ポートフォリオは世界観ではなく、怖さの配分だった
新NISAでオルカンやS&P500を積み立てながら、自分のポートフォリオの比率を、
ただの数字として見ている人は多いと思います。
資産が1億円を超えた今でも、
自分の配分を見ると、
ふとそう思うことがあります。
ポートフォリオは、
世界観の配分だと思っていました。
S&P500を選ぶ人は、人類の成長を信じている。
ゴールドを選ぶ人は、永遠がないと思っている。
そんな話を
自分に置き換えて考えてみました。
自分のポートフォリオを大きく分けると、
半分以上が米国株。
残りの3割ほどがゴールドや債券、
アメリカ以外の国に分散するインデックス。
残りが日本個別株と現金です。
(内訳:S&P500 50.8% / ゴールド 10.9% / 米国総合債券 7.9% / アメリカ以外のインデックス6.5%とオルカン4.3% / TOPIX 5.1% / 日本個別株13.2% / 現金1.4%。以前公開した時点の数字で、大枠は今も変わっていません。)
TOPIXの5.1%は、世界観というより、
円で生活している現実的な配慮です。
これだけは少し別枠だと思ってください。
残りで見ると、S&P500だけで半分。
これは、アメリカという国の成長、というより、人類が前に進み続けるという物語への賭けです。
でもゴールド・債券・アメリカ以外のインデックスを合わせると、約25%が「アメリカ一本足ではない何か」に回っています(オルカンとTOPIX、日本個別株はこの中には含めていません)。
成長は信じている。
でも、その成長を運ぶ米国が永遠だとは、
どこかで信じていません。
矛盾した世界観を抱えている。
最初はそんな話のつもりでした。
でも、書きながら気づいてしまったんです。
これ、世界観じゃないな、と。
資産が増えていく時期、
私はずっと「増やすこと」しか
考えていませんでした。
ある時、なんとなく生成AIに今のポートフォリオを見せて、評価してもらったことがあります。
返ってきた一言が、
「攻めの配分に対して、
守りの設計がほとんどありません」。
それで、初めてゴールドを買いました。
文明への信頼とか、
そういう格好いい理由じゃありません。
AIに「守りがない」と言われて、
急に怖くなったから買いました(笑)。
あれ、と思いました。
世界観の配分だと思っていたのに、
自分が動いていたのは、
怖くなったときだけでした。
アメリカ以外のインデックスと
債券をポートフォリオに加えたのは、
もう少し後のことです。
1億円という数字に少し慣れてきた頃、
65歳まで持ち続けたとして、
リーマン級の暴落が来たらどうなるか、
シミュレーションをしたことがあります。
隣で子どもがゲームに熱中していました。
ポケモンと戦っている息子の横で、
私は生成AIと将来の戦いをしていました。
子どもは戦いに勝っていました。
私は暴落シミュレーションに敗北していました(笑)。
そのとき気づいたのは、
自分は資産が増えるスピードばかり見ていて、
増やし切れる確率の方は一度も見ていなかった、
ということでした。
それで、増加の速度ではなく、
増加の成功率を上げるために、
アメリカ以外のインデックスと債券を
ポートフォリオに加えました。
ここでもう一段、気づいたことがあります。
私は世界を疑っていたわけじゃなかったんです。自分の予想を疑っていたんだと思います。
ゴールドも、債券も、アメリカ以外のインデックスも、よく見れば全部同じでした。
「世界がこうなるかもしれない」
という見立てではなく、
「自分の見立てが外れたら困る」
という保険です。
S&P500に50.8%賭けながら、
約25%(ゴールド・債券・アメリカ以外のインデックスの合計)を
「もし自分が間違っていたら」
の保険に回している。
これは信念というより、
自分に自信が持てなかった人間の配分でした。
あなたの配分にも、攻めている部分の隣に、
こっそり保険が置いてありませんか。
ただ、一つだけ保険がない枠があります。
日本個別株13.2%の中に、
スシローとゲオが入っています。
スシローが美味しいから好き。
セカンドストリートが好き。
だから持っている。
最初はほんの趣味枠として少しだけ買ったはずなのに、スシローは気づいたら買ったときの4倍になっていました。
ここには、自分が間違っているかもしれないという発想自体がありません。
考えてみると、当たると思って買ったわけじゃないからだと思います。
儲かる予想をしていないから、
予想が外れることも怖くない。
世界観でもなく、怖さでもなく、ただ好き、
というだけの場所が一つあって、
そこだけ、外れる心配をしていませんでした。
一番考えていない枠が、一番「自分は間違っているかもしれない」という不安から自由でした。
7年間、
自分の配分に意味を持たせようとしてきて、
結局一番澄んでいたのは、何も考えずに
「好きだから」で持っていた銘柄でした。
ポートフォリオは、
世界観の配分だと思っていました。
本当は、自分がどれくらい自分の予想を信じられていないかという、怖さの配分でした。
皆さんのポートフォリオにも、怖さ抜きで、
理屈なく「好きだから」というだけで持っている銘柄、ありますか。
私はこの、怖さが詰まった配分を、
変えないことにしました。
カッコよくなくても、怖がりながら、
今日も積み立てを続けます。
凡人太郎
上手く言葉にできないのですが、
誰かのポートフォリオを見るのって、
なぜか楽しいんですよ。
間取り図を見ていてなんか楽しいのと同じ感じ。
たぶん、そこにその人の設計思想だったり、
私のように怖さの配分だったりが見えるからかもしれません。
ポートフォリオを大きく変えるときが来たら、
記事にしたいと思いますので、
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私のポートフォリオの内容に関する記事です。
次回は、投資における期待値の話
オルカンよりS&P500の方が期待値が高い。
あの銘柄の期待値は――。
こんなことを考えたり、
聞いたこともあるんじゃないでしょうか。
投資での期待値って、どういうことなんですか。
そこを深堀りしてみる話です。
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