新未来世界からこんにちは第11話空飛ぶ未来都市
【あらすじ】20世紀の日本に住む大学生の茶倉と竹馬は、子孫である未来人ゼモンとともに円盤に乗って50世紀にやってきた。そこは二人の想像を遥かに超えたワンダーランドだった。
第11話 空飛ぶ未来都市
「地球の進化とともに、人類や生物も進化し続けてきたので、人間の持つ不思議な能力も目覚めてきたのだよ。超能力的な能力を発揮する人がいるけれど、みんながそういう力を使えるわけではないのだよ。それぞれ個性が違うからね」
ゼモンが、正面に見えるビルを、すっと指差した。
「あれが、我々のマイホームさ」
「そう、私とダーリンの愛の巣よ!」
デレッとしているゼモン夫妻を見て、バックスがからかった。
「お二人様、お熱いですね。ごちそうさま」
「あのビルって何階あるの?」
茶倉の視線は、超高層ビルをとらえていた。
「三百階建てだよ。我々は二百階に住んでいる」
金色に輝く細長い超高層ビルが、ぐんぐんと接近してきた。
「でもさあ、地震とかがあったら、超高層ビルって怖いよね。どうするの!」
茶倉が疑問点をゼモンにぶつけた。
「大丈夫。ビルは地震と火災に非常に強い造りになっている。基本的に未来都市というのは、多数の巨大な宇宙船の集合体の上に成立しているのだよ。だから大地震や洪水などの災害が発生した時には、街がそのまま空へ移動できるのさ」
ゼモンの説明に、茶倉も竹馬も感心してしまった。
「すげえなあ」
茶倉が溜息を吐く。
「ほんと、とんでもないよな。街がそのまま空へ移動するなんてさ。空飛ぶ未来都市ってわけか」
竹馬が未来の技術力の高さに呆れてしまった。
セレナ三世が空中で停止した。
「皆様、ゼモン夫妻の愛の巣に到着しましたよ。降りる準備をして下さいな」
セレナ三世が、そう言っている間に、エレナがリモコンのボタンを押すと、ビルの壁が自動的に開いた。
その中に吸い込まれるようにして、セレナ三世が入っていく。
それとほぼ同時に、室内が明るくなった。
「ここは、どこ?」
茶倉の問いに
「我が家の車庫だよ」と、ゼモンが答えた。
「車庫というよりも高級マンションのフロアって感じだな」
竹馬が感心して室内を見渡す。
茶色をした車庫の壁の一部がすっと開くと、未来人の部屋が見えてきた。
部屋は全部で五部屋あった。
ゲストルームに入ると、部屋中央の丸テーブルを囲むようにして青色の椅子が並べられていた。
茶倉と竹馬は、ゼモンとエレナに向かい合って座った。
「まず、君達にこの世界がどういう世界なのかを知ってもらう必要があるな」
ゼモンは、そう言うと、軽く腕組みをした。
【続く】
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