

硫化アンモニウム溶液(試薬)

Ammonium sulfide solution (Reagent)

(NH4)2Sx

序文

この規格は,1953年に制定され,その後5回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1992年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いる硫化アンモニウム溶液について規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS K 0050 化学分析方法通則

JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0071-1 化学製品の色試験方法−第1部:ハーゼン単位色数(白金−コバルトスケール)

JIS K 8001 試薬試験方法通則

JIS K 8005 容量分析用標準物質

JIS K 8085 アンモニア水(試薬)

JIS K 8541 硝酸(試薬)

JIS K 8550 硝酸銀(試薬)

JIS K 8723 ニトロベンゼン(試薬)

JIS K 8830 ウラニン(試薬)

JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)

JIS K 9000 チオシアン酸アンモニウム(試薬)

JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)

3

種類

種類は,1級(黄色)又は1級(無色)とする。

4

性質

4.1

性状

硫化アンモニウム溶液(無色)は,アンモニア水に硫化水素を通じた液であり,硫化アンモニウム溶液

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2

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(黄色)は,これに硫黄を溶かした液である。いずれも強いアルカリ性を示す。

4.2

定性方法

試料1 mlに水5 mlを加えて混合し,硫酸銅(II)溶液(100 g/l)1 mlを加えると黒色の沈殿を生じる。

5

品質

品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。

表1−品質

規格値

項目

硫化アンモニウム溶液

(黄色)

試験

方法

規格値

硫化アンモニウム溶液

(無色)

試験

方法

濃度(Sとして)

質量分率 %

外観

ハーゼン単位

100番以下

0.02 以下

0.02 以下

強熱残分(硫酸塩) 質量分率 %

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。

6.2

硫化アンモニウム溶液(黄色)

硫化アンモニウム溶液(黄色)の試験方法は,次による。

6.2.1

濃度(Sとして)

濃度(Sとして)の試験方法は,次による。

a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) ウラニン溶液 JIS K 8830に規定するウラニン0.20 gを水に溶かして100 mlにする。

2) アンモニア水(2+3) JIS K 8085に規定するアンモニア水(質量分率28.0〜30.0 %)の体積2と

水の体積3とを混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。

3) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60〜61 %)の体積1と水の体積2とを混合す

る。

4) 硫酸アンモニウム鉄(III)溶液 JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12水10 gに硝

酸(1+2)10 ml及び水80 mlを加えて溶かす。

5) 0.1 mol/l 硝酸銀溶液(AgNO3:16.99 g/l) 0.1 mol/l 硝酸銀溶液の調製,標定及び計算は,次によ

る。

5.1) 調製 JIS K 8550に規定する硝酸銀17 gをはかりとり,水1 000 mlを加えて溶かした後,遮光し

た気密容器に入れて暗所に保存する。

5.2) 標定 標定は,認証標準物質1)又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質の塩化ナトリウム

を用い,次のとおり行う。

5.2.1) 認証標準物質1)の塩化ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

5.2.2) 容量分析用標準物質の塩化ナトリウムを用いる場合は,必要量を600 ℃で約60分間乾燥した後,

デシケーターに入れて放冷する。

5.2.3) 認証標準物質1)又は容量分析用標準物質の塩化ナトリウム0.14〜0.17 gを0.1 mgの桁まではかり

とり,コニカルビーカー200 mlに移し,水50 mlを加えて溶かす。指示薬としてウラニン溶液数

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3

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滴を加え,5.1)で調製した0.1 mol/l 硝酸銀溶液で滴定する。終点は,液の色が赤みを帯びる点と

する。

注1) 容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際単

位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物質を

入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,その説

明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総

合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標

準物質生産者がある。

5.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。

f

m

A

×

×

.0

005 844 V 100

ここに,

f: 0.1 mol/l 硝酸銀溶液のファクター

m: はかりとった塩化ナトリウムの質量(g)

A: 塩化ナトリウムの純度(質量分率 %)

V: 滴定に要した0.1 mol/l 硝酸銀溶液の体積(ml)

0.005 844: 0.1 mol/l 硝酸銀溶液1 mlに相当する塩化ナトリウムの

質量を示す換算係数(g/ml)

6) 0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液(NH4SCN:7.612 g/l) 0.1 mol/l チオシアン酸アンモニ

ウム溶液の調製,標定及び計算は,次による。

6.1) 調製 JIS K 9000に規定するチオシアン酸アンモニウム8 gをはかりとり,水1 000 mlを加えて溶

かした後,気密容器に入れて保存する。

6.2) 標定 0.1 mol/l 硝酸銀溶液25 mlをコニカルビーカー200 mlに正確にはかりとり,水25 ml,JIS K

8541に規定する硝酸2 ml及びJIS K 8723に規定するニトロベンゼン10 mlを加える。指示薬とし

て硫酸アンモニウム鉄(III)溶液数滴を加え,よく振り混ぜながら6.1)で調製した0.1 mol/l チオ

シアン酸アンモニウム溶液で滴定する。終点は液の色が褐色となる点とする。

6.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。

f

1

f

×

25

V

ここに,

f1: 0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液のファクター

f: 0.1 mol/l 硝酸銀溶液のファクター

V: 滴定に要した0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液

の体積(ml)

b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。

ろ紙(5種C) JIS P 3801に規定するもの。

c) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料10 gを全量フラスコ100 mlに0.1 mgの桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで

加えて混合する(A液)。

2) 0.1 mol/l 硝酸銀溶液50 mlを全量フラスコ100 mlに正確にはかりとり,アンモニア水(2+3)17.5 ml

を加える。A液10 ml(試料量1.0 g)を正確にはかりとり,水を標線まで加えた後,激しく振り混

ぜて混合する。静置後,上澄み液を乾燥したろ紙(5種C)でろ過する。最初のろ液約10 mlは捨て,

次のろ液を使用する(B液)。B液50mlをコニカルビーカーに正確にはかりとり,硝酸(1+2)21 ml

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K 8943:2012

を加えた後,指示薬として硫酸アンモニウム鉄(III)溶液3 mlを加え,0.1 mol/l チオシアン酸アン

モニウム溶液で滴定する。終点は,液の色が褐色となる点とする。別に同一条件で空試験を行う。

d) 計算 濃度(Sとして)は,次の式によって算出する。

A

.0

001 603 3

×

(

V

2

V

1

)

×

f

1

×

100

10 50

×

m

×

100 100

ここに,

6.2.2

A: 硫化アンモニウム溶液の濃度(Sとして)(質量分率 %)

V2: 空試験に要した0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶

液の体積(ml)

V1: 滴定に要した0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液

の体積(ml)

f1: 0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液のファクター

m: はかりとった試料の質量(g)

0.001 603 3: 0.1 mol/l 硝酸銀溶液1 mlに相当する硫黄(S)の質量を

示す換算係数(g/ml)

強熱残分(硫酸塩)

強熱残分(硫酸塩)は,JIS K 0067の4.4.4(2)(第2法 蒸発乾固後に強熱する方法)による。この場

合,試料5.0 gをとり,残分は0.1 mgの桁まではかる。

6.3

硫化アンモニウム溶液(無色)

硫化アンモニウム溶液(無色)の試験方法は,次による。

6.3.1

濃度(Sとして)

濃度(Sとして)の試験方法は,次による。

a) 操作 操作は,6.2.1による。ただし,A液10 mlの代わりに試料10 gを0.1 mgの桁まではかりとる。

b) 計算 濃度(Sとして)は,次の式によって算出する。

A

.0

001 603 3

×

(

V

2

V

1

)

×

f

1

×

100

50

m

×

100

ここに,

6.3.2

A: 硫化アンモニウム溶液の濃度(Sとして)(質量分率 %)

V2: 空試験に要した0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶

液の体積(ml)

V1: 滴定に要した0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液

の体積(ml)

f1: 0.1 mol/l チオシアン酸アンモニウム溶液のファクター

m: はかりとった試料の質量(g)

0.001 603 3: 0.1 mol/l 硝酸銀溶液1 mlに相当する硫黄(S)の質量を

示す換算係数(g/ml)

外観

外観は,JIS K 0071-1による。この場合,色の程度の適合限度標準として,ハーゼン標準比色液100番

を用いる。

6.3.3

強熱残分(硫酸塩)

強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,6.2.2による。

7

容器

容器は,遮光した気密容器とする。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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K 8943:2012

8

貯蔵方法

製品は,できるだけ冷所に保存する。

9

表示

容器には,次の事項を表示する。

a) 日本工業規格番号

b) 名称 “硫化アンモニウム溶液(黄色)”又は“硫化アンモニウム溶液(無色)”及び“試薬”の文字

c) 種類

d) 化学式

e) 濃度(Sとして)

f)

内容量

g) 製造番号

h) 製造業者名又はその略号

10 取扱い上の注意事項

硫化アンモニウム溶液は有害なので,蒸気を吸入しないようにし,粘膜及び皮膚に付着しないようにす

る。