いいヘナの話を書こうとして、一種類しか使ったことがないことに気づいた
※このシリーズは、こちらのハブ記事からどうぞ。
※アーユルヴェーダを知らない人にこそ読んでほしい連載です。カタカナは意味を都度そえるので、わからなければ飛ばして、気楽にどうぞ。
前回のヘナの回の最後に、わたしはこう書きました。
そして「ヘナ」と書いてあっても化学染料が混ぜられているものがあるので、成分表示は見てください。
書いておいて、何を見るのかを書いていませんでした。
そして気づいた。
わたしは、ヘナを一種類しか使ったことがない
始めたときに先生から教わったものを、そのまま何年も使っています。
比べたことありませんでした。
今使ってるものに満足しきっておりました。
いいヘナしか知りません。悪いヘナを知らない。
悪いヘナを掴んだことも、変な色になったことも、かぶれたことも、一度もありません。
他のヘナと比べたことは一度もありません。
だから「これが一番」とは言えません。
わたしが使っていて、困ったことが一度もない一つ、という話として読んでください。
「ヘナ」と書いてあっても、ヘナとは限らない
日本で、ヘナがほとんど入っていない「にせものヘナ」が、包装表示違反で発売中止になったことがあります。
ヘナとヘアカラーを混ぜたものが、薬事法(いまの薬機法)違反で販売中止になったこともあります。
それから、ヘナを「雑貨」として輸入して売っているところが、まだ多い。
髪に使うものとして売るなら、化粧品としての登録が必要です。
雑貨なら、それが要らない。
つまり成分表示は、必ずしも「書いてあるとおり」ではないということです。
わたしが前回「成分表示を見てください」と書いたのは、間違ってはいないけれど、足りませんでした。
早く染まるなら、ヘナだけじゃないかもしれません
ヘナに化学染料(ジアミン)を混ぜたものがあります。
これは、染まりが早い。
早く染まって、しっかり色が入る。
でもそのぶん、皮膚に浸みて痛んだり、かぶれたり、頭皮や髪を弱めたりすることがあると習いました。
わたしはヘナを塗って、緑を頭に盛ったまま一時間ぼーっとしています。
インディゴまで重ねると三時間お風呂を占拠しています。
ヘナは葉の色素が髪に絡みついて覆っていくだけなので、そもそも急げない。
急げているとしたら、絡みつく以外のことが起きていると思った方がいい。
旅先で手に描いてもらう、あれ
もうひとつ、これは知っておいてほしい話です。
インドや中東の観光地で、手にヘナで模様を描いてもらうことがありますよね。メヘンディ。
本物のヘナで描いた模様は、一週間ほどで消えます。
消えると、お客さんはがっかりします。
だから色持ちをよくするために、ジアミン系のヘアカラーを混ぜたものが使われることがある。
これが「ブラックヘナ」と呼ばれるものです。
黒くはっきり出て、長く残ります。
そして、皮膚をただれさせたり、炎症を起こしたりする。
インドでも問題になっていると習いました。
旅先で、腕を出して座るだけの、たった十分の楽しみです。
それで皮膚がただれるのは、あまりに割に合わない。
黒くてくっきり、長持ち。
そこがいちばん怪しいところだとは、言われるまで思いつきませんでした。
じゃあ、何を見ればいいのか
ここが今回の答えです。
産地と、作り手を見る。
ヘナはインドの北西部、ラジャスタン地方のものが最上とされています。
気候と土壌と水が、ヘナの栽培に合っているから。
そして、葉だけを使ったものが上質です。
茎が混ざると品質が落ちる。
土や砂を混ぜてかさを増すところもある、と習いました。
でも、産地も、葉だけかどうかも、粉を見ただけでは確かめられません。
だから結局、たどり着くのは一つです。
信頼できる作り手を、一つ見つける。
見つけたら、そこから買い続ける。
もう選び分けなくてよくなります。
わたしが使っているのは、IPMのヘナです。
先生に教わってから、ずっとここのものだけを使っています。
インドのラジャスタン産、葉だけ。
厚生労働省の化粧品登録も、オーガニックの国際認証も取っています。
粉砕が細かいので、溶いたときにダマになりません。
産地を選んで、最上の葉だけを使って、化粧品として登録して運んでくる。手間のかかることを、ずっとやり続けてくれている会社です。
日本にIPMがあってくれて、本当によかったと思っています。
AMAZONでも買えます。
私も一応ヘナのサポーター養成講座を修了しているので、扱おうと思えば扱える立場ではあります。が、いまは売っていません。
粉を見て、わたしが確かめていること
とはいえ、直接確かめる方法も習いました。
きれいなうぐいす色をしていること
粉の粒子が細かいこと(粗いと溶けにくいし、頭皮に入っていかない)
抹茶か、薬草みたいな匂いがすること
あと、開けたら三か月くらいで使い切ってくださいね。
インディゴのほうは酸化しやすいので、もっと早めに。
うぐいす色、粒子の細かさ、抹茶の匂い。
「天然だから安全」ではありません
100%のヘナでも、まれにアレルギーが出ます。
植物にアレルギーがある人は、ヘナでも出ることがある。
そして、化学染料でかぶれたことがある人は、ヘナでもかぶれやすい傾向がある、と習いました。
体質としてもう反応しやすくなっているからです。
「化学のものでダメだったから、天然に変える」という順番の人ほど、実は気をつけたほうがいい、ということになります。
最初は、腕の内側でパッチテストを。
インドではヘナは生垣にはされることも。
庭から採って、その場で潰して使う。
日本では、粉になって、海を越えて、袋に入って届きます。
産地を見なさい、作り手を見なさい、というのは、その距離があるからこその話でした。
ところが、ホームセンターに、ヘナが売っていた
去年のことです。
ホームセンターの棚に、ヘナの苗がありました。
びっくりして、思わず買いました。
志も計画もありません。
あるわけないと思っていたものが目の前にあったので、手が出ただけです。
一年経って、1.2メートルになりました。
ヘナは熱帯の低木で、本場では3メートルを超えて生垣にも使われます。
沖縄でも、たぶん育ちそう。
葉が採れたら、乾かして、粉にして、頭に塗るつもりです。
もちろん塗ります。
産地を見なさい、と習いました。
作り手を見なさい、とも習いました。
まさか、自分の庭で育てれるとは思っていませんでした。
沖縄でヘナを育てている人を、わたしはあと何人か知っています。
なので、いつか自家栽培のヘナで螺髪をやるのが密かなる野望です。
一つ、ちゃんとしたものを見つけてしまえば、あとはもう、頭に緑を盛ってぼーっとするだけの時間です。
白髪を染めるのに、もうびくびくしなくていい。
※これは個人の記録です。特定の効果を保証するものでも、診断や治療に代わるものでもありません。頭皮や体調に不安がある方は専門家にご相談ください。
90日間のアーユルヴェーダ実験、本編はこちら。
