【 建築のタネ】日本の中間領域
【 日本の中間領域 】
─曖昧さが生む豊かな空間─
No.011 #空間論_bn #日本建築_bn #環境設計_bn
日本の建築は「曖昧さ」の美学を活かしてきました。縁側や軒など、屋内でも屋外でもない「中間領域」がもたらす心地よさを考えてみましょう。
■日本建築における「曖昧さ」の価値
日本の在来建築には「完全に室内でも完全に屋外でもない空間」…
すなわち、「中間領域」があります。
これらは空間の境界を明確に区切らず、内と外がゆるやかに連続することで、心地よい曖昧さを生み出しています。
軒(のき)や縁側(えんがわ)を設けることで、視覚的にも心理的にも柔らかな境界が生まれます。

■中間領域の具体例

縁側(えんがわ): 日本の伝統的な住宅における縁側は、建物の内部と庭を繋ぐ重要な中間領域です。縁側は、住人が庭を眺めながらくつろぐ場所であり、また、来客を迎え入れる場所としても機能します。
カフェのテラス席: カフェのテラス席は、店舗の内部空間と街の公共空間を繋ぐ場所です。ここでは、客が外の風景を楽しみながら飲食を楽しむことができます。
マンションの中庭: マンションの中庭は、住人専用の共用スペースであり、プライベートな空間と公共の外部環境との間に位置する中間領域です。ここでは、住人同士の交流や子供の遊び場として活用されます。こういった「公共」の人数を限定する空間も「より外側の公共」との中間領域と捉えることが可能です。

■具体的な中間領域の設計ポイント
中間領域を設計する際は、内部と外部を視覚的、物理的にゆるやかにつなぐ工夫が求められます。例えば透明なガラス戸や開放的な空間構成、緑化や自然素材の導入などで、環境と調和した魅力的な空間を創出できます。
■まとめ
中間領域は建築空間の価値を高め、人々の生活に豊かさや快適さをもたらします。あえて曖昧にすることで、利用者が自由に使える空間をつくるという日本建築の伝統は、現代でも多くのヒントを与えてくれます。
下記書籍は「日本の中間領域」をまとめた本です。非常に示唆に富んでいますので未読の方は必ず読んでいただきたい本です。
