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5B-1 指示の技術:人にもAIにも通じる依頼の原理

※もともと有料教材でしたが、今はすべて無料で読めます。経緯はこちら→https://note.com/bonnno420/n/n226b8551ab12

部下への指示のあと、「つまり、どういうことですか?」と聞き返される率が高い。そして最近、AIにも同じような聞き返され方をしている気がする——この符合、偶然だと思いますか。

偶然ではありません。人への依頼とAIへの依頼は、同じ一つのスキルなのです。

設計さえあれば、解決できます。

このレクチャーのゴール: 依頼前の6問を人間への依頼にも使い、推測に頼らず仕事を受け渡せる。

依頼の質は、頼む前に決まっています。目的・利用場面・根拠・操作・制約・受け入れ条件——この6問に答えられる依頼は、人にもAIにも通じます。


第2部では、AIへ依頼する前に6つの問いを確認しました。この問いは、そのまま人への仕事の受け渡しにも使えます。曖昧さを相手の経験や気遣いで補ってもらうのではなく、依頼者が先に判断を言葉にします。

6問を人への依頼に置き換えてみましょう。
何を前へ進めるかは、仕事の目的と、その後に決めたいこと。
誰がどの場面で使うかは、読み手と利用状況。
何を根拠にするかは、参照資料と最新情報の所在。
どんな操作をするかは、比較、確認、草案作成など頼みたい作業。
何を守り何を避けるかは、期限、権限、変更禁止範囲。
何ができたら受け入れられるかは、内容と完成条件です。
「いい感じにまとめて」が通じるのは、相手がこの6つを推測して穴埋めしてくれているからです。

面白いのは、順序の効果も同じだということです。AIで学んだ「逆質問」(2-10)は、人間相手では「着手前の質問を歓迎する」文化として機能します。「フィードバックの三原則」(2-12:具体的に・ギャップを示す・優先順位)は、そのまま部下への差し戻しの作法です。そして「一発で完璧を求めず、中間で確認する」(2-11・タスク分解)は、5A-3で見た「確認を抜き打ちにする失敗」を防ぐ、設計された確認です。

つまりこういうことです。AIへの指示がうまい人と、人への依頼がうまい人は、同じスキルの持ち主です。AIは、曖昧な依頼に一切忖度してくれない分、依頼の技術を映す正直な鏡になります。AIで鍛えた依頼の筋力は、そのまま組織で使えます。

保存版・依頼前の6問(人にもAIにも)

  • 依頼前の6問で、目的・利用場面・根拠・操作・制約・受け入れ条件を渡す

  • 曖昧な依頼が通じているのは、相手の推測労働に依存しているだけ

  • AIは忖度しない正直な鏡。AIで鍛えた依頼力は人に通じる

これで冒頭の"つまりどういうこと?"が人にもAIにも消えます。


【2026年時点の一例】 指示を常設する器は、カスタム指示・システムプロンプト設定、プロジェクトのカスタム指示欄、エージェント用の設定ファイルなどが該当します。名称は数年で入れ替わりますが、本文の原理は変わりません。


やってみよう: 次に人へ仕事を頼むとき、依頼文を6問でセルフチェックしてから送りましょう。未回答の問いが、相手へ押しつけていた推測かもしれません。チェックはこのプロンプトでも。

この依頼文を、依頼前6問
(①目的②利用場面③根拠④操作⑤制約⑥受け入れ条件)でセルフチェックし、埋まっていない項目を指摘してください。

依頼文:〔ここに貼る〕


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