計画と継続|ジムの継続率は4%?
「夏までに身体を作る!」
人生で一度は言ったことがある台詞である。たいてい春先に言って夏前には忘れている。
ジムへ入会したときは、気持ちはマッチョになっていた。
受付のお姉さんは爽やか。館内は綺麗で、マシンはピカピカ。ここに通えば人生が好転するような空気が漂っていた。痩せマッチョを正当化してきた人生を歩んできたのに「ボディビルダーになれる」と思ったほどである。
初日、トレーナーさんが計画表を作ってくれた。「月曜は上半身、水曜は下半身、金曜は有酸素を中心に」と実に丁寧だった。説明を聞きながら何度も頷いていた。頭の中では、すでに盛り上がった力コブの未来が誕生していたのである。
問題は、その計画表を受け取ったときに起きていた。
疲れたのである。
まだ話しか聞いてない。腕立ても腹筋もゼロ。それなのに「やること一覧」を聞いてただけで満腹になってしまった。旅行のしおりを読んで、もう行った気になる感じに近い。
しかもジムという場所は、想像以上に“ちゃんとしている”。今日は気分が乗らないからストレッチだけ、みたいな適当さを許してくれない空気がある。みんな真顔で走り、真顔で持ち上げ、真顔で追い込んでいる。
「今日は雰囲気だけ味わいに来ました」と言える空気ではなかった。
そんな中、施設の奥地で運命の出会いを果たした。
岩盤浴である。
薄暗い照明。
じんわり温かい床。
頑張らなくても汗が出る世界。
「努力」ではなく「横になる」を利用できるシステムに深く感動した。
三日目には、岩盤浴メインの利用者になっていた。トレーニングウェアは着ているので、見た目はちゃんと会員である。
それすらアホらしくなり、無料キャンペーン期間が終わる直前で退会した。
最近知ったのだが、ジムの継続率はかなり低いらしい。1年後まで続けてる人は4%。
なんや、みんな途中で消えてたんかい。
あの日、ランニングマシンで走っていた人たちも、今ごろ岩盤浴で横になってるのかもしれん。
そう考えると、ちょっと安心した。
継続はできなかったが、「頑張らなくても汗はかける」という大切な学びだけは得たからだ。
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🌀 シリーズ序章:ADHD?いや、ただのナマケモノかもしれん🦥
