WEEK3 組織社会が機能するための3つの根本的な問い/A Year with Peter Drucker - 52weeks of Coaching for Leadership Effectivenessを読む その3
「河童の目線で人世を読み解く」市井カッパ(仮名)です。
「すべての組織と人間関係の悩みを祓い癒し、自然態で生きる人を増やす」をミッションに社会学的視点から文章を書いております。
御覧いただき、ありがとうございます。
noteのできるだけ毎日更新を実践しています。現在の曜日ごとのテーマはこちら。金曜は「ドラッカー・コーチングの日」のテーマとなります。内容はというと、下記の書籍を毎週、一週分ずつ読んでいく、というものです。
こちら、ドラッカーの正当な後継者であるマチャレロ先生が、ドラッカーの言葉を使って1年間のコーチングプログラムにしてみた、という本で、毎週毎週のコーチングを想定しているので52週間のプログラムになっているという本です。これを毎週、翻訳しつつ紹介していくという企画をやりたいと思っています。
前回の記事はこちら
以下、今回の内容です。
章タイトル 組織社会が機能するための3つの根本的な問い
今回はWEEK3を読んでいきます。前回で「EFFECTIVE LEADERS」のパートは終わり、今回から「MANAGEMENT IS A HUMAN ACTIVITY」というパートに移っていきます。翻訳すると「マネジメントは人間の活動である」となりますでしょうか。
WEEK3のタイトルは、Three Fundamental Questions for a Functioning Society of Organizations、となっています。直訳すると「組織社会が機能するための3つの根本的な問い」となります。
Introduction はじめに
こちらの部分では、ピーター・ドラッカーの80歳の誕生日を祝う式典で、 主催者のボブ・ビュフォードが参加者全員に版画をプレゼントしたというエピソードが紹介されています。その版画の下の部分には以下の3つの問いが記されていたそうです。
「私たちのビジネスとは何か?」
「私たちの顧客とは誰か?」
「顧客は何に価値を見出しているか?」
この版画を見たドラッカーは「これこそ私の人生だ」と言って喜んだそうです。残念ながらこの版画は探せませんでしたが、この時の寄せ書きは写真が残っているようです。
続いて「Read」の部分を訳していきます。
I Read 読む
今回は、2004年12月8日にアメリカのラジオ局WBURで放送された「マネジメントの達人、ピーター・ドラッカー」からの引用です。当時、既にドラッカーは耳が悪く、書面で質問に回答したそうです。それで残っているのでしょう。
この部分では、ドラッカーからこのような話があります。
私は教会、企業、大学など、誰と会っても、常に同じ3つの質問をします。アメリカ人か日本人かは関係ありません。最初の質問は、「あなたのビジネスは何ですか?」「何を達成しようとしていますか?」「何があなたを際立たせているのですか?」です。2番目の質問は、「成果は何ですか?」です。 これは、ビジネスよりも非ビジネスの方がはるかに難しい質問です。3番目の質問は、「あなたのコアコンピタンスは何ですか?」「成果を上げるために関係がある卓越性や優れた能力は何ですか?」です。それだけです。
念のため、問いを再掲載しておきます。
「あなたのビジネスは何ですか?」「何を達成しようとしていますか?」「何があなたを際立たせているのですか?」
「成果は何ですか?」
「あなたのコアコンピタンスは何ですか?」「成果を上げるために関係がある卓越性や優れた能力は何ですか?」
II Reflect 考察
こちらはマチャレロ先生による考察部分です。今回も見出しを紹介します。
1. 「私は彼らにマネジメントを教える」
2. 「専制政治に代わるマネジメント」
3. 目的と使命の定義「私たちの事業は何か?」
4. 事業目的と使命の定義「顧客は誰か?」
冒頭は、リーダーシップ・ジャーナルの編集者がドラッカーに非営利組織との関わりについて「生涯にわたって経営学を研究してきたのに、なぜ今になって教会に注目しているのですか?」と質問しています。ドラッカーはそれにこう答えています。
「私としては、その逆です。宗教と組織への関心から経営学に興味を持つようになりました。私は宗教を教えることから始め、経営学における私の個人的な経験はすべて非営利団体での経験です。」
ちょっと余談ですが、この一節はドラッカー研究者でもあまり触れてこなかった話になりますので、ChatGPTといろいろ議論してみました。結論としては、ドラッカーはイギリス亡命時代に教会の手伝いをしていて、その中で、素人説教として宗教を教えていたようです。興味のある方は下記のログをどうぞ。
つまり、ドラッカーとしては、企業研究から非営利組織に関心が移ったのではなく、もともと宗教組織に関心があり、それが企業研究に関心が移ったのち、非営利組織にたどり着いた、ということのようです。下記にも書きましたが、どうりでオウム真理教にも関心があったわけです。
脱線しましたので戻ります。今回の後半では、マチャレロ先生が編集したThe Daily Drucker(邦訳『ドラッカー365の金言』)からの引用も含め、「私たちの事業は何か?」「顧客は誰か?」「顧客にとっての価値とは何か?」という問いについて語られます。そして、これらの問いに答えること、すなわち「責任ある経営(マネジメント)を遂行することは、専制政治に代わるものであり、専制政治に対する唯一の防御策です」と語られています。
III Practicum-Prompts 実践のきっかけ
問いかけがいくつか出てきます。こちらは全訳してみます。
あなたの組織は社会の一組織です。あなたと同僚は、組織の利益と公共の利益を統合することの重要性を理解していますか? あなたの組織はどのような成果を上げるべきですか? そして、それは実現していますか?
「私たちの事業は何ですか?」という質問にどのように答えますか?(注:非営利団体の場合は「私たちの使命は何ですか?」と置き換えてください。)この質問は、正確な答えを得るためにリーダーシップグループ内でかなりの対立を生み出す可能性がありますが、正確な定義は多くの意思決定の指針となるため、質問によって生じる対立に見合う価値があります。
顧客には常に製品やサービスの最終的なユーザーが含まれますが、病院の場合は医師、消費財の場合は小売業者など、多くの顧客が存在することがよくあります。あなたが関わっている特定 の企業または非営利団体について考え、そのすべての顧客を特定し、一次、二次、三次としてランク付けしてください
顧客に、自社製品やサービスの価値についてどう考えているかを尋ねてみましょう。自社製品は顧客のどのようなニーズを満たしていますか? 顧客はその質問にどのように答えましたか? 顧客の回答が非合理的だと決めつけないでください。
「成果とは何か?」という質問は、企業よりも社会セクターの機関にとって答えるのがはるかに難しいものです。あなたが関わっている最も重要な社会セクターの機関は何ですか? その機関 は成果をどのように定義し、測定しています か?これらは、組織の使命を達成し、社会で困っている人々 の生活を変えるための進捗状況を正確に示す指標でしょうか?
3週目の内容はこちらで終わりです。タイトルでは3つの問いでしたが、たくさん問いが出てきました。
さて、いつものように、せっかくのドラッカー先生によるコーチングですので、自分も考えてみました。まずはこのいくつかの問いかけのうち、今の自分に響くものってどれかなーということを考えてみました。いわゆる刺さった質問です。
「あなたと同僚は、組織の利益と公共の利益を統合することの重要性を理解していますか?」
今回は、これが響くなーと思いました。社会貢献や世のため人のため、ということはよく考えますが、組織の利益の方はあまり考えないことが多いので、これでは長続きしないしダメだなぁ、と思いました。次週までに少し考えて、何か行動できることがあればしたいな、と思いました。
あなたにとっては、何か響く問いかけはありましたか?
今回の章は以上です。
現場からは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。面白かった、参考になった、という方は是非、高評価いただけると嬉しいです。フォローも大歓迎ですし、もちろん記事の引用・紹介も嬉しいです。
ご意見・ご感想・記事で取り扱って欲しい話題のリクエストも専用フォームより募集しております。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!