【初心者必見】AIで世界観を深堀りする|歴史・文化・社会構造編
世界観の作り方|小説やTRPGなどの難所
小説を書く人も、TRPGを作る人も、ジャンルを問わず世界観づくりは創作の根幹です。
特にファンタジー系において世界観を作る際に、以下のようなことを感じたことがあるのではないでしょうか?
政治や文化を考えるのが難しい
歴史はどこからスタートさせればいいのかわからない
社会構造なんて思いつかない
私もこれを感じていた1人です。異世界ファンタジーに挑戦しようと思っても、世界観の政治や歴史の部分が難しくて中々手が付けられませんでした。
しかし、ChatGPTを始めとするAIを活用すれば、重すぎる世界観づくりの作業をもっと簡単に、そして矛盾がないようにわかりやすくできます。
この記事では、私が実際の世界観づくりで活用している「世界観の作り方をAIでの3ステップ」で実践できる形でご紹介します。
小説やTRPGなど、様々な創作において世界観というのは作品の土台となるもの。AIと一緒に作り方を見ていきましょう。
今回の使用AI|ChatGPTを完全無料でスタートする方法
まずはPC、タブレット、スマホ、どれでも大丈夫です。PCであれば公式サイトから、スマホやタブレットであればアプリストアからダウンロードできます。

PCはブラウザでも使用可能ですし、PCにアプリをインストールすることもできます。どちらでも大丈夫なので好きな方をお選びください。
ここまでくれば、あとはGoogleアカウントなどやメールアドレスでサインインをして準備完了!
まずは無料版で試してみて、気に入ってくれば課金も視野に入れてみるといいでしょう。月額20ドル(日本円では3000円台前半、為替により変動)と決して安くはない金額なので課金も慎重に。
今回はChatGPT無料版を使用しますが、GeminiやClaudeなど対話型AIならどれでも大丈夫です。自分が使いやすいものを使ってください。
ステップ1:歴史の『縦軸』をAIで構築する

なぜ歴史が世界観の土台になるのか
世界観の基盤となるのは「現代」です。そしてそれを形作るものこそが、その世界における歴史と言えるでしょう。現代の下には歴史があり、それこそが基盤を支える土台と言っても過言ではありません。
小説において主人公が生きる今がどうして生まれたのか。TRPGにおいてプレイヤーが探索する遺跡には、どんな過去があるのか。
これを決めておくと、設定の整合性が劇的に向上します。
ただし、歴史を一から書くのは非常に重労働なのも事実。
そこでAIの出番です。
プロンプト例
以下の世界観の歴史を、時系列で整理してください。
【世界の特徴】
舞台:海に面した王国
要素:魔法体系がある、古代文明の遺跡が点在している、魔法は古代から続いている
キーワード:オーパーツ、天使、失われた文明、1の英雄
歴史は「古代から現在に至るまでの500~1000年ほどで歴史的な出来事を3つ以上」描いてください。
ここで重要なのは、自分の持つイメージを要素やキーワードとして入力することです。
最初は言語化も難しいものかもしれませんが、単語や短文で大丈夫。要素やキーワードとして記入していれば、ChatGPTなどの対話AIは汲み取ってくれます。
また今回はわかりやすくするために歴史的な出来事を3つにしていますが、この部分や年数というのは自由に設定できるので是非試してみてください。

ChatGPTで出力した世界観の歴史

ChatGPTで出力した世界観の歴史

ChatGPTで出力した世界観の歴史
このように要点までまとめてくれるので、ここから気に入った要素だけをピックアップしたり、「ここは改変してほしい」という部分があればそれを指示すれば変えてくれるので、とても便利な相棒になります。
★AIに歴史を作ってもらう3つのメリット
1. 時代の地層が一気に形成される
誕生から現在までの流れが可視化され、世界観に奥行きが生まれます。またそれによって文化や現代の技術についての厚みが生まれるので、内容に説得力を出すことが可能です。
2. 因果関係が自然に見える
1人では気付かなかった歴史的な繋がりや必然性が浮かび上がります。
1人だとかなり時間のかかる部分ではあるので、ここが短縮できるというのは世界観構築が苦手な人にとっては朗報なのではないでしょうか。
3. 物語のフックが自動生成される
古代文明の謎、過去の災害、革命の傷跡など、小説やTRPGなどのストーリーに活かせる要素が自然に生まれます。
また逆に自分の考えた謎などに到達するための歴史にもできます。
プロンプト例
以下の謎に到達するための世界観の歴史を作ってください。
謎:何故「大崩壊」は発生してしまったのか。
大崩壊はかつてあった国が一夜にして滅びた災害のことです。災害とは言われていますが、文献などが残っていないためそう言われています。
現代では「第2の大崩壊」への懸念が高まっていることから、これを解明しようと主人公たちは模索しています。
【世界の特徴】
舞台:海に面した王国
要素:魔法体系がある、古代文明の遺跡が点在している、魔法は古代から続いている
キーワード:オーパーツ、天使、失われた文明、1の英雄
上記のような形でもAIは世界観の構築を手伝ってくれます。
◉重要なポイント
AIが書いた歴史は「叩き台」です。あなたは編集者として、必要な部分だけを採用し、調整すればOK。調整もAIと一緒にやるとスムーズに行うことができます。
これだけで「世界の流れの方向性」が明確に固まります。
【活用シーン】

小説の場合
→主人公が生きる「現在」に至るまでの歴史的背景が明確になり、物語に説得力が生まれます。
例えば「何故主人公はオーパーツについて調べているのか」という設定に、過去の『大崩壊』という歴史的理由を与えられます。
TRPGの場合
→ プレイヤーが探索する遺跡や、NPCが語る伝説に一貫性が生まれます。
GMとして「この遺跡はかつての黎明期に建てられた魔法学院の跡地で……」と即興で説明できるようになったり、そこから発生する謎の説得力にも繋がります。
二次創作の場合
→原作にない時代背景を補完し、独自の解釈を深められます。
「あのキャラクターの故郷には、こんな歴史があったはず」という空想にも説得力が生まれます。
ステップ2:文化・宗教・価値観の『横軸』をAIで広げる

文化が世界観に広がりをもたらす理由
世界観を豊かにするものは「文化」です。食べ物、服装、祝祭、宗教、価値観……。ここを深く作り込むと、読者やプレイヤーは「この世界に住んでいる気分」を味わえます。つまりは小説やTRPGの世界観に対する没入感を高めることができるのです。
歴史が世界の「骨格」なら、文化は世界の「肉付き」です。
歴史を作った後は是非この文化の部分を作ってみてください。
以下のプロンプト例1は単独で機能するように書いています。プロンプト例2が歴史をAIで構築した後に渡せるものなので、文化を単独で考えるもよし、地続きでそのまま考えるのもよしです。
是非活用してみてください。
プロンプト例1
以下の世界観に現在存在している文化・宗教・価値観を5個以上、箇条書きで簡潔な説明と共に作ってください。
【世界の特徴】
舞台:海に面した王国
要素:魔法体系がある、古代文明の遺跡が点在している、魔法は古代から続いている
キーワード:オーパーツ、天使、失われた文明、1の英雄
プロンプト例2
先ほど歴史を構築した世界観に現在存在している文化・宗教・価値観を5個以上、箇条書きで簡潔な説明と共に作ってください。
今回は歴史から地続きのまま文化を作ってもらおうと思います。

ChatGPTで出力した世界観の文化

ChatGPTで出力した世界観の文化

ChatGPTで出力した世界観の文化
このように一気に世界が広がりました。その生活の様相なども、描写しやすくなったのではないでしょうか。
★AIに文化を作ってもらうたった1つの理由
ChatGPTなどのAIは多くのデータを学習しています。そう、お察しの通りです。
膨大なデータから多彩で多様な文化を形成しやすい。
これが最大にしてたった1つの理由です。
正直、我々が暮らしていく上で海外の文化の多様性に触れる機会というのは中々なく、また文化性の違いから衝突して忌避されることも多い文化もあります。
そうした垣根を一切持たないAIに文化を形成してもらうのは、合理的かつ的確な判断と言えるでしょう。
特に異世界などの独自の歴史や種族や食べ物など、未知の要素がある世界観の文化構築において、AIはその力を遺憾なく発揮してくれます。
またその力はあなたのインプットに繋がって、新たな作品の種になってくれるかもしれません。
◉重要なポイント
AIは平均値を出す、とよく言われます。そしてその平均値が現実の文化を差別してしまうことがないように、使う側の注意も十分必要です。
文化を選定する際は、フィクションだからと言わず真剣に選ぶようにしましょう。
【活用シーン】

小説の場合
キャラクターの日常描写に使える具体的な要素が手に入ります。
「主人公が朝食に○○を食べる」「祭りの日に△△をする」といった細部が、世界観に説得力を与えます。
TRPGの場合
セッション中の「街の雰囲気を教えて」という質問に即答できます。
「この街では、別れの際に白い花を渡す習慣があります」と伝えるだけで、ロマンチックな印象を与えながら「何故だろう」という興味をそそる説明にすることもできます。
二次創作の場合
原作では描かれなかった日常や文化をAIと一緒に補えます。
「あの世界の結婚式はどんな感じだろう?」「普段はどういう生活をしているのだろう」という疑問に、説得力のある答えを用意できます。
ステップ3:社会構造で世界観に『奥行き』をAIと作る

社会構造が物語を動かす説得力になる
世界観の中でも避けられがちなのが、政治・治安・階級・産業といった「社会構造」です。
そもそもの知識がないと難しい部分であり、世界観の作り方の中でも中々簡略化できない部分です。
しかし、AIと一緒に作るのであれば話は別です。AIとであれば強固に、そして細部まで作りこむことが可能です。
ここを作り込むと物語の動きが一気にリアルになります。何故なら、キャラクターは世界観の中にある社会の中で生きているからです。
さて、プロンプトに関しては、ステップ2と同じようにプロンプト例1は単独でも機能するように、プロンプト例2は地続きで機能するように設定しています。
プロンプト例1
以下の世界観の現代の社会構造を整理してください。
【項目】
政治、治安、階級制度、教育、産業の5項目に分け、それぞれ簡潔にまとめてください。
【世界の特徴】
舞台:海に面した王国
要素:魔法体系がある、古代文明の遺跡が点在している、魔法は古代から続いている
キーワード:オーパーツ、天使、失われた文明、1の英雄
プロンプト例2
先ほど歴史と文化を構築した世界観に現在存在している社会構造(政治や教育や産業など)を5個以上、箇条書きで簡潔な説明と共に作ってください。
今回もプロンプト例2を用いた出力結果をお見せします。

ChatGPTで出力した世界観の社会構造

ChatGPTで出力した世界観の社会構造

ChatGPTで出力した世界観の社会構造

ChatGPTで出力した世界観の社会構造
このように簡潔ではあるものの、社会構造を明確に提示してくれます。「簡潔に」の代わりに「詳細に」とプロンプトに入力すれば、より詳しい案を出してくれます。
またChatGPTなどの対話AIの良いところは、出力画像④のように次に必要になりそうなものをピックアップして提示してくれるところです。
必要なものがあるのであれば、この提案を試してみてもいいかもしれません。
世界観に対する作り方に正解はありません、1つずつ細部を詰めていくのもよりディティールのある世界観を作る上で有効な方法です。
★社会構造を設定する4つの効果
1. 登場人物の立場に説得力が生まれる
キャラクターがどの階級に属し、どんな制約を受けているかが明確になります。例えば「貴族の娘が冒険者になる」という設定も、階級制度を知ることでより深く描くことができます。
2. 世界のルールに従って物語が動く
世界観設定に基づいた自然な展開が可能になり、ご都合主義を防げます。「なぜ主人公は王宮に入れないのか」という問題も、治安システムや階級の問題などから導きだすことができます。
3. 葛藤・対立・事件の理由が明確になる
社会構造から生まれる対立が、物語の核心的な動機や最後の難関になったりします。階級間の格差、政治的な陰謀、産業をめぐる争いなど、社会構造は大きな敵にしやすく、また味方になったときの信頼も強いです。
4. 世界観の矛盾が減少する
「便利すぎる設定」や「説明のつかない展開」を事前に防げます。魔法が使えるのに産業が発達していない理由、通信手段が限られている理由など、社会構造から説明できます。
◉重要なポイント
政治という要素があるだけで一気に物語としての重厚感や緊張感が増します。
シビアな内容でChatGPTなどAIから提示された案の取捨選択も難しいかもしれませんが、AIとの対話を重ねて必要なものをピックアップしましょう。
【活用シーン】

小説の場合
→キャラクターの行動に制約と動機が生まれます。「平民出身の主人公が貴族学校に入学する」という展開も、教育制度を設定することで説得力が増します。
TRPGの場合
→プレイヤーの行動に対して、世界やNPCがどう反応するかを判断できます。「衛兵に賄賂を渡せば通してくれるか?」という質問にも、治安と政治の設定から即答できます。
二次創作の場合
→二次創作においてはあまり必要になる場面は存在しないかもしれませんが、原作でまだ公開されていない部分を解釈で補完したり、より原作への解釈を深めることに役立つかもしれないですね。
まとめ:AIと協働して創作の楽しさに集中する
世界観づくりは、ときに作品そのものより大変な作業です。
しかしAIと組めば自分の好きな要素を詰め込みながら、あなたが思いつかなかった案から「新しい創作の楽しさ」に出会うことができます。
それがAIと行う創作です。
勘違いしてはいけないのは、AIに全てを任せるのではなく、自分のアイデアあってのAIだということです。あなたのアイデアがなければAIは世界観を作ることもできません。
この記事で紹介した3ステップ
歴史の縦軸:時代の流れと因果関係を構築
文化の横軸:世界に深みと匂いを与える
社会構造:物語を動かす説得力のある土台
この3つを押さえることで、世界観の土台や奥行きが確実に形成されます。
小説を書く人も、TRPGを作る人も、二次創作を楽しむ人も、この方法は共通して使えます。
是非参考にしてみてください。
次回予告

次回の記事では、その世界で生きているキャラクターたちの生活に息を吹き込む「生活感・経済」などの作り方を解説します。
世界観をさらに具体化し、小説の読者やTRPGのプレイヤーが没入できる世界を構築する方法をお伝えします。
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よくある質問(FAQ)

Q. AIが作った設定をそのまま使っても大丈夫?
A. AIの提案は「叩き台」です。必ずあなた自身の感性でカスタマイズし、作品に合うように調整してください。AIは素材を提供するだけで、最終的に世界観を作るのはあなたです。
Q. どのAIツールを使えばいい?
A. ChatGPT、Claude、Geminiなど、対話型AIなら基本的にどれでも活用できます。今回はChatGPT無料版を使用しました。各種AIは無料版でも十分使えますが、より長い文章を生成したい場合は有料版がおすすめです。
以下の記事では、AIの比較も行っているので是非ご覧ください。
Q. 歴史や文化の設定が多すぎて、作品に全部使えない場合は?
A. 全てを作品内で説明する必要はありません。「設定の10%を見せ、90%を隠す」ことで、世界に奥行きが生まれます。読者に見せない設定も、あなたの中にあることで作品に深みが出ます。
後々完結後に、設定資料として公開するのもいいかもしれませんね。
Q. プロンプトがうまく書けません
A. 最初は記事内のプロンプトをコピペして、自分の世界観に合わせて単語を変えるだけでOKです。「海」を「山」に、「魔法」を「科学技術」に変えるだけでも十分機能します。
ここに関してはトライアンドエラーを繰り返していく内に身についてくる部分なので、まずは是非触ってみてください!
Q. AIが生成した内容が気に入らない場合は?
A. 何度でも再生成できます。「もっと暗い雰囲気で」「より詳しく」など、追加の指示を出すことで、望む結果に近づけられます。
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