【小樽芸術村】02ステンドグラス美術館と似鳥美術館
小樽の街へとやってきて、
5つの美術館からなる「小樽芸術村」を巡った、その記録。
ステンドグラス美術館
ステンドグラス美術館(旧荒田商会・旧高橋倉庫)。

ここから、数多くのステンドグラス、ガラス工芸を鑑賞することになる。


なぜここにステンドグラス? の理由は、この説明が物語っている。

時代の流れとともに、本国では廃れてしまったステンドグラスが、ふしぎな縁でここ小樽に渡ってきた。



建物は吹き抜けの二階建てとなっていて、

二階は、より宗教色が強い。



旅の相棒であるAIは、ここを第一にお勧めしていた。
1位 ステンドグラス美術館
いちばんAbbey向き。
理由は、ここは作品そのものの美しさに加えて、光・空間・建築の体験が強いから。小樽芸術村の5館の中でも、歩き疲れたあとに入っても感受性が立ち上がりやすいタイプです。公式でも独立した主館のひとつとして位置づけられています。Abbeyは写真も好きだし、空間の気配を受け取る力が強いから、まずここを最優先にしたい。

結果的に、ナンバーワンではなかったけど(びっくりするほどのめりこんだ美術館とは、最後の最後で出逢った)、意味するところはよくわかる。

ライティングは外光ではなく、電気による照明なのだけど、


ほかの館に比べても決して広くはない館内でありながら、光が響き合い、床に美しい影を落としていた。



似鳥美術館
次に訪れたのは、似鳥美術館だ。
3位 似鳥美術館
ここは総合力が高い館。
しかも今はミニ企画展「斎藤清展」1/15–3/31が入っているので、行く価値がちゃんとあります。斎藤清はAbbeyの感性にかなり合いそう。近代〜近現代寄りの“作品を見る喜び”を取りやすい館として3位です。

外観を見て、あっ、と思う。


似鳥美術館
(旧北海道拓殖銀行小樽支店)
かつて作家・小林多喜二が働いていた旧北海道拓殖銀行小樽支店。銀行ホールだった2階までの吹き抜けは、6本の古典的円柱が圧巻。4階は横山大観、川合玉堂などの日本画、3階は岸田劉生をはじめとする日本・海外の洋画、2階には高村光雲とその弟子たちの木彫などを展示、地下は企画展示となっています。
ここは、かの「たくぎん」(の、小樽支店)。小林多喜二が働いていたことも、初めて知った。
北海道を地盤とする唯一の都市銀行として道の経済を支え、地元財界にも絶大な影響力を有していたが、都市銀行の中では最も小規模であったため、その焦りからバブル期に積極的な拡大路線をとったことが仇となって不良債権を抱え、1997年に経営破綻。事業は北洋銀行等に引き継がれた。都市銀行としては戦後初、かつ2024年現在でも唯一の破綻事例である。

ステンドグラスの1階から
再びステントグラス。

こちらは、Tiffany & Co.の創業者チャールズ・ルイス・ティファニーの子息、ルイス・コンフォート・ティファニーによるもの。




ルイス・C・ティファニーの「新しいステンドグラス」
一見、同じステンドグラスなのだけど、ルイス・C・ティファニーは伝統的な英国のステンドグラスに、新しい技法を取り入れた。

ガラスの表面に顔料で絵付けしていく伝統的な表現に対して、ガラス素材そのものによって表現をするという手法だ。
比較した下の画像による説明が、わかりやすいと思う。比べてみれば、ガラス素材のみのほうが、表現に立体感が出ているように感じられる。










ミニ企画展 斎藤清
「4階は横山大観、川合玉堂などの日本画、3階は岸田劉生をはじめとする日本・海外の洋画、2階には高村光雲とその弟子たちの木彫などを展示、地下は企画展示となっています。」(公式ウェブサイトより)
作品点数は多い(そのうち多くが、撮影不可の作品)。全方位の展示をしている美術館だ。もちろん現代アートもあった(あとで少し触れる)。
加えて、さらに企画展も催されていた。






絵本から飛び出してきたような猫をモチーフとした作品に加えて、「会津の冬」は、しんしんとした雪景色が、北海道の自然とも重なった(もちろん、雪質は大きく違うのだろうけど)。






そして、「霊峰」(富士山)。



会津若松市のウェブサイトより↓
斎藤 清 (さいとう きよし) 1907年-1997年
河沼郡坂下町(現:会津坂下町)出身。
幼少のころ家族とともに北海道に移住し、当地で看板店を営みながらほぼ独学で絵画を学びました。
最初は油彩画を発表していましたが、29歳のとき安井曽太郎の版画作品と出会い、版画の制作に取り組むようになりました。
第1回サンパウロ・ビエンナーレでサンパウロ日本人賞を受賞、世界的にも高い評価を得ました。
デザイン感覚に富んだ構成と色彩によるモダンな作品を手がける一方、連作『会津の冬』(1970~92)をはじめとして、故郷である会津地方を主題にした作品も
数多く、情感豊かな絵画世界は多くの人々に親しまれています。
アートの幕の内弁当のような
作品展示は、踊り場や階段といったスペースにも及ぶ。岡本太郎の「椅子」シリーズが在ったかと思えば、

こちらは、千住博。

作品を観れば過去の記憶が顔を出し、一瞬、どこにいるかわからなくなることも、しばしばだった。
勿論、建物そのものが作品
当時の壁面をそのまま観ることもでき、建物の鑑賞が楽しいのは、三井銀行小樽支店と同じだ。



窓や照明器具といった、細かなところも見逃せない。

窓の外は、かつての「北の金融街」。



次は、いよいよ残る2館へ。

