禁煙?100回以上は成功しとるわい!
禁煙には、何度も成功している。通算百回以上は成功しているプロだ。
なにしろ年に数回は「そろそろ禁煙しよっかな」と思う。そのたびに心は新しい自分へ向かっている。
問題は、体がまったくついてこないことである。
禁煙を決意するタイミングには、いくつかの定番がある。
この一箱を吸い終わったら。
新年の一月一日から。
自分の誕生日から。
娘の誕生日から。
どれも実に区切りがいい。区切りがよすぎて、決意したときは、もう半分くらい禁煙に成功した気分になる。
不思議なもので、禁煙を決めた日に限って、肺もビックリするほど家の空気が悪くなる。妻に何かを指摘される。しかも軽い小言ではなく、心の奥にある煙草置き場まで一直線に火をつけてくる。
「もう知らん」
そう思ったら最後、足はコンビニへ向かっている。驚くほど迷いがない。禁煙する時の決意より、煙草を買いに行く時の判断のほうが、はるかに速い。
そして、買う。吸う。これがまた、うまい。
禁煙を決意した直後に吸う一本は、なぜあんなにも背徳的で、なぜあんなにも味が濃いのか。あれはもう煙草ではない。未来の自分に土下座させながら、現在の自分が勝利宣言しているような味である。
もちろん、禁煙したい。するつもりだ。ただ、禁煙開始日はいつも未来にある。私は未来の自分を信じている。信じすぎて、毎回その未来の自分に裏切られている。
この記事を書き終えたら、やめよう。
書き終えたあとの一本は、めちゃめちゃうまい。
🔗 前章はこちら:割引シールの罠🛒
🌀 シリーズ序章:ADHD?いや、ただのナマケモノかもしれん🦥
