絵画のなかの物語-北海道近代美術館 コレクション展「おはなし美術」
札幌滞在と、北海道立三岸好太郎美術館。
2つの館の共通チケットを購入し、

北海道立近代美術館へ。

まだまだ、雪が深い。


【近美コレクション】おはなし美術
コレクション展は、美術館の企画力が出る。興味深い角度の展示に出逢えば嬉しくなる。


絵本の原画から
まずは、絵本の美しい原画が並ぶ。

絵本を読んでから、原画を観るという贅沢。かつて、猪熊源一郎美術館でも堪能した。

猪熊さんの場合は作品を紹介する手段としての絵本であり、こちらは、物語に絵を付けるという意味での絵本だと思うので、作品サイズは小さめだ。
しかし、近づいて鑑賞し、ディテールを確認する作業はとても楽しかった。画面が小さければ小さいがゆえに、そこに吸い込まれていくパワーはやはりある。



こちらは、井上洋介『ふりむけば猫』。


子供たちが大好きな、同じ言葉が延々と繰り返していく内容。

にもかかわらす、この表現の豊かさ。もちろん、紹介した作品はほんのわずかで、実際の作品数はもっともっと多い。

「おはなし美術」を読み解く
絵本の挿絵、は、展覧会のタイトルぴったりで、予定調和だ。ここからどんなふうにその範囲を逸脱し、まとめていくのだろう? というのが企画展の醍醐味だ。
二番目は、下の解説文にもあるように、説話の視覚化、だった。




浮世絵の次は、西洋画と日本画。







心のなかの「おはなし美術」
次はどうなるのだろう? と思っていたが、観る者たちがテーマになっていた。




ご覧のように建物の天井が高く、大きな作品が映える。




立体作品との「対話」
3つのテーマをこなしたので、次は番外編的な意味合いなのだろうか、お話、から少し飛び出して、鑑賞者との「対話」がテーマになってきた。ちょっと強引な気もするけれど、企画として面白い。
その対話というのが、「触れる」という行為を通して行われる点だ。

例えば、安田侃のこの作品は、観るからに冷たそうでありながら、ちょっと触れてみたい好奇心にかられる。


触れてみると、やはり冷たいのだが、

立ち去ろうとして振り向き、本当に? と、もう一度触れたくなる。

展示は2階へ
「おはなし美術」は、作品点数も多く、満足感が高かった。これで終わりかと思いきや、案内にもあったように、順路は2階へと続いていく。


その先には予想もしない作品との出逢いがあるのだけど、それは次回。

