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【Cloudflare(NET)Q1 FY2026】最強の堀はいつ買うのか。AI時代のインターネットOSを、参加権で終わらせてよいのか?

Cloudflare(NET)のQ1 FY2026決算はかなり私としては難しい。

数字はもちろん強い。
売上は前年同期比+34%。
FCF、つまりフリーキャッシュフローも出ている。
$100K超の大口顧客も増えている。
DNR、つまり既存顧客からの売上拡張率も118%と高水準を維持している。

普通に見れば、かなり良い決算だと思う。

しかし、株価は決算後に大きく売られた。
NETは決算翌日に前日比で約23.6%下げた。

では、これは買い場なのか。

ここが今回の一番難しいところだ。

私は以前からNETを「最強の堀」候補として見ていた。
AIエージェント時代において、NETは単なるCDNでも、単なるセキュリティ会社でもない。


CDNとは、Content Delivery Network、つまりWebサイトの画像、動画、ファイル、アプリケーションのデータなどを、ユーザーに近い場所から高速に届けるための分散ネットワークだ。

従来のCDN企業は「コンテンツを速く届ける会社」だった。
しかし、Cloudflareはそこから、DDoS防御、WAF、Zero Trust、SASE、API保護、Bot管理、Workers、AI Gatewayまで広げている。

つまり、いまのCloudflareは「配信」ではなく、「制御」に近い。
人間、企業アプリ、API、AIエージェントがインターネット上で動くときの入口を押さえる会社になっている。

Web、API、アプリケーション、AIエージェント、開発者基盤、SASE、コンテンツ流通、将来的なAIエージェント課金。
そのすべてが通る「インターネットの入り口」にいる会社だと思っている。

一方で、私はまだNETを本格保有していない。
持っているのは参加権(株式資産の1%未満)に近い。

ここに今回の迷いがある。

NETは見送る銘柄ではない。
むしろ、本気でコアにしたいからこそ、雑に買えない銘柄だ。


ただし、参加権という言葉を、買わないための言い訳にしてはいけない。
最強の堀を見つけたなら、どこかで資本を接続しなければならない。少なくとも繰り返し接続への思考を深く継続しなければならない。

今回の決算は、NETの良し悪しを確認するだけではなく、この最強の堀をいつ、どのサイズで、自分のポートフォリオに接続するのかを考えるための決算だったと思う。


Q2’25 → Q3’25 → Q4’25 → Q1’26

・売上高:$512.3M → $562.0M → $614.5M → $639.8M
Q1’26はQoQ +4.1%、YoY +33.5%。Q2’25はYoY +27.8%、Q3’25はYoY +30.7%、Q4’25はYoY +33.6%だったので、成長率は30%台前半まで再加速したあと、Q1でもほぼ維持した形になる。
Cloudflareの規模で30%超成長を維持している点は、普通のSaaS銘柄として見ても優秀だと思う。
ただし、Q1のQoQ成長率は+4.1%と、Q3、Q4の+9%台からは落ちている。ここは季節性もあるので単独で弱いとは言えないが、株価が高い会社では、こういう「加速感の鈍化」が嫌われやすい。

・GAAP粗利率:74.9% → 74.0% → 73.6% → 71.2%
・non-GAAP粗利率:76.3% → 75.3% → 74.9% → 72.8%
今回一番メスを入れるべき数字は、売上成長率ではなく粗利率だと思う。
ここは弱点として見るべきなのかどうか検証しなければならない。ここが次回以降の最重要論点になる。

・GAAP営業利益率:-13.1% → -6.7% → -8.0% → -9.7%
・non-GAAP営業利益率:14.1% → 15.3% → 14.6% → 11.4%
non-GAAP営業利益率もQ1で11.4%まで下がった。
売上は強いが、利益率は少し弱く見える。
ただし、Q1は人員削減前の状態であり、今後のAI-first operating modelへの移行が本当に効くなら、ここは再び改善する可能性がある。
逆に言えば、今回の20%人員削減後も営業利益率が伸びてこない場合、AI-first化の説得力は落ちる。

・GAAP EPS:-$0.15 → $0.00 → -$0.03 → -$0.07
・non-GAAP EPS:$0.21 → $0.27 → $0.28 → $0.25
Q1’26のnon-GAAP EPSは$0.25。Q4’25の$0.28からは下がったが、前年同期の$0.16からは大きく改善している。Q1のプレスリリースでも、non-GAAP EPSは$0.25、前年同期は$0.16と確認できる。
ただし、NETを見るうえでEPSは最重要ではない。
この会社はまだGAAPでは赤字であり、SBCも重い。EPSより、売上成長、粗利率、FCF、RPO、大口顧客、DNR、そしてWorkers / AI関連の実需を見るべき局面だと思う。

・営業CF:$99.8M → $167.1M → $190.4M → $158.3M
・営業CFマージン:19.5% → 29.7% → 31.0% → 24.7%
営業CFはQ1で$158.3M。Q4からは下がったが、売上比で24.7%あり、かなり強い。Q1の10-Qでも営業CF $158.3M、営業CFマージン25%が確認できる。
ここはNETの良いところだと思う。
GAAP赤字ではあるが、現金をまったく生めない会社ではない。

・有形固定資産取得額:$59.9M → $84.6M → $85.2M → $65.2M
・有形固定資産取得額 / 売上比率:11.7% → 15.1% → 13.9% → 10.2%
Q1のPPE購入は$65.2M。
Cloudflareはハイパースケーラーのように、巨大GPU投資を先行させて売上を待つモデルではない。Cloudflareは需要に追随して投資するビジネスモデルだ。

・FCF算定上の投資額:$66.5M → $92.2M → $91.0M → $74.3M
CloudflareのFCFは、営業CFからPPE購入とcapitalized internal-use softwareを差し引いて計算される。Q1’26ではPPE購入$65.2Mとcapitalized internal-use software $9.0Mを差し引き、FCFは$84.1Mとなっている。

・FCF:$33.3M → $75.0M → $99.4M → $84.1M
・FCFマージン:6.5% → 13.3% → 16.2% → 13.1%

Q1のFCFは$84.1M、FCFマージン13.1%。Q4の$99.4Mからは減ったが、前年同期の$52.9Mからは大きく伸びている。
つまり、CloudflareはAIインフラ需要を取りに行きながらも、今のところFCFが壊れていない。

・SBC:$122.4M → $109.9M → $123.6M → $114.2M
・SBC / 売上比率:23.9% → 19.6% → 20.1% → 17.9%
SBC、つまり株式報酬費用は依然として重い。Q1では$114.2M、売上比で17.9%。ただし、比率はQ2’25の23.9%から低下している。補足資料では、Q1’26のstock-based compensation expenseは$114.2M、SBCと関連雇用税を合わせたnon-GAAP調整額は$127.5Mと確認できる。
ここは投資家として冷静に見る必要がある。
CloudflareはFCFを出しているが、その裏側でSBCはまだかなり大きい。
真の株主リターンを見るなら、FCFだけでなくSBC込みの希薄化も追うべきだと思う。

・non-GAAP希薄化後株数:365.3M → 375.1M → 375.5M → 375.4M
Q1のnon-GAAP希薄化後株数は約375.4M。Q2’25から見ると増えている。ここもSBCと合わせて監視すべき。

・現金+有価証券:$3.96B → $4.04B → $4.10B → $4.16B
財務体力は強い。Q1末のcash, cash equivalents and available-for-sale securitiesは$4.16B。
この点では、Cloudflareは無理な資本構成でAI投資をしている会社ではない。

・$100K+顧客数:3,712 → 4,009 → 4,298 → 4,416
・$100K+顧客 YoY成長率:+21.9% → +22.8% → +22.9% → +25.2%
・大口顧客売上比率:71% → 73% → 73% → 72%
Q1の$100K+顧客は4,416社。YoY +25%。大口顧客売上比率は72%。投資家資料でも、Q1’26時点で4,400超のLarge Customers、売上の72%がLarge Customersから来ていると示されている。
Cloudflareは中小企業向けのセルフサービス銘柄ではなく、エンタープライズの深いところに入ってきている。

・DNR:114% → 119% → 120% → 118%
Dollar-Based Net Retention、つまり既存顧客からの売上拡張率はQ1で118%。Q4の120%からは低下したが、高水準は維持している。会社は、Q1のDNRは前四半期比で2pt低下、前年同期比で7pt上昇と説明している。
ただし、Q4の120%から下がったことは見ておくべき。
NETの高いバリュエーションを正当化するには、DNRは115%以上を維持してほしい。

・RPO:$1.98B → $2.14B → $2.50B → $2.54B
・RPO YoY成長率:+39.1% → +42.6% → +48.0% → +36.4%
・Current RPO比率:66% → 64% → 63% → 64%
RPOは$2.54B。Q4からは微増に留まったが、YoYでは+36%程度。Q1決算ではCurrent RPO YoY +34%も示されている。
RPOは大型契約の厚みを見るうえで重要だが、Q4に大きく伸びた反動もある。ここは四半期単体で見すぎない方がいい。

・地域別売上
US:$251.9M → $282.6M → $303.6M → $315.8M
売上構成比:49.2% → 50.3% → 49.4% → 49.4%
EMEA:$143.4M → $153.3M → $168.0M → $175.7M
売上構成比:28.0% → 27.3% → 27.3% → 27.5%
APAC:$75.1M → $84.7M → $96.6M → $98.6M
売上構成比:14.7% → 15.1% → 15.7% → 15.4%
Other:$41.8M → $41.5M → $46.3M → $49.6M
売上構成比:8.2% → 7.4% → 7.5% → 7.8%
Q1’26の10-Qでも、USが49%、EMEAが28%、APACが15%、Otherが8%と確認できる。 地域構成を見ると、Cloudflareはかなりグローバルに分散している。USが約半分、EMEAが約3割、APACが約15%。ここはインターネットインフラ企業らしい構成だと思う。

・販売経路別売上
Channel partners:$130.4M → $149.9M → $176.0M → $193.0M
売上構成比:25.5% → 26.7% → 28.6% → 30.2%
Direct customers:$381.9M → $412.2M → $438.5M → $446.8M
売上構成比:74.5% → 73.3% → 71.4% → 69.8%
Channel partners経由の売上比率が、Q2’25の25.5%からQ1’26では30.2%まで上がっている。これは、Cloudflareがより大企業向け、SASE、Zero Trust、複雑な導入案件に入っていることの裏返しでもある。
特にSASEやZero Trustは、単にWebで契約して終わる製品ではない。
顧客の既存インフラ、ID、端末、ネットワーク、業務システムと絡む。
だからパートナー経由の比率が上がることは、Cloudflareがエンタープライズに深く入り込む兆候として見てよい。
ただし、パートナー比率が上がると、販売効率やマージンへの影響も見る必要がある。
単純に「比率上昇=良い」とは言い切れない。

■ AIは売るものではなく、自社OSそのものになる


今回の決算で一番強いメッセージは、AI関連売上の話ではない。
Cloudflareが会社そのものを作り替えようとしている点だと思う。

CEOは、社内のAI利用が過去3か月で600%以上増え、R&Dメンバーの97%がAI coding toolsを使い、production codeへの貢献は100% autonomous AI agentsでレビューされていると説明した。

これはかなり強烈だ。

CloudflareはAIを外に売るだけではない。
自分たち自身を「AI-first operating model」に変えようとしている。

今回発表された約20%、1,100人超の人員削減も、その文脈で説明されている。会社はこれを単なるコストカットではなく、Workers platformを背骨に、engineering、finance、salesまでagentic AI backboneで再設計するための判断だと説明している。

ここは、投資家としてかなり評価が難しい。

ポジティブに見れば、CloudflareはAI時代の運営モデルを先取りしている。
売上が伸びるたびに人員も比例して増える旧来のSaaSモデルから脱却し、AIを使って売上成長と利益率改善を同時に取りに行こうとしている。

一方で、ネガティブに見れば、成長企業が20%も人を減らすのは異例だ。
顧客対応、営業支援、開発品質、社内文化に悪影響が出る可能性もある。

つまり、この20%削減は「すごい」の一言では終わらせられない。

この決断が正しければ、CloudflareはAI-native企業の先頭に立つ。
しかし、間違っていれば、成長の足場を自分で削ったことになる。

ここは次回以降の決算で最も見たい。


■ NETはAI時代のインターネットOSになれるのか?


Cloudflareの投資ストーリーは、もはやCDNではない。

投資家資料では、CloudflareはApplication Services、Zero Trust Services、Network Services、Developer Platformを一つのGlobal Network上に載せる統合プラットフォームとして示されている。

さらに、Cloudflareのネットワークは335都市以上、125か国以上、13,000以上のネットワーク接続、500Tbpsのネットワーク容量を持ち、世界のインターネット接続人口の95%以上がCloudflareのデータセンターから約50ms以内にいると説明されている。

これがNETのモートだと思う。

単に良いソフトウェアを作っているわけではない。
世界中のインターネットの通り道にいる。

AIエージェント時代になると、この価値はさらに増す可能性がある。

人間がWebサイトを数個見る時代から、AIエージェントが何千ものWebサイトやAPIにアクセスし、情報を取り、比較し、判断し、購買し、実行する時代になる。
その時、重要になるのは、どこを通るか、誰が制御するか、どのデータにアクセスできるか、誰が課金できるかだ。

Cloudflareはその交差点にいる。

今回のコールでも、AI企業の契約事例がいくつか出た。
あるAI企業はApplication Servicesを使い、別のAI企業はArgo Smart Routingを導入して平均グローバルレイテンシを30%削減した。さらにAI Gatewayもテストしていると説明されている。

これは、CloudflareがAI企業にとって「便利な周辺ツール」ではなく、速度、信頼性、セキュリティの基盤になりつつあることを示している。

私はここにかなり魅力を感じる。

NETは、AIを作る会社ではない。
AIに電力を供給する会社でもない。
AIモデルそのものでもない。

しかし、AIが現実世界のWeb、API、アプリ、データ、決済、認証に触れる時、その通過点になれる可能性がある。

これがNETの一番大きな魅力だと思う。


■ Act 4は夢ではある。ただし、まだ売上ではない


Cloudflareの長期オプションとして、Act 4も面白い。

Act 4は、AI bot、crawler、agent trafficをどう制御し、どう課金し、どうコンテンツ所有者に価値を返すかという話だ。

CEOは、インターネットのビジネスモデルが今後5年で広告とサブスクリプション中心から変わる可能性があり、Cloudflareはその定義に関与できる位置にいると説明している。さらに、AIエージェントがWebサイトへリクエストするたびに、非常に小さなマイクロペイメントが発生する可能性にも言及している。

これは面白い。

ただし、ここはまだ数字ではない。

Act 4は、今すぐ業績を押し上げる事業ではなく、長期オプションとして見るべきだと思う。
標準化、決済、AI企業との力関係、コンテンツ所有者の合意形成など、まだ未確認のことが多い。

だから、Act 4を理由に今すぐフルポジションを取るのは危ない。
しかし、Act 4を無視してNETを普通のCDN銘柄として見るのも違う。


■ なぜ私はNETではなくRBRKに資金を入れたのか?


ここからポートフォリオ接続の話になる。

私はRubrik(RBRK)を持っている。
RBRKもNETと同様のサイバーセキュリティ銘柄と一括りにはできないが、サイバー攻撃やAI時代の業務継続という観点では、NETと近いテーマを持つ。

ただし、役割は違う。

NETは「入り口」だ。
Web、API、エージェント、アプリケーション、ネットワークの入口を押さえる会社。

RBRKは「復旧・保険」だ。
侵入される前提、壊される前提、暗号化される前提で、企業データを守り、復旧する会社。

AI時代のサイバーセキュリティでは、侵入を完全に防ぐことは難しい。
だから、入り口を押さえるNETと、最後の復旧ラインを押さえるRBRKは、両方重要だと思っている。

では、なぜ限りある資金をNETではなくRBRKに入れたのか。

理由は、価格とフェーズだ。

私はRBRKをフェーズ1のコア候補と見ている。
まだ市場が本質的な価値に十分気づいていない。
割安とは言い切れないが、少なくとも適正価格に近いと判断した。

一方、NETはすでに市場がかなり評価している。
最強の堀であることを、多くの投資家がある程度わかっている。
だから常に高い。

RBRKはSBCが重い。
おそらく2〜3年は株価の伸びが抑えられる可能性もある。

それでも、5年で見ればCRWD的な株価上昇をある程度見られる可能性があると思った。
だから、限りある資金をNETではなくRBRKに入れた。

これは、AXONを見送ってIOTを買った整理とも通じる。

AXONも良い会社だ。
むしろ、公共安全AI OSとしてのモートはかなり強い。

しかし、良い会社を高すぎる価格で買えば、投資リターンは普通になる。
限りある資金をどこに置くかを考えると、常に「最高の会社」だけでなく、「ポートフォリオにとって最も合理的な接続先」を選ぶ必要がある。


NETも同じだ。

NETは欲しい。
ただし、RBRKをすでに持っている状態で、さらにNETを大きく買うと、ポートフォリオの質が「サイバー・ネットワーク・AIインフラ」に寄りすぎる可能性もある。

これは集中投資の強みであると同時に、リスクでもある。

だから、NETを買うかどうかは、単に「良い会社か」では決まらない。

既にRBRKを持っている。
他にもAIファクトリー銘柄がある。
IOTも買った。
その中で、NETをどのサイズで、どのタイミングで、どの役割として入れるのか。

ここまで考えないと、ポートフォリオ接続にはならない。


■ NETを参加権で終わらせてよいのか?


ここが今回の迷いの中心だ。

私はNETを参加権(株式投資額の1%未満)に留めている。
これはFOMO (取り残される恐怖)対策としては正しい判断をしたと思っている。

参加権には意味がある。
保有すると決算やニュースの解像度が上がる。
上がれば仮説が強化され、下がれば本番仕込みが有利になる。
0ではなく1にすることで、感情のブレを抑えられる。

ただし、NETのような銘柄で参加権が長期化しすぎると、逆に判断停止になる。

参加権を持っているから見ている。
見ているから安心する。
安心しているうちに、最強の堀がさらに遠くへ行く。

これは避けたい。

だから、今回の決算で考えるべきなのは、参加権を維持するかどうかではない。
参加権から本玉一段目へ進める条件を明確にすることだと思う。

今回の決算後暴落は、フルサイズで買う局面ではない。
まだ高い。
粗利率低下もある。
20%人員削減の影響も未確認。
Act 4もまだ売上ではない。

しかし、参加権で終わらせるには、企業価値の確認がかなり進んできている。

今回のQ1で、NETのモート仮説は弱まっていない。
むしろ強まった。

AI企業に使われている。
Workers開発者が増えている。
DNRは高い。
大口顧客比率も高い。
AI-first組織への転換も始まった。

だから、私は今回の整理として、NETは「参加権から本玉一段目を検討する段階」に入った可能性があると思う。

■ 最高の堀ほど買値を間違えてはいけない

今回の決算で、NETへの評価はむしろ上がった。
ただし、株としては簡単ではない。

決算後に23%下げた。
しかし、それでも私が考える割安とは呼べない。
完璧を織り込んでいた株価が、少し現実に戻っただけだと思う。

NETはまだ高い。
だから、今すぐフルサイズで買うのは違う。

一方で、最高の堀が普通の割安になるまで待つという戦略も危うい。
本当にモートが不可逆に深まっている会社は、普通の割安になる頃には、すでに成長フェーズの一番おいしい部分を通過していることもある。

だから、答えは0か100ではない。

今の私の暫定判断はこうだ。

NETは見送る銘柄ではない。
参加権で観測する価値は十分にある。

ただし、RBRKを既に持っている以上、同じサイバー・AIインフラ周辺に資金を寄せすぎるリスクもある。
したがって、NETを買うなら、ポートフォリオ全体の中で「入り口のコア」として明確に役割を持たせる必要がある。

RBRKは復旧・保険。
NETは入口・制御層。
この2つを両方持つ意味はある。

ただし、どちらも大きく持てば、ポートフォリオの性格はかなり寄る。

だから結論としては、購入を急ぐのはまだ早い。

もしかすると、私は勇気が足りないのかもしれない。
目先のバリュエーションを気にしすぎて、自分が探求してきた「構造的な価値の本質」に十分アクセスできていないのかもしれない。


最高の堀は、いつも安くは見えない。
しかし、高すぎる価格で買えば、最高の会社を平凡な投資にしてしまう。
そして小さく買えば、仮に正しくてもポートフォリオへの効果は限定的になる。

このバランスをどう取るか。

今回のNET決算は、まさにそこを考えさせられる決算だった。
単に良い会社を見つけるだけでは足りない。
その会社を、いつ、どの価格で、どのサイズで、自分のポートフォリオに接続するのか。
自問自動を繰り返しながら、ここまで決めて、初めて投資判断になる。


だから私は、引き続き迷う。
ただし、迷いを放置するのではなく、次回決算までの確認項目に落とし込む。

■ 次回決算までのチェックポイント


・non-GAAP粗利率が72〜73%台で下げ止まるか
・Workers / Developer Platformの成長が売上と利益にどう出るか
・DNRが115%以上を維持できるか
・$100K+顧客数と大口顧客売上比率が伸び続けるか
・RPO / Current RPOが再加速するか
・20%人員削減後も営業生産性が落ちないか
・quota-carrying AEを増やしながら、support ratio低下で顧客対応が劣化しないか
・SBC / 売上比率がさらに低下するか
・FCF marginが再編費用後に再拡大するか
・Act 4、AI pay-per-crawl、micro paymentが初期収益として見え始めるか
・Investor DayでAct別unit economics、特にWorkers / AI Gatewayの粗利改善見通しが説明されるか
・RBRK、IOT、AIファクトリー銘柄とのポートフォリオ上の役割分担を崩さずにNETを接続できるか



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