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新未来世界からこんにちは第14話ゼモンのファミリー

【あらすじ】20世紀の日本に住む大学生の茶倉と竹馬が子孫のゼモン達とともに円盤に乗って50世紀にやってきた。ゼモンの家でくろいだ後、ゼモンの子供達に会いに行くことになった。

第14話 ゼモンのファミリー

 超高層ビルから空に躍り出たセレナ三世は、まるで飛ぶことそのものを楽しむカモメのようであった。
 ゆっくりと超高層ビルを回りながら、
 「ところで奥様、どちらまで行かれるんですか?」とエレナに尋ねた。
 「そうね、最初は飛男の所へ行こうかしら」
 「飛男さんですね。わかりました」
 セレナ三世は、空の一点目指して飛び続けた。
 途中で多くのスペースシップとすれ違う度に、様々な種類の物があることを、茶倉と竹馬は再認識した。
 葉巻形、飛行船タイプ、ブーメラン形、球状などである。
 「どうしてスペースシップには、色々な形があるのさ」
 茶倉が聞くと、
 「う~ん、そうだな。やっぱり好みかな。まあ、それぞれが特性を持っているけれどね。速く飛ぶことが好きな人はブーメラン形に乗るし、空で生活するためには飛行船タイプや葉巻形に乗るよね」
 「なるほどね」
 茶倉はそう言いながらある物体を見つけた。
 空を二メートル近い茶色をした鳥が飛んでいた。
 どうも普通の鳥とはどこかが違う。
 「ねえ、さっきから茶色のでかい鳥が飛んでいるのが目に入るけれど、あれって未来の鳥なのかな」
 茶倉が質問した。
 「ああ、あれは機械鳥だよ。常に異常がないかパトロールしているのさ。何らかの事故が発生した時には、すぐに救助に向かうのさ。宅配便的な仕事もしているよ。生活の中で活躍しているよ」
 「ほら見えてきたわ」
 エレナが声を出した。
 エレナの視線の先に、巨大な島が浮いている。
 直径約20キロの超大型円盤だ。
 「スゲェ~」
 竹馬が呆れたような声を出す。
 茶倉は、そのスケールにただ圧倒された。
 円盤に近づくにつれ、、そのあまりの巨大さに、二人は思わず息を呑んだ。
 高さは、超高層ビルが、そのまま入るだけはある。
 大型円盤の色が、茶色だったことから、大地の一部が、そのまま空に移動したようであった。
 セレナ三世が接近すると、円盤の側面の一部が開いた。
 セレナ三世はそこから円盤内部に入った。
 カキブチもそれに続いた。
 「到着しましたよ」
 セレナ三世がそう言いながら、円盤内部のパーキングエリアに停まると、円盤の住人達が近づいてきた。
 その中の男性の一人が、ニコニコしながらゼモンに声をかけてきた。
 「お父さん、こんにちは」
 「飛男、今日はお客様を連れてきたよ」
 ゼモンが言うと、
 「二十世紀からやってきた私達のご先祖様よ」
 エレナの言ったご先祖様という言葉に二人は照れた。
 「その『様』っていうのやめてもらえませんか」
 竹馬が後頭部をさわりながら言う。
 「何言っているの。あなた達が存在しなければ、ゼモン一家は存在しないのよ。わかっているの?」
 「わかります。はい、その通りだと思います」
 茶倉が真面目な顔で答えた。
 カキブチが箒から降りると、箒は空へ飛んで行った。
 「カキブチ、箒がどこかへ飛んで行ったよ」
 茶倉が言うと、
 「大丈夫、あいつも自分の自由時間を楽しみたいからいいのさ」
 カキブチは別に心配もしていないようだ。
 「家はすぐそこですから歩いて行きましょう」
 円盤の中といっても地上とそう変わらない。
 ただ地上にある高層ビルがなかった。
 人々の住む家は半球状や箱形の物が多い。
 三分ほど歩いた所に、飛男の家があった。
 茶色をした卵形の物だ。

                          【続く】


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