【学生メンターBさん#2】企業の“ツボ”を捉え、チームの熱量を高める—学生メンターの仕事とは
こんにちは!株式会社Leap UP!学生インターンの吉永です。
今回は、全3回に分けてお届けする学生メンター・Bさんへのインタビュー記事の2本目をお届けします。
学生メンターは、企業の経営課題に挑む学生コンペティション『B-Lab』で募集している学生向けインターンの一つです。企業の新規事業開発や経営課題に挑戦する学生チームに伴走しながら、議論の進め方や思考法を伝え、チームのアウトプットをより良いものへ導く役割です。参加学生に最も近い立場で、提案の事業化を支える存在でもあります。
前回は、MBB内定後、社会に出るまでの貴重な期間で、Bさんがなぜ『B-Lab』でのインターンシップを選び、学生メンターに挑戦しようと思ったのかを伺いました。
▼1本目の記事をまだ読んでいない方は、まずはこちらを読んでみてください!
この記事では、Bさんが『B-Lab』の学生メンターとしてどのような役割を担い、どのような仕事をしているのか迫ります。
「学生メンターって実際には何をしているの?」
「チームを事業化判定へ導くために、どんなことを意識しているの?」
「ディスカッションするうえで苦戦したことは?」
そんな疑問に、お答えいただきました。
ぜひ最後までご覧ください。
そもそも『B-Lab』とは?
『B-Lab』は、企業の経営課題に挑む学生ビジネスコンペティションです。選抜された学生チームが約2〜3週間で提案を磨き上げ、事業案を社長に直接届けます。これまでに株式会社 船井総研ホールディングス、株式会社 クレバリーホームをはじめとする企業が経営課題を持ち込み、学生チームの提案全件が事業化へとつながっています。
▼企業の経営課題に挑む学生ビジネスコンペティション『B-Lab』の詳細については、以下の記事をご覧ください!
「アイデアを簡単に捨てない」価値の種を事業化に導く
ーそもそも『B-Lab』の学生メンターって、どんな仕事(インターン)なのでしょうか?
Bさん:『B-Lab』は、約3週間かけて学生チームが企業の経営課題に取り組み、事業化を目指して企業に提案するビジネスコンペティションです。参加メンバーは毎日のようにディスカッションを重ね、最終的には企業の現役の社長や事業責任者に向けてプレゼンテーションを行います。そのなかで学生メンターは、参加メンバーに伴走しながら、提案の質を高めるサポートをします。
具体的には、「今何を考えるべきか」「どのように議論を進めればいいか」「そのアイデアは本当に事業化につながるのか」といった視点からフィードバックを行い、チームがより良いアウトプットを出せるよう支援します。
単に答えを教えるというよりは、参加メンバー自身が考え、成長しながら事業化を目指せるよう伴走することが、学生メンターの一番大きな役割だと考えています。

ーまず、学生メンターが『B-Lab』期間どのように何をして過ごしているのか、Lab期間のスケジュールを教えてもらえますか?
Bさん:Lab期間中は、毎日1時間ほど学生メンターミーティングがあり、担当する2チームの進捗確認や、参加メンバーが作成したアウトプットへのフィードバックを行っていました。
そのほかの主な業務は二つあります。一つは、翌日までに取り組むべきことを整理し、期待するアウトプットの水準やワークプランをテキストで伝えること。もう一つは、企業と参加メンバーのコミュニケーションをつなぐことです。参加メンバーから出た質問を整理して企業へ伝えたり、企業からいただいた意見や懸念を、先入観を与えないよう配慮しながら学生に共有したりしていました。
2週間目までは、夜のミーティングと、日中にコミュニケーションツールのDiscordで連絡を取ることが活動の中心で、時間的にも精神的にもそこまで負担は大きくありませんでした。しかし、最終週に入ると、プレゼンテーションが近づくにつれてチーム全体の危機感や責任感が高まり、私自身も『B-Lab』に向き合う時間が増えていきました。
直前には、プレゼン練習やスライドのブラッシュアップまで連日遅くまでサポートしました。最後まで一緒に提案を磨くなかで、参加メンバーとの信頼関係もより深まったと感じています。
ーご自身も学生で難しい立場だと思いますが、どのように議論に参加することを意識していますか?
Bさん:意識していたことは二つあります。
一つ目は、参加メンバーの足りないところや意識が甘い部分を率直に伝えることです。
参加メンバーからは、学生ならではのおもしろい視点やアイデアがたくさん出てきます。ただ、それらを企業に提案できるレベルまで昇華させるためには、ロジックが欠かせません。アイデアが論理的に組み立てられているか、企業が納得できる根拠になっているかという点は、学生メンターが妥協せずに指摘し続ける必要があります。曖昧なまま進めるのではなく、率直に伝えることが、チームとの信頼関係にもつながると考えていました。
もう一つは、参加メンバーのアイデアを簡単に捨てないことです。
最初に出てくるアイデアは、一見すると実現性が低かったり、まとまりがなかったりすることも少なくありません。しかしそのアイデアを深掘りしていくと、本質的なニーズや新しい価値の種が隠れていることがあります。
だからこそ、「これは違う」とすぐに切り捨てるのではなく、一度自分の中で咀嚼し、「なぜその発想になったのか」「このアイデアの核となる価値は何なのか」を考えるようにしていました。
『B-Lab』学生メンターの役割は、私が答えを出すことではなく、参加メンバーのアイデアを磨き上げ、事業化につながる提案へ育てていくことだと思っています。そのため、常にアイデアの可能性を探りながら議論に参加することを意識していましたね。
「熱量を高め、企業の“ツボ”を捉える」事業化へ導く二つの難しさ

ー企業と関わるなかで印象的だった経験はありますか?
Bさん:私自身、学生メンターとして『B-Lab』に関わったのは2回ですが、なかでも特に株式会社顧問名鑑とのプロジェクトが印象に残っています。
テーマは採用イベントの企画だったため、まずは顧問名鑑さまの魅力を深く理解する必要があると考え、堤社長と定期的にお話しする機会を設けていただきました。
そこで印象に残っているのが、堤社長が「組織づくりに対する理念」や「顧問名鑑の社員・組織がどうあるべきか」といった経営哲学を語ってくださったことです。
こうした経営層の考えに直接触れたことで、企業が本当に大切にしている価値観や意思決定の基準を理解できました。学生の立場で大企業の経営者と直接対話し、その考え方に触れられたことは、『B-Lab』だからこそ得られた貴重な経験だったと思います。
ーチームを事業化まで導くなかで最も難しかったことは?
Bさん:苦戦したことは、チームマネジメントと事業化まで導くことの二点です。
チームマネジメントでは、メンバーのモチベーションを保ち、チーム全体の基準値を引き上げることに最も苦労しました。
約3週間のプロジェクトで、常に高い熱量を維持するのは簡単ではありません。また、求めるアウトプットの水準もメンバーによって捉え方が異なるため、「どのレベルを目指すのか」を具体的に伝え、認識をそろえる必要がありました。
そこで、まずチーム全体に課題や期待値を共有し、その後、一人ひとりと1on1を行う二段戦法を取っていました。個別に「次に何をすべきか」「どう動けば期待値を超えられるか」まで伝えることで、メンバーの熱量とアウトプットの質を高めるよう意識していました。

もう一つ苦労したのは、企業が「事業化したい」と思えるポイント、いわば企業側の「ツボ」を理解することです。
企業が予算を投じるには、乗り越えるべき判断基準やハードル(=「ツボ」)があります。しかし、事業の意思決定を経験したことのない学生が、それを捉えるのは簡単ではありません。企業が何を重視し、どのような提案なら投資したいと思うのかを理解できなければ、S判定(※)につながる提案はつくれないと考えていました。
そこで、社長との対話では、あらかじめ「この企業にとって事業化のハードルは何か」という仮説を持ち、発言の一つひとつから重視している点や懸念を読み取るよう意識していました。
※事業化判定:
『B-Lab』では、最終プレゼンテーションでS/A/B/Cのいずれかの判定を受け、判定に応じた報奨金が与えられます。なお「事業化可能」判定は、A判定および最高ランクのS判定です
「信頼関係と仲の良さは違う」——メンター仲間から学んだリーダーシップ
ー印象に残っている参加メンバーとのエピソードはありますか?
Bさん:印象に残っているのは、途中で気持ちが折れてしまったメンバーとの関わりです。
私たちがロジカルなフィードバックを重ねるなかで、そのメンバーから「言われていることは分かる。でも、どうすればいいのか分からない」と本音がこぼれました。そこで、課題を指摘するだけでなく、何に悩み、どこでつまずいているのかを丁寧に聞き、一緒に解決策を考えるようにしました。
対話を重ねるうちに、そのメンバーは少しずつ自信とやる気を取り戻し、最終プレゼンテーションではリーダーとして熱量のある発表をしてくれました。その姿を見たときは、本当に嬉しかったですね。
この経験から、人の本音は表面だけでは分からないこと、そして「信頼関係」と「仲の良さ」は別物だと学びました。「自分のことを理解したうえで、本気で向き合ってくれている」と感じてもらえる関係を築くことが、チームを前に進めるうえで大切だと思います。

ー他の学生メンターから刺激を受けたことはありますか?
Bさん:これまで一緒に学生メンターを務めた二人から、それぞれ異なるリーダーシップを学びました。
一人目は、信頼によってチームを動かす力に優れた方です。感情に流されず、目標達成という軸をぶらさずに率直なフィードバックを伝えるため、メンバーも納得して受け止めていました。
それでいて、メンバーが意見を言いにくくなることはなく、「この人に相談したい」「期待に応えたい」と自然に思える関係を築いていました。恐怖ではなく信頼によって人を動かす姿を見て、私も感情に左右されず、必要なことを率直に伝える姿勢を意識するようになりました。
もう一人は、チームが抱える本質的な課題を見抜く力に優れた方です。私はさまざまな可能性を網羅的に考えるタイプですが、その方は「今、最も優先すべきことは何か」を瞬時に見極め、論点を絞って伝えていました。
その姿から、リーダーに必要なのは多くを語ることではなく、チームが今向き合うべき課題を明確に示すことだと学びました。それ以降は、網羅性だけでなく、「今、本当に伝えるべきことは何か」という引き算の視点も意識しています。
ー『B-Lab』期間中は、運営会社・LeaP UP!代表の関根がミーティングに入っていたほか、メンター活動へのフィードバックを受けていた印象ですが、そこから学んだことはありましたか?
Bさん:仕事に向き合う姿勢という面では、本当に多くのことを学ばせていただいています。
特に、「報連相」や「タスクコントロール」といった社会人としての基礎力の大切さを実感しました。関根さんは、こうした基本的な部分について私たちに丁寧にフィードバックされていて、その姿を見て「自分もまだできていない部分がある」と気づかされることが多かったです。
また、企業の意思決定の本質を見抜く力にも優れていると感じます。事業化の可否を議論する際には、表面的な条件ではなく、「企業は結局、何を重視して判断するのか」という根本まで掘り下げていました。その本質を捉え、学生にも分かりやすく伝える姿がとても印象的でした。
今回のインタビューを通して、学生メンターは単にフィードバックをする存在ではなく、参加メンバーと本気で向き合い、チームを事業化へ導く伴走者なのだと感じました。
一人ひとりのモチベーションや考え方に寄り添いながら、必要な場面では率直に課題を伝える。同時に、企業が求めるものを捉え、学生らしい発想を実現可能な提案へ磨き上げることも重要な役割です。
また、ほかの学生メンターや運営メンバーとの関わりを通じて、リーダーシップや本質を見抜く力、仕事に向き合う姿勢を学び、自分自身も成長できる環境であることが伝わってきました。
学生メンターは「教える側」にとどまらず、参加メンバーとともに悩み、考え、最後まで伴走するなかで、自らも成長できるインターンなのですね。
次回はいよいよ最終回です。
『B-Lab』の学生メンターを経験したことで、Bさん自身はどのように成長したのか。そして、この経験が今後のキャリアにどう活きるのか、さらに「どんな人に学生メンターを勧めたいか」についても伺います。
ぜひ最後までお付き合いください!
▼第3回目 学生メンターのインターンシップで得られたことについてはこちらの記事でご紹介しています
『B-Lab』は、企業の経営課題に挑む学生ビジネスコンペティションです。選抜された学生チームが約2〜3週間で提案を磨き上げ、事業案を社長に直接届けます。
▶︎ 『B-Lab』の詳細はこちらをご覧ください:https://b-lab.bloomup.jp/
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▶︎ 『Bloom UP!』の詳細はこちらをご覧ください:https://bloomup.jp/top
