学生最後に欧州サッカーを見るひとり旅 #7:楽園に響くサイレン、そして......
本記事は続き物ですが、この記事だけでもお楽しみいただけます。
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※本記事に出てくる情報は2025年1月現在のものです。
※情報の正確性には万全を期しておりますが、その内容について保証するものではありません。
グレートブリテンを北へ北へ
ヨーロッパ旅行7日目。
昨日に引き続きスタートはリヴァプールから。
違うのは出発時間。余裕があった昨日と違い、本日は長距離移動があるため朝6時に出発です。

もはや見慣れた光景であるリヴァプール・ライム・ストリート駅へ。
ここから北へ向かう列車に乗り込みます。
空が明るくなってくるにつれ、緑の草原が広がるイギリスの田舎らしい景色が広がってきました。

途中プレストン駅での乗り換えもはさみつつ、およそ4時間ほどの鉄道旅。
朝の柔らかな日差しにあてられてウトウトしているうちに、列車はグレートブリテン島を北へ北へと進んでいきます。
10時半過ぎ、グラスゴー中央駅(Glasgow Central Station)に到着。


イギリス北部の街、グラスゴー。イギリスを構成する4つのカントリーのうちの一つ、スコットランドの最大都市です。人口は63万人ほどおり、イギリス全体で見てもロンドン、リーズに次ぐ3番目に多くなっています。古くは工業都市として栄え、今では文化や芸術の中心地となっています。

まずは街を散歩。
グラスゴーの街の第一印象、それは「美しい」でした。
石造りの建物が立ち並ぶ様はとても精錬されており、完成された美しさを感じさせます。この日は小雨が降るあいにくの天気ではあったのですが、むしろ街の様子が曇り空によって際立っているような印象さえ受けました。

グラスゴーの中心部、ブキャナン・ストリート(Buchanan Street)。コンサートホールから伸びる石畳の歩行者道路沿いには、ファッションブランドのお店が立ち並びます。他にもアップル・ストアもあったのですが、外観があまりにもアップル・ストア感がなくて驚きました。

スコットランドの伝統楽器、バグパイプの路上演奏を聴きつつグラスゴーの街並みを堪能。すごくいい街だなあ。
セルティック・パークへ!

ここグラスゴーには2つの大きなサッカークラブがあります。
レンジャーズ、そしてセルティックです。
どちらも強豪クラブであり、2024-25シーズン終了時点でどちらもリーグ優勝は55回ずつ。直近の40年近くは、この両者だけでスコットランドリーグの頂点を独占し続けてきました(2チーム以外の優勝は1984-85シーズンにまで遡る)。
両チームの戦いは「オールド・ファーム(Old Firm)」と呼ばれており、スコットランド最大のダービーマッチとして、130年以上の歴史があります。
このうち、セルティックには多くの日本人選手が所属してきた歴史があります。2005-09シーズンに所属した中村俊輔選手を皮切りに、古橋亨梧選手(2021-25)、井手口陽介選手(2022-23)、旗手怜央選手(2022-)、前田大然選手(2022-)、小林友希選手(2023-24)、岩田智輝選手(2023-24)が所属してきました。直近では、稲村隼翔選手の2025-26シーズンからの加入が発表されましたね。
そんな日本とも関わりの深いセルティック。
せっかくなので本拠地に行ってみることにします。
バスの乗り方がわからなかった私。まあ歩けばええやろ!ということでブキャナン・ストリートから西へ歩くこと50分。

セルティック・パーク、到着!!!
セルティック・パーク(Celtic Park)は、1892年に開場したセルティックのホームスタジアム。写真では小さく見えますが、実際は6万人以上の収容人数を誇るスコットランド最大のスタジアムです。別名として、パークヘッド(Parkhead)、パラダイス(Paradise)とも呼ばれています。
広々とした敷地の真ん中に、鉄骨丸出しの武骨なスタジアム。
こういうのもいいな…!

8度のトレブル(三冠)は強豪の証。

今回はスタジアムツアーに参加しました。
集合場所になっているスタジアム併設のバーへ。いきなり古橋選手のパネルがお出迎えです(当時はまだセルティック所属でした)。
バーのメニューには古橋選手の名を冠したkyogoというお酒もありました。


いよいよスタジアムの中へ。
まずはトロフィーの展示室で解説を聞きます。といってもずっと英語だったので、ほとんど内容は聞き取れませんでした。悔しい。
1902年のブリティッシュ・リーグ・カップや、1966-67年のUEFAチャンピオンズカップ(現在のUEFAチャンピオンズリーグ)の優勝トロフィーといった貴重な展示もありました。


つづいてロッカールームへ。
シンプルな構造、底面にエンブレムが描かれた部屋には、前回のシティ同様に、ユニフォームが飾られていました。

せっかくなので日本人選手の場所を撮っていると、ツアーガイドの方が話しかけてくださいました。
「キミ、日本人かい?」
「セルティックには日本人選手がたくさんいるよね」
「フルハシにはセルティックに残ってレジェンドになってほしいな」(この時にはすでにフランス行きの噂が出ていた)
コミュニケーション…というよりかはガイドの方の話をひたすら聞く感じでしたが、楽しかったです。


楽園に響くサイレン

いよいよピッチサイドへ。
ここではなんと入場の体験ができました。You’ll never walk aloneが鳴り響く中、ピッチ(の手前)まで歩きます。気持ちはまるで選手になったよう。
とここで緊急事態。
突然サイレンが鳴り響きます。
そしてアナウンスが流れ始めます。
「Attention!! A divergenty situation has arisen within the stadium! Please leave the stadium in an ordering honor by the nearest familiar exit!(注意! スタジアム内で混乱が生じています。最寄りの出口から順番に退避してください)」
↑ Google翻訳で聞き取ったから多分あってるはず
サイレントとアナウンスが何度も繰り返し流されます。
驚き、不安な表情を隠せない参加者たち。
かくいう私もどうしていいか分からずおろおろしていました。
ツアーは中断。
ガイドの後をついていき、場外退避となりました。

広場には他にも避難してきた人々が。
スタジアムスタッフはもちろん、セルティックの女子チームの選手たちもいました。
ガイドが中心となって参加者の点呼を行うなど、いかにも緊急事態といった感じの物々しい雰囲気。本当に何が起こっているんだ? 屋外待機ということは悪天候というわけではもなさそうだし…。まさかテロ!?爆弾!?
ビビりながら外で待機すること10分ほど。再びの場内アナウンス。
「スタジアムの場外退避は解除されました(的なことを言ってた)」
よかった……。と一安心したものの、結局何が原因かは分からず(ほかの英国人たちは理解してたかもしれないけど)。何かよく分からないまま解決してるのも、それはそれで怖いんだが!!


気を取り直してピッチサイドへ。
改めてスタンドを見渡します。
中はシンプルイズベストといった感じの2層スタンド。
基本的には全面に座席がついていますが、一角だけ立ち見スタンドもありました。

VIPエリアにも立ち入ることができました。
ピッチ全体を見渡せる席で、座席はふかふか。ここにはどういう人が座るんだろう。スポンサーとか、クラブOBとかかな?


ここでスタジアムツアーは終了。
途中まさかの事態もありましたが、いい思い出になりました。
次はやっぱり、試合も見たい!!

そして……
せっかくなので、ホテルに行く間に色々な場所を見てみました。

これはバロニー・ホール(The Barony Hall)。スコットランドでトップクラスの大学、ストラスクライド大学のホールらしい。

こちらは聖マンゴー宗教博物館(St. Mungo Museum Of Religious Life & Art)。モザイク状の外装がとても綺麗。

グラスゴー大聖堂(Glasgow Cathedral)。1197年に完成した、スコットランド国教会の教会だそう。

これはスコットランドあんまり関係ないインドカレー。
さすがにアジアンな飯を食べたくなってきたんだもん……
というわけでこの日は終了。
明日はスコットランドの首都、歴史ある街並みで有名なエディンバラを観光したいと思います。
スコットランド、楽しすぎるかもしれん……
というわけで翌日。ヨーロッパ旅行8日目。

ストーム・エオウィン、襲来。

鉄道、バス、航空機、すべて運休決定。

どうしてこんな目に、に、に……
この日、イギリス全土を最大級の低気圧「エオウィン」が襲いました。
スコットランドは全域に暴風警報が発令。
エディンバラへの移動はおろか、一日中バスターミナルで缶詰状態となることになってしまいました。
街から人が消え、代わりにゴミ箱が風で飛んでくる始末。
私はスケジュールの変更を決断。
エディンバラ経由で再びロンドンへ向かうという当初の予定を諦め、直接ロンソンへ向かうことを決意。
なぜロンドンへ行きたかったのかというと、次の日、ブライトンでサッカーを観る予定があったからですね。
ただ、このままでは次の日までにロンドンへ行けるかも怪しい状況。
とりあえず私は、いつバスが動き出してもいいようにバスターミナルで待機することにしました。

待機時間は1時間、3時間、5時間……と過ぎていきます。
外に出ることができないので、やることはスマホで時間を潰すことだけ。
Youtubeを見たり、AbemaでMリーグを見たりして嵐が過ぎ去るのを待ちます。イギリスまで来て何やってるんだ私は……
飲食店もやっていなかったので、基本は食料なし。
ただ、時折バスターミナルのスタッフがお菓子とホットチョコレートを差し
入れてくれたので、なんとか耐えることができました。

待機することなんと12時間。
ようやくバスが動き出すという知らせが。
すぐにアプリで座席を確保します。
そしてやってきたロンドン行きのバス。


本当に色々あったスコットランドを後にします。
いつか絶対にリベンジするからな!!
#8へつづく→
