果物は食べる必要があるか
果物は健康によいといわれますが、本当に毎日食べる必要はあるのでしょうか。
グルコーススパイクや栄養、年齢との関係から、私なりの考えを整理してみます。
健康に関する話題
最近、健康に関する話題を、職場の人や同業者と話す機会が増えました。
その話は、運動、睡眠、食事のいずれかに集中しやすいように感じます。
最近では、睡眠が最優先であるという意見も聞かれるようになりましたが、実際の会話としては、運動と食事についての話のほうが多い印象です。
ただ、一般的には、やはり食事のことが話題になる場面のほうが多いのではないかと思います。
食事のことを聞かれて、いつも少し困ってしまうのが、果物を摂るべきかどうかという質問です。
果物は、積極的に摂ったほうがいいのか、それとも、無理に摂らなくてもいいのか。
この質問をされたとき、私がまっさきに思い浮かべるのが、グルコーススパイクという言葉です。
私自身は、お菓子を食べなくなりましたし、ソフトドリンクも飲まないようにしています。
それは、グルコーススパイクを気にしているからです。
グルコーススパイク
グルコーススパイクというのは、食後に血糖値が急激に上がり、そのあと急に下がる現象のことです。
血糖値が急激に上がると、それを下げるためにインスリンが多く分泌されます。
このような状態が繰り返されることは、体や血管への負担になる可能性があると考えられています。
また、急激な血糖値の変動は、血管を傷つけたり、老化を進めたりする可能性があることも指摘されています。
果物に含まれる糖質は、主にブドウ糖と果糖という、2種類の単糖の組み合わせでできています。
このうち、血糖値を直接押し上げるのは、主にブドウ糖のほうです。
すい臓は、血糖値が上がったことを感知すると、インスリンというホルモンを分泌します。
インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませて、血糖値を下げる働きを持っています。
血糖値が急に上がれば、それだけインスリンも急いで、多く分泌されることになります。
一方、果糖は、単独で摂取した場合には血糖値をほとんど上げないため、インスリン分泌への直接的な刺激は弱いとされています。
ただし、果糖はブドウ糖と一緒に摂ると、インスリン分泌に影響を与える可能性があることも報告されています。
インスリンの問題
このインスリンが頻繁に多く分泌されることにも、問題があります。
インスリンには、血糖を下げるだけでなく、余った糖を脂肪として蓄える働きもあり、この状態が続くと、太りやすくなる一因になります。
また、インスリンを分泌するβ細胞(すい臓にある細胞)への負担が大きくなる可能性も指摘されています。
GI値
GI値とは、食品によって食後の血糖値がどれくらい上がるかを示す指標です。
果物によってGI値は異なりますが、それだけで健康への影響を判断できるわけではありません。
一方で、果物には食物繊維やビタミン、ポリフェノールなど、体によいとされる成分も含まれています。
ただ、これらの栄養素は、バランスよく野菜を食べていれば、多くは補うことができます。
ビタミンCも、カリウムも、食物繊維も、キャベツやブロッコリー、ピーマンなどで摂ることができます。
そして値段の面で見ると、果物は野菜より高いことが多いです。
同じ栄養を得るのに、果物のほうがコストがかかるというのは、意外と見落とされがちな視点だと思います。
加齢の影響
私がもうひとつ気になっているのが、年齢による違いです。
国の調査によると、糖尿病が強く疑われる人と、その予備群を合わせると、成人のおよそ5~6人に1人にのぼるとされています。
しかも、この割合は年齢が上がるほど高くなる傾向があり、中高年以降で急に増えることがわかっています。
つまり、若いうちは気にしなくていいことでも、中高年になると、そうも言っていられなくなるということです。
結論
こうして考えていくと、果物は「絶対に摂ってはいけないもの」ではありませんし、「必ず摂るべきもの」でもないというのが、私の今のところの結論です。
野菜をしっかり摂れているなら、果物は無理に摂る必要はありません。
ただ、果物を食べる時間そのものを楽しみにしている人もいますし、その満足感まで否定するつもりはありません。
少なくとも、中高年になった私自身にとっては、グルコーススパイクのリスクのほうが、果物から得られる栄養のメリットよりも大きいと考えています。
だから私は、お菓子やソフトドリンクをやめたのと同じ理由で、果物も積極的には摂らないという選択をしています。
ただし、特定の果物に含まれるポリフェノールなどが、自分に必要だと判断した場合は、その果物は例外にしようと思っています。
その場合は、食事の最後に食べるなど、グルコーススパイクを抑える工夫もするつもりです。
これが、今の私自身が考える、ひとつのセルフメンテナンスの方法です。
まとめ
・果物の栄養素は健康によいが、多くは野菜から補うこともできる
・グルコーススパイクを考えると食べ方や量にも目を向ける必要がある
・年齢を重ねるほど血糖値への影響を意識することも大切になってくる
・果物は絶対に避けるものでも必ず食べるものでもないと私は考えている
・野菜をしっかり食べている私は果物を積極的には摂らないという選択をしている
